　南極から発生し海洋に流出したことが昨年明らかになっていた新種の細菌、〝南極ウイルス〟について、ＷＨＯは今日正午から行われた緊急記者会見で、ウイルスがおおよそ地球上の全ての真核生物に感染したとの見解を発表しました。

　僅か一年足らずで世界中に広がったことについてＷＨＯは、「空気感染する特性に加えて過酷な環境で進化したため、あらゆる状況への耐性が身についていたことも影響したのではないか」と述べています。

　また、南極ウイルスを現時点で体内から除去することはできないとしながらも、同時に毒性がなく、宿主と平穏な共生関係にあるとした研究結果も公表。引き続き危険性を考慮して、対処手段を調べていくことで各国の研究機関と合意しました。

　これにより、世界各地で南極ウイルスの流出に伴って多発している暴動に自制を促した形です。

　ＷＨＯの細菌学者であるボリス教授は、真核生物の体内にありながらそれとは異なる独自のＤＮＡを有するミトコンドリアの由来を遡った結果、全人類の女系祖先はアフリカの一人の女性に由来するとされることに触れ、南極ウイルスは生物とミトコンドリアのような共存関係による新たな共生進化をもたらす役割を担っている可能性もあるとの推測を披露しました。