第7話 目覚め
…随分と、嫌な思い出を辿っていたようだ。
ふと見ると、いよいよ朝礼も終わろうとする頃だった。幸い、アレ以降はどの先生も寝ている俺を見つけなかったようだ。おかげさまでいい睡眠時間の足しになった。
教室へ戻り、前の方とも後ろの方とも言えない席につく。
周囲はとりとめもない会話…といっても、中二病言語だから聞いていて心地よいものでは少なくともないのだが…に溢れていた。
どうせ全員中二病なら、残り3年も消化試合だ。大して苦しいものでもなし、ただただループするように日々を流していけばいいだけ。そのまんま大人になって、俺を縛る大量の枷ともおさらばだ。
友達なんぞ、できっこないんだろうよ。
チャイムとほぼ同時に、教室の戸を開く音がする。背もたれに乗せていた体重を、尻の方に乗せる。
椅子がギシリと、嫌な音を立てた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます