あの場所で……
「2番乗り場から普通電車が参ります。
危ないですから黄色い点字ブロック後ろ側までおさがり下さい。」
自動放送の後に、電車が接近する音が鳴る。
今日は、初めての高校の登校日だ。
僕は、初めての電車通学にドキドキしていた。
アニメとか小説見たいに、出会いは電車でそんな事があればといいと思った。
だが、現実は違った……
ドアが開くと、普通の男性サラリーマンしかいない。
「こは、いかに。」
思わず古典の言葉が出てしまった。
あ、そうだ学校に行くまでに乗り換えがあるそこに懸けるか。
~乗り換え中~
ドアが開いた。
すると、ある一人の女子生徒が乗ってきた。
ちなみに、座ると言う考え方は無かった。
何故なら席が埋まっているからだ。
「あ、すみません。」
背負ってたカバンを下ろした時にあたってしまった。
「いえいえ大丈夫です。」
と会釈をして………………………
そして学校の最寄り駅に降りた。
その人もその駅に降りた。
ん?この人もしかして同じ学校なのか、と思ったが全然違った。
~次の日~
今日も背負っていたカバンをその人に当ててしまう。
次の日もそして、次の日も………
多分その女子生徒は、いつも当ててくる男子生徒だと、思われてしまった。
~学校が始まって2ヶ月~
「あのいつもカバンを当ててくる人ですよね。」
最寄り駅に降りる時に言われた。
「はい、そうですが。すみません。」
「いつも背中に当てるので痛いんですよ。」
「本当に、いつもすみません。」
ものすごくその女子生徒は怒っていたようにも見えていたが、反面人と話せてなのか、
笑顔も見せている。
~それから5ヶ月~
沢山の会話をしたんだ。そして気づいたら、その人を好きになっていた。
「あなたの事が好きです。」
と最寄り駅のホームで言ってしまった。
……………………………………………………
~??????~
「そんな事もあったね。」
「あぁこの事を思い出すな。」
そんな話をしながら、分厚い一つのアルバムを2人で見る。
そう僕は今通学の時にいつもカバンに当ててしまう女子生徒と彼女になってしまっていることに……………………
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます