第56話 教会移転
先日街に出たときに気になる建物があった。
それはこの街の教会だ。もうボロボロになっていたのだ。
通りに面した右側の角のうちの土地内に新たな教会を建てることにした。
メリーナの使徒である俺は、布教活動も重要な役目ではないかと考えたのだ。
地球の教会のイメージでHousingを起動した。教会と言えばステンドグラスだよね。
等身大では小さすぎるので、2倍サイズの像を作った。
もちろん、他の教会の大人バージョンではなく、本物と同じ幼女バージョンである。
メリーナから多少抗議があったが気にしない。
教会が完成したので、今の教会に移転しないか相談に行くことにした。
教会は、王都なのにちいさく、神父もおらず、シスターのみで経営されていた。
信仰心の低さが感じられた。使徒としては見逃せない。
シスターと話してみると、ここはシスター2人のみだそうだ。シスターは治療魔法が使えず、他の町の教会のように収入源が無く、国からの若干の援助でなんとか回している感じだそうだ。しかも、教会の裏には孤児院があり、そこも経営難だという。
孤児院があるため移転は難しいということなので孤児院も作ることにした。
孤児院には現在10人の子供がいた。みんなやせていて、十分に食事が出来ていないのだろう。インベントリから今晩の食事を出し、明日子供たちを連れて我が家に作った教会の見学に来てほしいと約束した。
家に帰り、早速孤児院を建てた。ついでに小学校の校庭にありそうな滑り台やブランコなどの遊具を作った。明日、子供たちの喜ぶ顔が目に浮かぶ。
そして翌日、約束通り子供たちを連れて2人のシスターが訪問した。すぐに立派な教会が目に入り、口があんぐりと開いている。とにかく中に入って見学するように伝えた。子供たちはステンドグラスに目を奪われ、差し込む光が神々しく女神像を照らしている。女神像が幼女なのでシスターも子供たちもなぜ?という顔をしたので本当の姿だと説明したら驚いていた。そして、俺が使徒であると説明すると、俺を拝みだした。イヤイヤ、俺を拝んでも何も出ないから。その後、孤児院の方も案内し、明日引っ越すことが決まった。この子たちの衣食住は女神に代わって俺が面倒をみることになった。国も多少だが援助していたと言っていたので一応王様にも報告を入れておくことにした。
翌日俺が出向いて荷物をインベントリに入れ、引っ越しがすぐに完了した。子供たちは元気よく遊具で遊んでいる。ご飯もいっぱい食べたので元気になったみたいだ。
子供たちの笑顔をみながらシスターとお茶をしていると急にシスターが語りだした。この街にはもっと孤児がいるという。シスターとしてはもっと孤児を受け入れたかったが、資金の問題で面倒を見れなかったと残念そうに語った。このままではスラムが出来てしまう恐れがあるそうだ。盗賊になってしまう子もいるだろう。救ってあげることが我が使命と考える。孤児院を拡張し、多くの子供を受け入れることにした。
傭兵さんに孤児を見つけたら連れてくるようにお願いした。
学校を作るのもいいかなと考えてみた。
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