第140話 魔国と同盟
薄々気付いてはいたのだが、その薄着で露出度が高いのはやはり淫魔だろうか?
「あの魔王の娘さん、もしかしてですがサキュバスですか?」
「はい、そうですが? 母がサキュバスなので私たちは皆サキュバスです。」
サキュバスの子は全て女の子で、サキュバスになるそうだ。
ちなみに魔王の方は、前魔王が死んだときに産まれてくる魔族に魔王が引き継がれ、最初から魔王として産まれてくるだそうだ。
よく考えたら、今晩ここに泊まっても良いのだろうか?
サキュバス3人娘が獲物を見る目でみているのだが。
「あの、変なことしませんよね?」
「いえいえ、変なことなどしませんよ。良いことならあるかもしれませんが。ウフフ。」
100%既成事実を作るつもりだ。
「そういうのは嫁がいるので結構です。」
「それではごゆっくり。」
3人娘が出ていったのでRoomに逃げ込んだ。
風呂に入り、自分の部屋でゆっくり寝た。
翌朝、部屋から出るとめちゃくちゃ怒っている3人娘が立っていた。
「昨夜はどちらへ? 夜這いに行ったのですがお留守でしたが?」
夜這いに来るのが当然のように言っているし、怒られてる意味が分からない。
「いや、夜這いに来ないでください。結構ですとはっきりお断りしたはずですよ?」
「それは建て前でしょ?」
「いやいや。本気でしたよ?」
「私たちに魅力はございませんか? 結構自信を失っているのですが。」
「もう手に余るほど嫁がおりますし、子供もたくさん生まれているのですよ。なので、ごめんなさい。ちなみに昨夜は自分のスキルで作った部屋におりました。ここでは油断すると魔力に押しつぶされてしまいますからね。それに3人ともすごく魅力的だと思いますよ。」
「そうでしたわね。ヒューマンにはこの魔力は毒ですね。」
少し機嫌が直ってくれたようだ。
魔王に会いに行くと、娘たちが朝から機嫌が悪くて困ったと愚痴られた。
「魔王様、提案なのですが。我が国とゲートをつなげませんか? 今後、貿易するにしても距離と時間の問題が出てしまいます。ここには莫大な魔力があるのでゲートを繋ぎっぱなしでも問題無いのでは。」
「それは問題無いが、お前の国と魔国がつながっているのは対外的には問題ないのか?」
「うちの住民に危害を加えないことを約束してくださるなら問題無いです。ただ、さすがに娘さんたちのように露出が高いと問題を起こしかねませんので服装はこちらに合わせていただきたいくらいです。」
「了解した。そちらの国の食べ物は魅力的だ。ぜひお願いしたい。」
魔国とブルームーンの間に平和的に同盟とゲートが結ばれた。
この日、初めてヒューマンと魔族の間で同盟が結ばれたことになる。
ブルームーンには魔国の高度な魔道具や技術が、魔国には新しい料理がもたらされた。
早速、魔王と3人娘、そして初めて会った魔王の妻をブルームーンに招待した。
「初めまして、魔王の妻のグローリア・エスカルゴです。そして、娘の上からマリリン、チロル、マーサです。今後ともよろしくお願いします。」
昨日1日中いっしょにいたのに3人娘の名前を今知った。
「スカイ・ブルームーンです。こちらこそ、よろしくお願いします。早速ですが、町を見物してみますか? おいしい食べ物が溢れていますよ。」
「それは楽しみです。昨日、出かけていたせいで私だけプリンを食べ損ねていますからね。楽しみだったのです。」
5人を連れて町に出た。
もちろん、こちらで準備した服に着替えてもらったが。
4人のサキュバスは刺激が強すぎる。
そして手あたり次第にお菓子や食事を口に放り込んでいく。
一体、魔族の胃袋はどうなっているのだろうと思うほどドンドン消費されていく。
それだけ町にお金を落としてくれているのでありがたい。
「そんなに食べて大丈夫ですか?」
「問題無い。それにしてもこの国の食べ物は何を食べてもうまいな。同盟を結んで本当に良かった。」
「それはありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。」
魔王家族は1日中食べまくって満足し、魔国に帰って行った。
のじゃロリ女神の使徒と愉快な仲間たち~スキル妄想はチートスキルでした~ 蒼い空 @sky_blue
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