第3話 校風、特色
この世界には、限られた人に与えられた才能として「魔法」が存在する。
大昔から存在し、それが風化せず受け継がれている。だが、その才能を発見する技術は未だ発展途上であり、才能がありながらそれを使うことなく死んでいく人も少なくない。
星屑学園の推進教育がこの魔法を取り扱う「魔法学」であり、世界でも有数の魔法学に特化した学校である。
つまりだ。
星屑学園にいる中二病生徒たちは、全員が「妄想を現実で実行可能な中二病」ということになる。
一般に中二病とは「実現できそうもない妄想を口に出す人の蔑称」だろう。
だがこの中二病患者たちは、実際に妄想を現実にしてしまうだけの技術がある。だから広義には「中二病」と呼ぶべきではないかもしれない。
厄介なことに、この学園は生徒のみならず、教師までもが中二病だ。教師の問いも、生徒の回答も、中二病言語で交わされ、意思疎通が行われる。まともな人間にはこれだけで異様さが伝わるだろうか。
そんな奴らが実際に魔法を使えるのだから、放っておいてもおかなくても面倒くさいことになるに決まっている。
ともかく、この学園は狂っている。この事実は念頭に置いておいてほしい。
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