第34話

 事件後、先生がつけない時は、魔法補習はなしとなって、練習があまりできなくなってしまった。

 それと、凄い事実が判明。池の様に水晶を入れてお願いするようなスポットがまだあったのです!

 まがまがしい魔力は、そこから漏れ出していた。

 そこは、大きさ的には魔法陣で結界が出来るので、一時的に魔法陣で結界する事になったのですが、それが一日が掛かりだった。

 しかも六人で行ったとの事。魔法陣の結界は、結構大変だわ。


 それからあちこち調べて回ると、そういうスポットが何カ所かあったのです。

 それで急きょ、会議が開かれる事になった。



 アンケート――。お願い事や願掛けなどで池に以外の場所で、何かアイテムを使ってやった行為がありましたらお答えください。


 と、アンケート用紙が配られました。

 会議の結果、こうやって調べる事になったのね。

 というか、魔法と言うものがありながら神頼みなのね。いや神には頼んではいないのでしょうけど。


 この頃はお姉様それと、マイステリー様と三人で帰っている。このまま魔法が使えるようにならなくても許して下さらないかしら?

 なんて、一緒に歩きながら都合のいい事を考えている。


 あと一週間ほどで一か月経つのですが、焦りはありません。使えたらいいなとは思うけど、先生の勘違いだったのだと思う。

 お母様もお姉様も魔法を使えない。我が家系は、女性には魔力を受け継がないのではないという結論に、自身の中ではなっていた。

 でもこのままだと婚約が認められない事になる。なので何か違う方法で認めてもらえないかと、考え中です。


 「マイステリー様も結界の練習はしていらっしゃるのですよね?」

 「まあやってみろという、命令が下ったからね。でもなさそうだよ僕には」

 「そうですか……」


 本当にないのでしょうか?


 「カーリア様の方はどうなのですか?」

 「元々姉さんは、継ぐ気でいたからね。僕の味方にはなってくれているけど……。大丈夫。僕が何とかするから。実際に君の所と婚約するのにはメリットはあるんだ。勿論、僕はそれで君と婚約するわけではないよ。ユリーナ、君を、好きだから……」

 「はい……」


 正面切って言われると照れるのですが! っていつの間にか呼び捨てになっているわ。


 「もう、こっちが照れるわ。私も応援してるから、私達は私達で頑張りましょう」

 「はい。お姉様」


 あ、お姉様の前でした。

 そうよね。可能性はゼロではない! あと一週間頑張りましょう。

 家でもやろうかな。ロッドはあるのだし。ただ私には見えないのよね。家でやる方がリラックスできて、コツとかつかむかもしれないわ。やってみる価値はあるわよね。

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