Chapter:5

Act:9『中二病ってなあに?』

-教室-


唯「もうすぐ終業式だね」

蛍「そうだな」

唯「なんだか、早く感じるね、一年というものは……。

  ボク達も、年を取ったということなのかな」

蛍「まだ高校一年生だぞ」

唯「でももうすぐ高校二年生だ。もう、だよ」

蛍「まあ、そうだな」

唯「子どもも産める年齢なのに、ボクはまだ……!!」

蛍「そういう話はやめろ」

唯「そうだね。君もまだだものね」

蛍「うるせえ」


-宮澤家-


舞「私も四月から中学二年生だー」

蛍「そうだな」

舞「そういえばお兄ちゃんに聞きたいことがあるんだけれど……」

蛍「なんだ?」

舞「中二病ってなあに?」

蛍「……」

舞「ほぼ全員がかかっちゃう病気なのかな? 私、今から心配で……」

蛍(マジの病気だと思ってるみたいだな……くそ、可愛い……!!)


舞「なぁんだ、本当の病気じゃないんだ!」

蛍「だから気にしなくていいと思うぞ。舞は多分ならないだろうし」

舞「わからないよ~? お兄ちゃんのこと無視とかしちゃうかもよ!」

蛍(それは思春期じゃないか? ……無視されたら死ぬぞ俺は)


-待ち合わせ-


蛍「アイツおせえな……」

唯「おま○こー」

蛍「せめてお待たせって言えよ!!」

唯「おまたセッ〇ス」

蛍「ガキかお前!!!」


     *


唯「あ、あの店員のお兄さん、この前も見たよ」

蛍「この時間がシフトなんだろうな」

唯「この前と同じお兄さん、略してだね」

蛍「やめろ」


     *


唯「突然なのだけれど」

蛍「なんだ?」

唯「う○こって食べられるのかな」

蛍「突然すぎるし俺が知るか」

唯「う○ことう○ちって固さが違うように感じないかな?」

蛍「どうでもいい」

唯「堅い感じとねっとりした感じ」

蛍「お前その下ネタ言う口を閉じれないのか?」

唯「ん? 出るのは下の口だよ」

蛍「ええい、黙れ黙れ!」


-教室-


唯「じゅぷっ……じゅむ……」

蛍「……」

唯「あむっ……じゅるるる……」

蛍「バナナくらい普通に食え!!」

唯「こんなに大きいもの、咥えられないよぅ」

蛍「頬張れ!!」


     *


唯「たまにはこういうネタばかりもいいよね」

蛍「そういう話をするな」

唯「ありのままのボクさ」

蛍「ああ、確かにいつも通りのお前だな……」

唯「いつも通りのボクは裸です。そう、今も」

蛍「嘘をつくな!! 文字だけだからって!!!」

唯「ふふっ、読者を惑わすのもボクの役目! さあ、惑いたまえ!」

蛍「あーもーやめろー!!!」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る