苻堅と王猛。五胡十六国（ごこじゅうろっこく）時代で最も有名な君主と軍師のコンビです。このお話は、彼らの物語、その概略です。こいつら、かなり密度の高い物語を展開してるんで、二千五百文字に収めるとかどだい無理がありました。ねえ俺氏、二千五百文字って皿の容量、ちゃんと把握してます？　って聞かれたら、はい把握できてないですすいません、としか答えられません。もうちょい作品計画は綿密に行わないとですね。

内容については、ほぼ通説的ではあるけど、そこに若干の変化を加えた感じです。理想に邁進するも淝水（ひすい）の大敗で一気に没落した不世出の英主、苻堅。けれど手腕的な意味ではパートナーの王猛のほうがクローズアップされることが多いし、と言うかトップに立つまでの血みどろの内部抗争劇がひどい。そんな所を、端的な感じにぶち貫きました。

内容そのものについての悔いはありません。このサイズに、彼らをみちっと詰め込めたことには、確かな達成感を抱いています。