解説:雲の晦きに如かんと雖ど

くもくらきにかんといえ



いまって、どういうルートで詩経は学ばれてるんでしょうね。「詩経を把握しておきたい!」で真っ先に飛んだのが全釈漢詩大系だった自分は、正直「こんにち的理解」がいまいちピンとこないのです。ただ、なにはともあれ生じているミスマッチは面白い。そういうのを形にしたくなって、このお話を書きました。


自分にとって詩経「風雨」は、本編中で詩序が語るものこそがそれでした。なぜか。ぴしっと筋を通すニキってかっけえやん。なので、こんにち的理解が恋愛詩だと聞くと、ガツンとぶん殴られました。ここまで違うもんなのか!? って。いや、ある意味近いのかもしれませんが。


節度を貫き通す君子と「愛してくれる人の登場を喜ぶ」人とがぶつかり合うよーなラインの人を探した結果、それが羊献容ようけんようだった、というわけです。


そして四セクションのうち二セクションでト書き決めなきゃいけなかったので、これもまともに物語として語ろうと思ったら、最低でも一万文字は必要だったよね、って思ってます。いまはそこまで労力をつぎ込みたくないので、これで完成。将来の自分に向けて、種まきをしていきましょう。



参考:

晋書 巻三十一 惠羊献文皇后伝

https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%99%89%E6%9B%B8/%E5%8D%B7031#%E6%83%A0%E7%BE%8A%E7%9A%87%E5%90%8E

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