第7話 目覚め

…随分と、嫌な思い出を辿っていたようだ。

ふと見ると、いよいよ朝礼も終わろうとする頃だった。幸い、アレ以降はどの先生も寝ている俺を見つけなかったようだ。おかげさまでいい睡眠時間の足しになった。


教室へ戻り、前の方とも後ろの方とも言えない席につく。

周囲はとりとめもない会話…といっても、中二病言語だから聞いていて心地よいものでは少なくともないのだが…に溢れていた。


どうせ全員中二病なら、残り3年も消化試合だ。大して苦しいものでもなし、ただただループするように日々を流していけばいいだけ。そのまんま大人になって、俺を縛る大量の枷ともおさらばだ。

友達なんぞ、できっこないんだろうよ。


チャイムとほぼ同時に、教室の戸を開く音がする。背もたれに乗せていた体重を、尻の方に乗せる。

椅子がギシリと、嫌な音を立てた。

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