神田 武③


「やっべ、電車止まってるって」



歩が携帯を扱いながら焦ったように言う。


「親に迎え頼むしかないね。最悪だー」


僕は、母親に電話をした。


「もしもし、母さん?

雨が凄くて電車とまっちゃって。

迎えにこれないかな?

場所は、西町のクラスセントビルなんだけど…」



「はぁ?!いや、雨で美結も迎え頼まれたのよね。しかもこんな雨だから車も渋滞してて

もう少しそこで待ってなさい」



妹に先越された…


仕方ないけど。


「なぁ、武、この店めっちゃ暑くない?」


確かにムシムシしていた。


「冷房入ってないのかもしれないけど、暑すぎるね。とりあえず外に出る?」


その時、ビルの店員達が走り回り出す。


「申し訳ありません!電気機器等の故障により、冷房が止まりました!


落雷による停電もおこりました!申し訳ありませんが、慌てず、外の方に移動お願いいたします!」



まじかー!


確かに薄暗い店内。


凄い雨音に落雷


蒸し暑さ


店内はサウナ化してしまう。


すぐに外に出た方がよさそうだ。



「歩!外に出よう!」


歩はバッグに携帯電話を投げ込み一緒に外へ向かった。



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人類が最後を迎える時に @mikiyama

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