入れ替わりの別の使い道
「でも真利ちゃんは大丈夫なの…ごめん考えてしまった…。」
「大丈夫だよ?…考えてしまったって…あれ?なんか眠く…。」
「私も入れ替わる時そんな感じだった…えっ真利?あと由理??」
私と真利ちゃんはその場に寝てしまった。香夜は、びっくりしたが、咄嗟に2人の頭を抱えた。バスケ部のエースって事もあってなのか直ぐに動けるのは凄いと私は思った。そして私と真利ちゃんは目を覚ました。
「一体…なにが?」
「真利ちゃん…ごめんね。」
「えっと入れ替わったの?」
私と真利ちゃんは入れ替わってしまった。私の入れ替わりの条件は相手のことを心配するか考えてしまう事。
「どうやらそうらしいね。」
「えっとね、香夜にも言ってなかったけど、相手のことを心配するか考えてしまうとその相手と入れ替わってしまうんだ。」
「へぇ、案外不便な異能なんだね。相手のことを考えると発動するって…。まあ私の読心術もいつでも発動してしまうからもしかしたら制御不能なのかも?」
頭に何か流れ込んできた。
「これが由理ちゃんの体かぁ、思った通りか弱くて可愛いなぁってなんか弱くてごめんね。」
「読心術使えたの?予想的中じゃん。」
また頭に何か流れ込んできた。これが読心術なのだろうか?
「由理も使えるようになったの?やばいじゃん私の心読まれたら私のしてきた事、真利にバレたようにバレてしまう…って香夜のしてきた事私にはよく分からないから安心していいよ。」
「由理、私の心勝手に見ないでぇ。」
「なんかごめん…。」
「由理ちゃんも見たくてみたんじゃないと思うよ。読心術は、勝手に発動してしまうから。もし、入れ替わりと発動条件が同じなら相手の事を考えなければ発動しないのかもね。」
「確かに私、読心術が発動する時、相手の事考えていたような…か。どうやらそういう事らしいね。」
「由理の体に入っても使えたの?」
「うん…使えた。これも予想通りだったね。さてこれからどうしようか…。」
するとチャイムがなった。休憩時間終了だ。
「2時間は戻れないから…。」
「そういう事になるね。」
「心で会話しないで…。」
「まあ、このまま相手の教室で午後の授業を受けて、時間になるのを待とうって事。」
「なるほどね。とにかく、授業始まるから教室に戻ろう。」
「そうだね。早く行こう。」
「真利、今は由理の体なんだからちゃんと授業受けなよ。」
「わかっているって…。」
そんな事を話しながら相手の教室に戻り、授業を受けた。そして2時間後の現在真利ちゃんの家、元の体に戻った。
「きっちり2時間なんだね。」
「正確に2時間ってきっちりしているなぁと思われてもね…。」
「私の事考えたの?なのに入れ替わらないのは…そういう事ね。」
「だから心で会話しないでよ。」
「えっとね…入れ替わりから戻って1時間は入れ替わることは無いんだよね。」
「そして、私の読心術は戻っても使えたって訳だから私の思った通りの展開になったって事だよね。」
「…それ本当にやるの?」
真利ちゃんの考えた事は正直大丈夫なのか心配になった。
「心で会話するの本当にやめてって…私は異能無いし…。」
「香夜は、本当に異能に気づいてないんだね。まあ特殊すぎるから気づかなかったんだろうけど。」
真利ちゃんの言うことは、私にも理解出来た。私も香夜の異能を読心術で初めて知ったからだ。でもこの異能って一体…?
「えっ、なんの事?」
「えっとね…香夜も実は異能者で、相手に触れると相手に安らぎを与えるんだって。逆に触れられてもね。」
「そして、触り続けるか触れられ続けると、それが次第に快楽に繋がるという変わった異能だよ。放課後してきた相手は多分快楽の虜になっていたんじゃない?」
「だからあの先輩も…。」
私がそういうと、香夜が少し引くような姿勢になった。
「えっと…香夜、ごめんね。」
「いいよ、あの事は私も迂闊だったし。で、話は戻すけど…。」
「言わなくてもわかっているよ。でもそれって…。」
「ねぇねぇ、私も異能使えるようにならないかな?」
「いや、香夜も異能あるからな。」
「そして私も知らず知らずにその異能を使えるようになっていたんだよね。」
「えっ、何…?」
私は香夜に触れて香夜の事を考えた。香夜の心の中が見えた事と…。
「な、何…この感覚…。」
「由理ちゃんって意外とドS系?」
香夜はその場に座り込んでしまった。
「まだ入れ替わってから1時間たってないから異能を使ってみたけど、ここまで反応するとは…。なんかごめんね香夜…。」
「これが私の異能なの?」
「そうだよ。まあ由理ちゃんの異能が入れ替わりなら私は読心術だから名付けるとしたら接触快楽かな?これで由理ちゃんは異能を3つも所持した訳だし、早速香夜の野望に取り掛かろうか。」
「私の野望って…。」
「やりたいことは野望でしょう。入れ替わりや読心術を使って小遣い稼ぎするとか、普通は考えないんじゃない?まあ香夜もそんな事を相談してくる程お金に困っているようだし、手伝ってあげるからさ。由理ちゃんもいいよね。」
「いいけど、実際には何するの?」
私はこの時の返事を後々後悔することになる。そしてその日の夜決行された。私は現在香夜の体にいた。少し過去に戻る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます