第17話 これは本物か。それとも偽物か。運命が近づいてくる。
(くっそ〜 またまた俺何言ってんだよ〜! あの写真見てめっちゃドキドキ💓してたくせによ!)
(もう〜 私ったら何でこんなことを! 実は写真を見てめっちゃ舞い上がってたのに!)
「………つ、次行かないか?」
「……そ、そうね」
仕事上とはいえ。この恋は本物なのか、偽物なのか……
◾️◆◇
「もうそろそろ3時くらいよ?」
「ん? 早いなぁ」
「やっとあなたと別れられるわ」
「まあ。そういうことだな」
お互いまだぎくしゃくしている。だってほんとはもっとデートしたいなんて言えねえじゃねえか。向こうは未だに嫌がってるし。仕事とはいえ少しは進展も期待したんだけど………
(バカバカ〜! 私何言ってんの〜! ほんとはもっと一緒にいたいのに〜!)
「そ、その…… 観覧車乗らない?」
「え? 一緒にか?」
「ま、まあ仕事として仕方なくだよ? 仕方なくだからね?」
「そ、そうか…… じゃあ乗ろうぜ」
「う、うん(^o^)……」
(やばい〜! 勇太と観覧車で2人きりだ〜! めっちゃドキドキ💓しちゃう〜!)
◾️◆◇
「何名様ですか?」
「えっと〜…… にめ……」
「2名でお願いします❤️!」
「かしこまりました」
異様に神野のテンションが高い。何があった?
「おいおい。こりゃあ仕事だろ? 何でそんな楽しそうなんだ?」
「べ、別に楽しそうじゃないわよ❤️!」
「…………」
おかしなテンションだ。しかもこいつは気持ちを隠すの下手くそだな。
「ははは。観覧車好きなのか?」
「え? ま、まぁそうだけど……」
(ほんとは勇太と乗れるのが嬉しいんだけどね❣️)
そんな話をしながら俺たちは乗り込んだ。
◾️◆◇
「うわぁ〜! めっちゃきれいじゃん! すご〜い!」
「うぉっほぉ〜! すっげぇな!」
観覧車からの景色はまさに絶景だ。なんっつうか、言葉じゃ表せねえな。
「ほんとにすごいね! ほらっ! あそこはジェットコースターで…… あそこはお化け屋敷!」
「…………」
思えば今日なほんとに楽しかった。無理やり仕事で来させたわりには神野も楽しんでるし。武はどっか行っちまったけど…… それでも俺は幸せだ。これ以上味わったことねえくらい。多分これがほんとの……
「ねぇ勇太? 一つ言いたいことがあるの」
「ああ。俺もだ」
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