どうして、こんなことにー!?
「はぁ~。」
と、私は思わず溜め息を一つ付いてしまった。
今日はあんまり疲れなかったし、これでどうにかなるよね?明日からはもう逃げなくていいんだもんね!
そう思うとなんだか急に気持ちが楽になってきた。
と、そんなことを考えながら横になっているとなんだか安心したのか少しずつ睡くなってきて、私はそのまま寝てしまった。
ただ、きっとその安心が問題だったのだ。このときの私はまだ、あの大事なことを忘れていた。
そう、あの大事なことを!
「う、う~ん。あれ?私、寝ちゃったのか。て、今、何時だろう!時計、時計!えっと、あ~よかった。まだ5時だった。いつもよりも早く起きちゃったけど、今から寝たら起きられないかもしれないしね」
「あっ!起こしてしまいましたか、マオ様?」
「?」
えっ?どういう、こと?ど、どうして私の部屋に誰かいるの?てか、どうやって入ったの?えっ?おかしくない?
「ね、ねぇ!その、どうしてうちにいるの?てか、誰?」
「え?あぁ~、すいません。自己紹介が遅れてしまい申し訳御座いません。ですが、私は名乗るほどの者ではありませんので。その、ロノア様に命じられてここに来ました」
えっ?どういうこと?
「あ、いえ、すいません!今のは、聞かなかったことにしてください!これは、その、話してはいけないやつでした!なので、その、聞かなかったことに!」
いや、どこのこと!いや、わかるけどね?どこのことを言いたいのか、わかるけどね!!
どうせ、ロノアがなんたらかんたらってとこだろうし!
て、ロノアー!どういうこと!
でも、とりあえず、
「そ、その、どうやってここに来たの?私、家の鍵とかもちゃんと閉めてたと思うんだけど?どうやって中に入ってきたの?」
そう聞いた。
いや、だって、鍵を閉めてたんだよ?普通に考えたら入ってこれないでしょ?
それなのに、なんで入って来れてるの!!おかしいでしょ!!
とりあえずこれだけは早急に対処しなくちゃ..............。
「えっと、その、それは、その、ですね、言ってはいけなくてですね...........。その、朝食の用意ができましたので、どうぞ召し上がってください!」
「えっ!あっ、うん。ありがとう。て、そうじゃなくて!」
「すいません!お口にあいませんでしたか?それでしたら、今すぐに作り直しますので、少しだけお時間をください!」
「えっ……?いや、ううん。別にそういうわけじゃないよ?てか、普通に美味しいよ?」
「そうですか?それならよかったです!」
そう言うと、彼女は優しく微笑んだ。
てか、かわいい..............。
て、そうじゃないんだよー!
「そ☆れ☆で、どうやってこの部屋に入ってきたの?」
「それでは、私は食器などのお片付けをいたしますので.........」
「あっ、うん。ありがとう.............」
て、また逃げられたー!
でも、とりあえず食器とか片付けてくれるみたいだし、それが終わってからまた聞けばいいかな..............。
それじゃ、今日も学校に行かなきゃいけないわけだし、とりあえず学校に行く準備でもしよう。
✭✭✭✭✭✭✭✭
「それで、あなたはどうやって中に入ってきたの?」
「それでは、そろそろ私も学校に行く支度をいたしますので................」
「あっ!そっか。そうだよね。よく考えたらあなたも『魔賭蘤学園』の生徒とということだよね」
「そうです。なので、学校に行く支度をいたしますので、少しだけお待ちください」
「うん。それじゃ、すぐに準備しちゃってね♪」
そうやって私は微笑みながらそう言うと、一度、彼女は硬直してから、
「は、はい。それでは、しばしお待ちください!」
そう言った。
「でも、制服とか持ってきてるの?」
「あっ、はい。そういうものは、きちんと昨日のうちに、持ってきましたので」
「そっか」
て、きちんとじゃないんだよー!
昨日のうちにって!
ということは、昨日のうちにもう、いたってこと!
てか、本当にどうやって入ったの!
と、私は苦悩しながら彼女のことを待っていると、
「お待たせしました。それでは、少し早いかもしれませんが学校に向かいますか?」
制服姿になった彼女が現れた。
てか、この人先輩だったんだ。
と、そう思ったからなのか、
「先輩だったんですね............」
「えっ?あっ、はい。そうですね。ですが、私に敬語は結構ですから。それで、その、どうしますか?学校に向かいますか?」
「えっ?あぁ、うん。そうだね。別に、家にいてもやることないし。それに、家にいても聞き出せそうにないし!」
そうして、私はロノアに慣れてきた頃に、新しい問題が増えたのだった。
「それで、どうやって入ったの?鍵を持ってたわけじゃないよね?」
てか、持ってるとしたらインクプスぐらいな気がする。
まあ、持ってないと思うけど。
「ですから、えと、そのことについてはお話することはできません」
「どうして!てかなんでだめなの?朝起きてすぐのときはボロが出てたのに!なんで、今になってボロを出さなくなったのー!」
「ああ!マオちゃん!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます