第9話 役者だとしても可愛ければ許してしまう・・・
「え〜っと・・・ な、何て呼べばいいんだ?」
「普通に亜美で言いわよ。何緊張してんのよ?」
「い、いや・・・ その・・・」
日曜日。俺たちは武の家へ向かっている。
「言っておくけど・・・ 変なことしないでね😒」
「ば、ばか! な、何言ってんだ! し、しねえよ!」
「な〜に動揺してんのよ」
こいつ・・・ 完全にドSだな。てか俺ってそんなに信用ないの?
「まあ・・・ その・・・ ごめんな🙏 巻き込んじまって」
「まあお互い仕事だしね。この前のことはまだ許してないけどね💢」
「い、いや・・・ あれはお前も・・・」
「ふふふ。冗談よ❤️」
「・・・・・」
くっそ〜 腹立つ〜 しかもこいつ。学校とプライベートで違いすぎる。まるで別人が入れ替わってるくらい違う。まあ、そんな[●の名は]みたいなことはないと思うが・・・
「で? どこに連れてってくれんのよ?」
「それは武がお楽しみって・・・」
「あなたの友達も物好きね」
「はは・・・」
俺たちは話しながら武の家についた。
「よぉ〜 勇太! 待ってたぜ!」
「日曜日から元気だな・・・」
「あったりまえだろ? なんたってデート行くんだから!」
いや。武はデートじゃなくてもこんなキャラだけど。
「おっ! そちらが勇太の彼女さんか?」
「ん? ま、まあ・・・」
「あれ? この人・・・」
「・・・⁉︎」
ま、まずい。まさかあの転校生が神野亜美でしたなんてバレるわけにはいかない。これは約束事項だからな。
「この人・・・ すっげえ可愛いじゃん! お前の童貞ライフもいよいよ終わりだな!」
「ばっ・・・ 大声で言うな!」
「だっははは〜」
ほんとにこいつは・・・ まあとにかく神野亜美=神田夢ってバレないようにしないと。バレたら俺だって恥ずいし。
「あの・・・ こんにちは。神野亜美です。勇太がいつもお世話になっています」
神野が少し引きながら挨拶する。だよなぁ。
「ははは。水野武だ! よろしくな! ところで2人はもうラブラブな関係で?」
「え、え〜っとだな・・・」
なんて言えばいいんだ? 仕事上の付き合いだけど、設定はラブラブだし・・・
「俺たちは・・・」
「もちろんラブラブですよ〜! ね? 勇太❤️」
神野がくっついてくる。やばい。この距離。神野のいい匂いがしてきて・・・
「え〜っと・・・」
「そうよね💢?」
神野が睨んでくる。
「・・・ま、まあそういうことだ」
「私、勇太のことだ〜い好き❤️」
くっそ〜 この役者め💢〜 裏では俺のこと散々ディスってたくせに。それでも可愛いから反則なんだよ。
「勇太! いい彼女もらったな!」
「はは・・・ そ、そうだな」
こいつもこいつで・・・ 何もわかっちゃいないなぁ。
「ところで武の彼女は?」
「ああ。それは向こうで待ち合わせだ! じゃあ行こうか!」
俺たちは武に連れられる。
「ちょ、ちょっと待て! どこ行くんだ?」
「ああ。そういやぁ言ってなかったな」
やっぱり遊園地か? それとも買い物デート?
「もちろん遊園地だ!」
ふぅ〜 やっぱりか。まあ遊園地なら定番だから悪いことは起きないだろう。
「しかも・・・ カップル専用だ! イチャイチャ仕放題だぜ?」
『・・・⁉︎』
俺は目を開いて神野と顔を見合わせあった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます