第6話 皇城への隠し通路

 地下通路への入り口は狭かった。

 しかし中に入るとそれとは逆に、地下と思えないほど広い通路が奥へ奥へと続いていた。


「いやぁ…。それにしても、あいつらの驚いた顔は傑作だったな。」


 ニヤニヤと笑うディープは今、地下通路の中を高速で移動する馬車に乗っていた。


「それは仕方がないだろう。三年前の事件でバッシュの実力を見ているならまだしも、初めて見た奴は本当に火薬を使ったんだと思っているんじゃないか?」


 バッシュ達と同じ馬車に載っているボルグが、苦笑混じりに言う。


 アリスから地下通路の場所と開け方を聞いたバッシュ達は、冒険者達と共に裏門近くの空き地へと向かった。


 そこで聞いた通りに、資材置き場から突き出ていた角材の一つを動かす。

 すると大人一人が入れるくらいの隙間が開き、集まった者達から驚きの声が上がった。


 しかしそこで同時に疑問の声も上がった。

 どう見ても馬車は入れない。

 もし入れたとしても、馬車で何処まで行けるか分かったものじゃないと。


 しかしその様な疑問に対して、ヴィッツは明確に答えを提示した。


「この隠し通路が本当に皇城にまで続いているのであれば、それは皇族の為に造られた緊急脱出経路で間違いありません。事態の最悪を想定し、何十何百と皇城からの避難経路を確保しておくのは当たり前のこと。しかし皇族が使うのに四日も休み無く歩かないと出られない地下通路など、必要ありません。もし造るとしても、徒歩しか手段のない形で準備するなどあり得ない事です。」


 数人の冒険者が無言で頷いた。


「更に緊急時の負傷者、もしくは追っ手の可能性を考えれば自ずと答えは見えてきます。馬か…もしくは馬車が通れなければ意味が無いと。それに気付かなかったのであれば、これを作った人は実用性の無い地下通路を長々と造ってしまった愚か者と言わざるを得ません。」


 疑問の声を上げていた者達が、互いに目を合わせた。


「しかしその様な責任ある仕事を無能な者が任されるでしょうか?当然此処にいる誰よりも優れた知恵と知識の持ち主が、これを造ったはずなのです。」


 ヴィッツの声が更に強くなる。


「そして今、我々が開けたのは入り口ではなく出口です。故に狭く、故に隠されていました。避難経路が潜入経路になってしまっては本末転倒ですから。なのでここさえ通過することが出来れば、必ず馬車にて皇城まで行ける造りになっているはずだと私は愚考します。」


 どよめいていた場の空気が落ち着きを取り戻した。

 ヴィッツは長々と話したが、結局は推論の域を出ていない。

 しかし一つの可能性としては、決して低いものではない。それだけは全員に伝わった様である。


 では入り口をどうするのか?火薬でも持ってきて爆破させるかと、話し合いが始まり出した時であった。


 一人の戦士が閉じてしまった隙間に近づき、そこにタワーシールドを静かに添えたのである。

  次の瞬間。轟音と共に周辺の資材が爆破されたかの如く吹き飛んだ。


 口をあんぐりと開けて目をむき出す冒険者達。


 その様子を見ていたディープは必死に声を殺しながら笑い、ボルグ達は「相変わらずだな」と苦笑した。


◆◆◆


 地下に入るとヴィッツが説明した通りに、馬車を走らせられる通路が奥へ奥へと続いていた。

 

 それを見た冒険者達は驚きを隠せない様子であったが、馬車を半日ほど走らせると地面が舗装され続けている事の方に驚嘆の声が上がり続けていた。


「こ、こりゃあ…どれだけの労力をかければ、こんな事ができるんだ?」


「これを造る計画に加われと言われたら、俺なら夜逃げしてでも回避するね。」


 ボルグ達の口から漏れる正直な声を聞きながら、ヴィッツは表情を曇らせた。


 地下通路にしては異常なほど綺麗な状態。

 明らかに定期的な補修などが行われており、人の手が入っている。


 そして想像以上に大掛かりな造り。当時はそれ相応の人員が動かされた事だろう。

 しかし皇族の脱出経路を知る者が、多く存在する事を良しとする訳がない。


 この地下通路を造り終えた後、作業員達はどの様な末路を迎えたのか。

 どの様にしてこの通路の秘密が守られたのか。


 ヴィッツは静かに目を閉じ、不遇の死を迎えたかもしれない者達に向けて祈った。


 皇帝の暗殺を阻止するべく集まった有志は、冒険者と兆域警備団。

 そこにバッシュ達を合わせると合計で三十名であった。


 すぐに手配できた馬車は、八人乗りが四台。 

 延々と暗闇の続く地下通路にて先頭を走る馬車の中に、バッシュ達とボルグチームの面々は乗り込んでいた。


「それで…。話しが途中で終わってたんだが、三年前にコカトリスの討伐に向かった騎士団が全滅したってのは、どういうことだったんだ?」


 バッシュ達がブルーマウンテンに来て、真っ先に向かった墓参り。

 その対象は三年前に全滅した騎士団であったという。

 アリスを救出してからも、ずっとその事が気になっていたディープが尋ねた。


「ああ…その事ですか。あの話の流れだと、騎士団がコカトリスに全滅させられた様に聞こえてしまったかもしれませんね。しかし流石は近衛騎士団。三百人という人数的には心許ない数でしたが、一人一人が精鋭。もしも相手がコカトリスだけでしたら、多数の死傷者は出しても無事討伐していたと思います。」


 ヴィッツの言葉にボルグが反応した。


「俺達はレッドワイルドボアの討伐に向かったから、後から聞いたが…。本当に酷え話だよな。あのクソ暗殺者ども。」


 暗殺者と聞いて少しだけディープの目が細くなった。


「騎士団は南の平原にてコカトリスを包囲。神経に働きかける麻痺性のブレスに最新の注意を払いながら、順調にコカトリスの体力を削っていきました。ボスと私は後方にて待機。集団の連携で攻めるのであれば、二人しか居ない冒険者は邪魔にしかなりませんからね。遊撃隊の最後方に割り当てられました。」


「最大戦力を最後方にか?愚の骨頂だな。」


 ヴィッツの説明を聞いて失笑するディープ。

 しかしヴィッツの表情は変わらなかった。


「ボスの実力を知った上での采配であれば、愚かと言えたかもしれません。しかしフラットに考えれば、最適解だったと思います。事実、騎士団は主戦力を残したまま見事にコカトリスを追い詰めていました。そして緊急討伐依頼が二つ重なった空前の出来事にしては、呆気ない形で終わる様にも思えたのです。」


「そこに暗殺者達の奇襲を受けたってわけか…。しかしバッシュの旦那なら、そいつらの接近に気づいただろ?」


 先読みしたディープが言葉を挟むと、ヴィッツは静かに頷いた。


「確かに最初に気づいたのはボスでした。しかし敵の作戦は、相当に練り上げられたものだったのです。まずコカトリスが追い詰められるまで、察知不可能な場所にて待機していた様子。コカトリスにトドメを刺すべく、騎士団の包囲網が狭まったところを狙って一気に接近。そのまま密集した騎士団を包囲して、後は中心のコカトリスと背後から襲いかかる暗殺者集団の挟撃にて騎士団を殲滅…という悪夢の様なシナリオだったのです。」


 蹄と車輪の音だけが車内に響いていた。目的地はまだまだ遠くにある。


「暗殺者の数は?」

「後から聞いた話ですが、六百人程いたようです。」

 ディープとヴィッツの視線が静かに交差した。


「よくもまぁそこまで帝国側に察知されずに、それだけの数を揃えられたものだ。これは相当根深いものがあったな。」


「かもしれませんね。しかもそれはあくまでもコカトリス討伐中の騎士団に向けられた暗殺者の数で、それとは別に六百程の暗殺者達がブルーマウンテンの街に向けられていました。」


 ディープの視線が鋭さを増した。


「二件重なった緊急討伐依頼よりも、むしろこっちの方が異常事態じゃねぇか。約千二百人もの暗殺者を集めただと!いやむしろ…この為に育てていたのか?いやだが…」


 途中からブツブツと呟き始めたディープの頭に、突然一つの仮説が浮かんだ。


「おいヴィッツ!まさか…。レッドワイルドボアとコカトリスが、同時に現れたっていうのは…。」


 ゆっくりとヴィッツが頷いた。


「はい。事件後の調査にて判明した事ですが、何かしらの手段を用いてシュバルツと呼ばれる敵の首魁は、災害級魔獣の誘導に成功した様です。」


 レッドワイルドボアとコカトリスという二体の災害級魔獣は、偶然同じ時期に現れたのではなかった。

 皇帝が帝都を離れ、ブルーマウンテンの街を訪れる「墓参り」のタイミングを狙って登場させられたのである。


 その目的は戦力の更なる分散。

 五百といえども、皇帝の身辺警護を司る近衛騎士の戦闘力は規格外のもの。

 そして緊急時であれば、街に滞在する冒険者も護衛に加わってしまうであろう。


 それらの戦力を確実に削ぐ為の、緊急討伐依頼二件同時発令の誘発。

 その後は極限にまで薄くなった街の防御力と、人数の減った近衛騎士団を突破して皇帝の首を取るという、恐ろしく完成された作戦が実行に移されるだけであった。


「その作戦は全てを見通した完璧な作戦に思えましたが、暗殺者達は二つほど見誤ってました。一つ目は、レッドワイルドボアの討伐に向かった冒険者達の早期帰還。不意を突かれていきなり半壊状態になったらしいのですが、予想よりも街に近い草原で討伐を終える事ができたそうです。そして彼等は街の異変にいち早く気づき、驚くべき早さで街に戻って来ることができました。」


「そして、もう一つってのは?」


 ディープは尋ねながらも、ゆっくりとバッシュへ視線を向けた。


「そうです。戦士バッシュという規格外の戦力。暗殺者達の予定ではコカトリスとの挟撃を以って、ほとんど負傷者を出すことなく騎士団を殲滅。その後に街での皇帝襲撃に速やかに合流し、それが決定打となるはずだった様ですが…。」


「はいはい、大体先は読めた。大方バッシュの旦那が暗殺者共の包囲に突入して、そのまま蹂躙しちまったんだろ?そこだけは気の毒だと思うぜ、素直に。そいつらの驚き様は痛いほど分かるしな…。そしてホビット族の小僧も大人しくはしてなかったんだろうし。でも挟撃をモロに受けていた騎士団はほぼやられちまったって訳か?」


「そういうところの推察は流石ですね、ディープ。大まかその通りですが、少しだけ違います。暗殺者達にとっては騎士団への挟撃だったのでしょうが、コカトリスにしてみれば敵の援軍が来た様にしか見えません。そこで生存本能から刺激を受けて覚醒した潜在能力が、コカトリスの戦闘能力を跳ね上げてしまいました。」


「改めて聞くと、それだけで鳥肌が立っちまうな。」


 現場での状況を思い浮かべたボルグが、思わず口を挟んだ。


「暴走状態になったコカトリスは残っていた騎士団だけではなく暗殺者達にも牙を向け、正に手がつけられないという状態になってしまいました。騎士団はなんとか応戦していましたが、崩壊してしまった陣形では長く戦うことができず…。討伐隊を率いていた騎士団の副団長もボスの到着まで持ちこたえられずに、騎士団は全滅してしまったという訳です。」


 重くなった空気が馬車内に充満する。

 全員が悲惨な事件の顛末を聞いて黙っていると、それまで言葉を発しなかったバッシュが口を開いた。


「騎士達には癖のある奴もいたが、みんないい奴だったよ。時間を共にしたのは僅かだったが、全員が修練を積み上げた者だけが持つ優しさを身につけていた。誇りとは傲慢さを混ぜると、見るに耐えない色を放つ。しかし優しさを纏った誇りからは何とも言えない心地良さが発せられるのだと、彼等からは学ばせてもらった。俺とヴィッツが最後方に配置されたのも、彼等にとっては俺たち二人も守るべき対象だと認識されていたからだと思う。」


 バッシュという卓越した戦士に、そこまで言わせる騎士団。

 自分もできる事なら一度話をしてみたかったなとディープが思った時、進行方向に消えてしまいそうな気配あるのをディープは感じ取った。


「少し先に何かいるぞ。」


 突然発せられたディープの言葉に、車内に緊張が走る。

 しかし暗殺者達の手口をよく知るディープには、感じ取れた気配の原因が何となくわかっていた。


 今は大体、入り口から馬車で半日と少し。

 人の脚では一日近くかかる場所。


 口封じをするのであれば大体この辺りであろうと、あらかじめ目星を立てていたのである。


◆◆◆


「カーーーール!!」


 地下通路には一定の距離ごとに、少し幅が広く取ってある場所があった。

 そこはかつての作業員達が、休憩をとっていた場所を連想させる空間。


 しかし当たり前の様に光は無く、寒くて空気も悪いその場所で一人の少年が壁にもたれかかる様に座っていた。


 腹部からは多くの血が流れ出しており、少年の顔は土色に限りなく近づいている。


「カーール!!何で…何でこんな事に…。」


 父親であるターレスの絶叫が響き渡る。

 しかし緊急事態であるのにも関わらず、誰も動こうとしない。


 彼等は戦いのプロであるが故に、一目で分かってしまったのだ。

 これは致命傷だ。この少年は最早助からないと。


 それを見たディープは眉をひそめた。

 通常、暗殺者が口にする「殺し」とは、即死の事を指す。

 致命傷を与えて出血死を迎えるまで放置するという手段は、依頼者がそれを願わない限り通常は取らない。

 ましてやその手段を少年に取るなど、あり得ない事。


 ディープは目の前で項垂れている少年の傷と、出血の量を確認した。

 それはまるで死際を追手に見せつける為に、ワザと浅く抉られたものの様であった。


ーーシュバルツってのは噂通りのゲス野郎みたいだな…。


 ディープは目を閉じ、奥歯を強く噛みしめた。


「誰か…誰か何とかしてくれ…。何とかしてくれよ。助けてくれよ!助けてくれ!!たった1人の息子なんだ。生意気なガキだけど…大事な大事な俺の息子なんだ!お、おお、俺の命と引き換えでもいい!…な…なぁ、頼むよ!誰か、誰か、何とか言ってくれよ!!」


 悲痛な叫び声が地下通路内にこだまする。

 するとその大声に反応したのか、少年の指がピクリと動いた。


「…と…とう…ちゃ…」


 微かに聞こえた少年の声に、涙でクシャクシャな顔になったターレスが向き直った。


「カ…カール!だ、大丈夫だからな!父ちゃんが必ず治してやる!治す…。治すんだ!だ、だから、何も心配するな。だからだから…。」


 それはとても直視できる光景では無かった。

 松明を持つ手を震わせ、少年にまで刃を突き立てる非道に対しての怒りを必死に抑えている者もいた。


 できる事があるのであれば何でもする。

 もしこの場で命を差し出せば息子の命を助けてやると神に言われたら、言葉通りにこの父親は喜んで命を差し出す事だろう。


 しかし、その様な事に意味は無いのだ。

 神は人の前に姿を現さないし、腹部を深く切られた者は死を迎える。

 それはこの世の摂理であるのだから。


 誰もが目の前の無慈悲に怒りを覚えている。

 そんな状況の中で、一人の戦士が口を開いた。


「ヴィッツ、エルフの赤秘薬を準備してくれ。」


 ディープとヴィッツ以外の者達には、そこで発せられた言葉が何かの呪文の様にしか聞こえなかった。


 ヴィッツは素早くカールに近づくと、華美な装飾の付いた赤い器を二つ取り出した。

 それは全く同じ形、同じ色の器。

 しかし区別がつかなくなるのを避ける為か、片方には黒い布がキツく巻かれいる。


 二つの容器を目の前に置いたヴィッツ。

 しかしそこで動きが一瞬止まった。

 だが布の付いてない器を手に取ると、そのまま素早く蓋を開けた。


 思考が停止し惚けるターレスの瞳には、息子の傷口に降り注がれる赤い液体が、教会のステンドグラスから差し込む神秘的な光と同じものの様に映った。


 傷口に赤秘薬の半分を降り注いだヴィッツは、残り半分をカールの口元に近づける。

 すると白秘薬の時と同じ様に気化した秘薬は、カールの口と鼻から中に入っていった。


「これで後はもう…祈るのみです。」


 目の前の不思議な出来事が終わり、我に返ったターレスがカールの傷口に視線を向けた。

 すると傷口を止血するかの様に腹部の血液が固まっており、土色がかった顔色には少し赤みが出てきていた。


「カ…カールは…。カールは助かるのか?」


 藁にもすがる思いでターレスがヴィッツを見る。


「確実にとは言えません。エルフの長老の話では明らかな致命傷を負ってしまった者であっても、五割の確率でこの世に引きとどめる事のできる秘薬だそうです。薬のみの対処では、エルフの力を持ってしてもこれが限界。後は騒がしくて元気だというカール君の生命力に賭けましょう。」


 五割の確率。

 それは命を救うという意味において、決して高いものではないのかもしれない。


 しかしもともと救える手段が全く無かったものに対して、そこに五割の確率を付与するというのだ。

 そうなれば話は大きく変わってくる。


 父親であるターレスにとって、それは神から齎された奇跡にも等しい力。

 少しだけ体温を取り戻した息子の手を握りしめ、ターレスはとにかく祈り続けた。


「な…なぁ、エルフの赤秘薬って…まさか…。」

「いやいや、違うだろ。」

「しかしカールの顔に僅かだが、生気が戻ってきている様に見えるぞ。そんなことできるのは…。」


 エルフの秘薬には黄・青・赤・黒・白の五種類がある。

 黄は若返り。

 赤は致命傷治し。

 青は状態異常の治癒。

 黒は能力向上。

 白は幻覚作用。


 この様にそれぞれが違う効能を持つ。


 幻の秘薬と言われるだけあって、その入手は困難を極めている。

 そこに多くの需要が加われば、価値が恐ろしく跳ね上がるのは当然のことであった。


 ちなみに一番高い価値が付くのが、若返りの黄秘薬おうひやくである。

 上流階級の者達からは隠語で「王秘薬」とも呼ばれ、そのまま一国の王が動かせる国家予算と同じ金額の値が付くと言われている。


 後は青・赤・黒・白の順で価値が付けられるが、一番下の白秘薬ですら白金貨が必要となるわけである。

 その二つ上に位置する赤秘薬の価値が凄まじいものになることは、最早言うまでもない。


 後日談ではあるが、息子に使用された薬の価値を知ったターレスはその直後に気を失った。

 そして目を覚ましてはまた気を失い、神様・女神様・バッシュ様と、身の回りを率先して世話し続けた。


 そしてバッシュ達が街を離れてしまった後も毎晩酒場で事の一部始終を語り、バッシュ達を讃え続けたという事である。


 その話は代々受け継がれて二百年程経ったある日、ブルーマウンテンの街を訪れた吟遊詩人の耳に入る事となるのであった。

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