Chapter:3 "Autumn"
Act:5『君になら、喜んで』
-登校中-
唯「ふわぁぁ……」
蛍「……」
唯「ふむ」
蛍「……」
唯「どうしたんだい?」
蛍「ん、なんでもない」
(すごい自然にあくびしたなコイツ)
-1-C教室-
蛍「そういや、今でも学校ではメガネなんだな」
唯「人に直接目を見られるのが、苦手だからね」
蛍「伊達メガネだもんな」
唯「うん」
蛍「つっても、学校以外ではメガネかけてないよな?」
唯「そうだね」
蛍「それはいいのか?」
唯「かける必要がないからね」
蛍「なんでだよ。俺に見られるのはいいのか?」
唯「君になら、喜んで」
蛍「なんだそりゃ」
唯「ふふっ」
*
唯「そろそろ髪が長くなってきたかな」
蛍「切るのか?」
唯「そうだね。長いと色々面倒だし」
蛍「そうだな」
唯「あ……髪コキできなくなるけど平気かな?」
蛍「なぜ俺に聞く?」
*
唯「……」
蛍「お前、なんで泣いてんだ!?」
唯「大したことじゃないよ」
蛍「お前が泣くって、相当なことがあったんだろ……言えよっ」
唯「さっき強風で、砂が目に……」
蛍「本当に大したことじゃなかった!?」
*
唯「しっかり見える下着よりチラリと覗く下着の破壊力の方がスゴいと思うんだ」
蛍「お前が言うことか?」
唯「あと体育座りからのチラリと覗くパンツ」
蛍「……」ぴくっ
唯「あ、ちょっと良いと思ったね」
蛍「う、うるせえ!」
*
唯「たまに、こってりしたものが食べたくなるんだ」
蛍「たまになら良いんじゃないか?」
唯「こってり濃厚で、とっても美味しい……」
蛍「ああ、ラーメ――」
唯「ザーメ――」
蛍「ストップだ」
-宮澤家-
唯「あれ」
蛍「どうした?」
唯「部屋の時計、止まっていないかい?」
蛍「あれ、マジか」
唯「ほら。……んしょっ」
蛍「お、おい……」
唯「取れた。……どうして顔を背けているんだい?」
蛍(パンツ見えそうだったぞマジで)
唯「……あ、もしかして、見えそうだった?」
蛍「……ちょっとな」
唯「ふふ、安心していいよ」
蛍「どういうことだ」
唯「穿いてないからね」
蛍「全然安心じゃねえ!!」
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