(4話)グランゼドーラ城下町での出来事

闇桜

第4話

そして、ローズの「炎盾術式・高」によりローズに近づけなくなったキャロラ達と1人で戦おうとしてるローズ。キャロラ達とローズ達の未来は…


「キャロラさん、どうしますか…」


キャロラは悔しそうな表情をしていた。


「キャロラさん?」


ルナは心配そうに声をかける


「あ、え?大丈夫よ。どうしようかしら…解除出来るけど…簡単に…でも、それはローズの邪魔になるのかしらってね…」

「…俺は行く…」

「ミトスさんは危険よ」

「どうしてだ?」

「フェアリーがもっと苦しむと思うわよ」

「何故…だ…?」

「フェアリーちゃんにとっては友人だと1番話しやすいのミトスさんだからよ」

「…!」


そういうと、ミトスさんは驚いた。


「私はローズを見捨てた訳では無いわ…」

「それぐらい分かってますよ…キャロラさん」

「どうしたらいいのかしら…」

「…」

「…」

「…」


4人は黙りだす。

一方…ローズ達は


「術式の威力下がってますよ?貴方」

「う…うるさいな…本当に」


どうやら、ローズが圧倒してるようだ。


「そんな話してるうちに私が攻撃してもいいのですかね?」


そういうと、炎呪文を発動させる


「メラガイアー」


異常なほど大きくなりメラガイアーの動き(発動速度)が早くなりフェアリーを狙う。だが、フェアリーは術式をうつひまが無い。


「しまった…!」


くらうと感じ、目をつぶる。だか、目を開けた時にはメラガイアーは消えており目の前ローズが居た。


「今まで1人で苦しんでたんですよね。フェアリーさん。もう大丈夫ですよ、貴方には大切な人達が居るんです。」


そう言うと、そっとフェアリーを包み込むように抱きしめた。


「…!」

「もうそんな1人で抱え込まないでください。表のフェアリーちゃんにもこの想いは届いてると信じて話してますからね」


いつの間にか黒色髪のローズに戻っていた。


「…ごめんなさい…ごめんなさい…」


フェアリーはそう言って謝り続けた。

元のフェアリーちゃんに戻る


「何、謝ってるんですか。フェアリーさんは悪くないんですよ?」

「うぅ…」

「ここも、直ぐに魔物に目を付けられるでしょうから避難しましょう?」

「…足に…力…」

「分かりました。」


そう言うとローズはフェアリーをお姫様抱っこする。


「しっかりと捕まっててくださいね?」


そして、ローズとフェアリーは逃げていった。


キャロラ達はまだ、考えていた。ローズ達をどうするかと。


「…ローズ達は無事に戻ってきてくれるでしょう」

「…フェアリー無事だといいのだけど…」

「ローズもフェアリーもきっと無事だ…」


すると遠くから2人の影が見えた。それはローズとローズにお姫様抱っこされてるフェアリーだった。


「フェアリー…!」

「ローズとフェアリーちゃん」

「ローズ…!フェアリー…!」

「ローズさんとフェアリーさん…」


4人は叫んだ。


「皆さん、お待たせしました。フェアリーさんは無事ですよ」

「フェアリーちゃんだけ?」


キャロラは疑問に持った。どうして、ローズはフェアリーちゃんだけだと言ったのか。


「…とりあえず、フェアリーさんが足に力が入らなくなってるので、術式をお願いしします。キャロラ様」


何故かこの時だけ、ローズは主様呼びじゃなくてキャロラ様と呼んだ。


「え…えぇ…分かったわ…」


フェアリーの足に近づき、術式で力が入るようにする。


「これでいいわよ。立ってみて」


ローズはフェアリーをそっと下ろす


「これで大丈夫ね…」


ローズは安心していた。フェアリーちゃんだけでも無事で良かったという表情


「それで…ローズ、その言葉どういうことなのかしら」

「…そのままの意味ですよ。私はもう助かる事はないということです。」

「…っ…どうしてかしら…?」


キャロラは戸惑いを隠せていない


「…燃焼術式については詳しいでしょう?キャロラ様」

「…えぇ…詳しいわよ…」

「そういうことです」

「信じたくなかったけど…本当なのね…」

「本当ですよ」

「…」


キャロラは悲しい表情していた。


「あ…あの…ごめんなさい…私がこんな事になるから…っ…!」


フェアリーは謝った。


「さっきも言いましたよね?フェアリーさんは悪くないと。私が勝手に使ったまでですから。フェアリーさんが気にやむことはないのですよ?」

「ローズ…どういうことなんだ?」

「…っ…」

「燃焼術式は先程見た通り。その代わり代償がいるんですよ。それが命ですね」

「…?!」

「キャロラさん…どうにかならないのですか…?」

「…」

「…?」


ローズは淡々と話しており、他のみんなは戸惑いつつ会話をしていた。


「…ローズ…命なんてものを代償にしなくてもいいわよ…?」

「どうしてです?」

「私は誰なのか忘れたのかしら?」

「キャロラ様、そんな事分かってますよ…不死身な上、大魔法使いですから。」

「話が早くて助かるわ。私の命ならいくらでもあるから大丈夫よ」

「…今回はキャロラ様のお言葉に甘えさせていただきますよ」


ローズはそう言ってキャロラに近づき静かに目をつぶる。


「ちょっと苦しいかもだけど我慢してちょうだいね?」

「…」(頷く)


そして、キャロラは唱え始めるそれは、術式じゃなかった。


「メモリアル・オブ・ロード」


そうキャロラが言うとローズの周りは白く光ってた。そして、ローズは急に下にしゃがみこんで苦しんでた。


「…っ…」


ローズはどうにか耐え暫くすると白の光は消えた。


「ローズ、終わったわよ」

「終わりまし…た…か…」


どうやら、少しローズにはキツかったようだ。


「…」


フェアリーは俯いてた。


「フェアリー?どうしたのよ」

「ローズさ…んって、お人好し…ですよね…」

「…えぇ、お人好しかも知れません。ですがそれはメイドの仕事でもあります」

「ローズさんは…メイドという概念に縛られてる気がする…」

「…私は貴方達みたいに過去の記憶なんてものないです。だから、メイドという言葉で自分を縛ったですから」

「ローズさん…辛い事話させてごめんなさい…」

「…?謝る必要ないと言ったじゃないですか?」

「…」

「とりあえず…避難…しま…」


その時、後ろから急な突風が吹いた。

「次は何かしら…」

「あぁ…貴方でしたか」

「知り合いなのかしら?」

「…えぇ、知り合いです」


その現れた相手は、薄い青髪に帽子を被っており大剣を持っており紫の鎧を着てた。


「あぁ…ローズか…久しぶりだな」

「グローリア…貴方は何をしに来たのですか」

「何かする訳では無い。」

「じゃあ、何のために現れたのですか」


ローズとグローリアが話してる時、キャロラは少し考えていた。

「(グローリア…?ミナト…?)」

「…どうされたのですか?」

「いえ、なんでも無いわよ」


キャロラはうっすらに悲しそうだった


グローリアは後ろにもひとが居ることに気づく

「…おや?キャロラじゃないか」

「…どうして私の名前を…?」

「…まさか、覚えてないのか。」

「…」

「ユリハを殺したの私だよ?」

「…!」


キャロラはさっきまでの表情が怒りに変わり殺気も出していた。



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(4話)グランゼドーラ城下町での出来事 闇桜 @yamirose0705

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