第14話 実は妄想が激しいのかもしれない

「こ、こ、こんなの…… 私じゃな〜い!」


「ふふふ。よほど勇太って人が気になるのね? さすが亜美。私までドキドキ💓しちゃうよ」


「ち、ちが…… こ、これは……」


私じゃない。私じゃないけど私だ。なぜ私はこんなことを? 意味がわからないよ。


「……………」


「ふふ。ちょっとからかっただけよ。そんな顔しないで。別に好きな人ができてもなんらおかしなことじゃないでしょ?」


「………はぁ〜 優香は恋愛経験豊富だね。私なんか、このドキドキ💓が恋なんかどうかもわからないよ」


「人っていうのはね。時々言葉に表せない不思議な気持ちになるものなのよ」


「へぇ〜……」


改めて優香のすごさに驚かされる。これだけからかっていても優香はいつも冷静だ。時々何を考えてるかわからないんだけどね……


「てへっ❤️ 似合わない話しちゃったね。今日は私が奢ってあげるからいっぱい食べて」


「ほんと💖?」


「亜美ったら単純なんだから〜 まあ親友の恋の応援ってことでね」


「ま、まあ、それはおいといて……… 店員さ〜ん!これと…… あれと…… あっ!それも……」


◾️◆◇


「はぁ〜 お腹い〜ぱい! ごちそうさま!」


机の上には大量の皿が積まれていた。


「はぁ〜 亜美ったら……… ちょっとは遠慮しようと思わないの?」


「おっもいませ〜ん!」


「………私の財布からマネーが」


私そんなに食べたっけ? たしか…… ショートケーキ3つに…… チョコカップケーキを2つ。シュークリーム4つ。あと…… パフェを3つくらいだったっけ?


「そんなことしてると彼氏さんに振られるよ?」


「だ、だから彼氏じゃないって! べ、別にそんなの私気にしないし……」


う〜ん…… やっぱり勇太は困っちゃうあなぁ? それとももっと積極的な方が…… 「亜美ちゃん❤️ あ〜ん」ってされたり…… 「ほら❣️ 勇太も❤️」なんてことを……… うわ〜! 考えただけでドキドキ💓しちゃうよ〜!


「亜美? 顔赤いよ?」


「そ、そんなことないよ! ひ、光のせい。そう。光のせいなんだから!」


「……………」


う〜 優香〜 そんな目で見ないでよ〜


「ほ、ほら! そろそろ時間だし出よ!」


「もうそんな時間かぁ。そうだね。今日はありがと!」


「ううん。こっちこそ色々聞いてくれてありがとね!」


「明日のデート報告。期待してるよ? キスくらい奪ってきてね💚」


「も、もう〜 優香ったら……」


勇太とキス…… やばい。考えただけで妄想が止まらない。そのまま家にお持ち帰りとか………


「って何考えてんのよ私! 早く帰って明日の用意しなきゃ!」








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