王様の4ページ目


 彼は元々、赤色の小さな星に一人だけで暮らしていた。自分が王様でありながら、民衆が存在しない状況に不満を持っていた彼は、来訪者をずっと待ち続けた。


 やがて、小さな王子がやってきた。彼は早速、王様らしく命令した。


「家を作ることを命ずる」


 小さな王子は拒否した。この星には材料もないし、道具もない。家を作ることは不可能だと言った。


 王様は憤怒した。命令を聞けない奴など国民ではない。王様は持っていた斧で小さな王子を殺した。赤色の星が、また色を濃くした。


 王様が王様であろうと躍起になるほど、国民はいなくなっていく。王様は今日も国民を待ち続ける。

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