第3話 罪と罰
欲に目が
トレジャ、トレジャと浮かれる西洋人たちを真似て
遠からずやって来る別れの日まで、ファナフェをできる限り清らかでいさせたかった。
そう、形はどうあれ、別れは必ずやって来る。何しろこの島に幼子の未来はない。となれば外界に助けを求めるより他にない。
休みなく火を
ただし、
であればこそ、レペセセはこれまで、煮炊きはもちろんどんな寒い日でも焚き火すらせず、夜も月明かりだけを頼りに過ごしてきたのだ。
狼煙を上げるべきか、それとも――。
レペセセを
慌てて寝床に駆け寄りながら、レペセセは吹き出した。
考えるまでもないことだ。
この子のためなら俺の
いつ沖を船が通ろうとも知れない。狼煙は明日にも上げ始めよう。
そんなレペセセの決断を待っていたかのように、その時、ファナフェの耳の裏から一匹の虫が宙へ飛び立った。レペセセは片手でそれを捕らえた。
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