二章 夏から秋

一節




 堂主ゼラの朝は早い。

 陽の出る前に起きて、沐浴をし、廟堂で祈り、神祇館の広間で粗末な食事をとり、本を読んだり文章を書いたりなど勉学をして午前を過ごす。昼になると昼の祈りを捧げ、そうするうちに、朝に訪れたパン焼き番の娘が焼いたパンが焼き上がる。

「パン焼き竈があるって、いいですねえ。焼きたてのパンは、固くなくて食べやすい」

 食卓についたソレルの後ろに立っているホーソンが、はあ、と溜息をついた。

 ミルフォリウムへ来てひと月は経っている。

 そのあいだに、駐在所の官舎は、村人に手伝ってもらって住みやすくなった。新しい寝台も入り、寝具も用立てられて、今ではソレルもホーソンも、蜘蛛の巣ひとつない寝室で眠れていた。石造りの浴室も、廟堂と同じで井戸の水を引いているのでふんだんに水を使ってきれいに磨き上げられ、外釜も無事だったので薪をくべて風呂を焚けるようになった。

 だが、厨房のパン焼き竈は未だに直っていない。煉瓦が足りないのだ。それに気づいたのは、ソレルたちを連れてきた隊商が去ってからだったので、次に来たときに注文するしかなかった。次に来るのはふた月後だったので、あとひと月はかかる。

 煉瓦をつくる職人はミルフォ村にもいたが、老齢で亡くなってしまい、その息子は修行でエキナシアに行っているという。帰ってくるのはまだ先らしい。つまり、煉瓦を注文して、その煉瓦が届いてから、煉瓦を組める石工に頼んで直してもらわなければならない。パン焼き竈が直るころには夏になっているだろう。

 そんな話をソレルがすると、堂主は、だったら昼には廟堂の神祇館まで食べに来るといい、と提案した。なんなら多めに焼いて夜のぶんも分けようと堂主は気安く言った。最初、ソレルは遠慮したが、ホーソンが毎日、村までパンを手に入れに行くことを考えると、そのほうがいいか、と厚意に甘えることにした。

 堂主に迷惑をかけてしまうと思ったが、堂主自身が焼くわけではなく、村から毎朝パン焼き番が来てくれるのだ。パン焼き番が来ていると聞いていたが、つくづく、堂主の要領のよさを感じる。

「もういっそ、自分で直そうかなあ……煉瓦がないけど……今のパン焼き竈をなんとか分解して……」

 ぶつぶつとぼやいている。

「ホーソン、そんなことまでしなくていいから。堂主さまのご厚意でこうして毎日食べられているし」

 ソレルは急いで止めた。ホーソンだったらやりかねない。彼は働き者だが、仕事をこれ以上増やしたくなかった。ただでさえ、仕事に熱中しがちなのだ。

「毎日、昼に焼きたてのパンを食べられるのはありがたいな」

「あら、堂主さま。なんだったら朝からだって食べられますよ。誰かがここで寝起きすれば」

 そう言ったのは、パンを焼きに来た娘、マリーだ。

「マリーが来てくれてもいいんだよ」

 広間のテーブルで乾肉を噛んでいた堂主は、傍らで給仕をする娘を見上げてにっこりした。

「まあ、ずるいわね、堂主さまったら。わたしに店の手伝いがあって来られないからそう言うんでしょう」

 マリーは唇を尖らせた。堂主はハハッと笑う。

「そんなことはないさ。マリーが来てくれたら、本の話ができる。マリーだって、ここにある本が読める。おたがい、いいこと尽くめだ」

 廟堂には古い書物がたくさんあった。今のように活版印刷ではなく、手で書写したような古いものである。

 ソレルは今や、駐在所で過ごすより、廟堂にいる時間のほうが長かった。パンを分けてもらえるし、堂主の顔を見たいのもあったが、何より、この廟堂には、皇都図書館では持ち出し禁止で書庫に収められているような稀覯本が何冊もあったからだ。皇帝の勅命の薬草探しの手がかりとして、皇都でも原本が見つからなかった書籍がないか、調べたかったのである。

 しかし、ソレルが手に取りたい本はどこにあるかわからないと堂主が言うので、時間があれば許可を取って書庫に入り、探しているのだ。書庫は雑然としており整頓はほとんどされていない。おかげで目当ての書籍は未だにお目にかかれていない。しかし、かなりめずらしい本が無造作に積まれているので、その山を見ているだけでも愉快で胸が躍った。

 ソレルは大病を患って目が見えなくなったとき、本が読めなくなったのがいちばんつらかった。だから目が治ってからは貪るように読んだ。それほどに、本を読むのが好きな子どもだった。

 体がしっかりしてからは、家にある本のほとんどを読み尽くし、本に記されていた薬草を自分でも探したくなって、近くの森を歩き回るようになった。

 近くの森とは言うが、皇宮の森だ。皇宮は皇都の中心にあり、以前は聖七貴族の屋敷が取り巻いていたが、二百年ほど前にそれらはすべて、手狭になったからという理由で今の場所に移築され、もとの場所にはさまざまな木が植えられた。その結果、今の皇宮は森の中心にある。

 もちろん、その外周は堅固な城壁で覆われているが、ソレルは動物用の抜け穴を見つけてそこから入り込み、森を自由に散策したものだ。そのうち抜け穴から入れなくなったが、それまでに、たまたま森を散策していた貴婦人に見つかって、森を歩き回るだけならかまわないと、許可のしるしとして赤い糸で刺繍された紋章入りの手巾をもらった。手巾は白い綿で紋章のほかに飾りもないから、たいしたものではないだろうとソレルは思っていた。しかしそれを示すと、どんな門番でもソレルをうやうやしく塀の向こうへ通してくれるようになった。

 やがてソレルは、予定より遅れつつも学舎へ行くようになり、森歩きをする時間はなくなった。手巾は持ち歩くうちにあまりにも汚れたので、自分で漂白しようと洗濯を試みたら、刺繍糸の赤が落ちて、紋章がほとんど見えなくなってしまった。これはもうあの森へは行ってはいけないのだなとソレルは考えた。

 そのころにはもう、郊外の森へひとりで行けるようになっていた。ホーソンはいつもソレルに付き随ってくれる忠実な従者だが、ソレルの森歩きだけは、途中までだったり、森の外で待っていたり、あるいは留守番をしていたりしたものだ。町育ちなので森歩きをするような体力はないんですよ、とぼやいていた。

 手巾の紋章がどんな形をしていたかも忘れたころ、ソレルは突然、軍属として軍に召され、皇帝との対面の機会を得た。謁見の間の玉座に座っておかしそうに微笑みながら、老いてなお美しい女性は言った。久しいな、と。

 そこであの手巾の貴婦人が皇帝だったと、ソレルは初めて気づいたのである。

 以来、勅命を受けるまで、年に一度ほど呼ばれては、庭園の散策につきあった。そぞろ歩きのとき、皇帝は意味のない話をよくした。皇帝になったばかりのころは国にお金がなくて苦労した、お針子たちに無理を言って、衣装を何度も繕ってもらった……可愛がっていたお針子が死んでしまって何年も経つが今でも悲しい、など。ソレルにくれた手巾の紋章の刺繍も、そのお針子が入れてくれたのだそうだ。

 そのお針子を皇帝はよほど可愛がっていたようで、形見に髪をもらったと、首飾りまで見せられた。金鎖にぶら下がっているのは何かの葉をかたどった金の入れもので、中には黒髪で編んだ紐状の輪が、宝石で、天鵞絨の台座に押しつけられて収まっていた。

 そのように悲しむさまに、皇帝もただのひとだな、とぼんやり思ったことを憶えている。

「そりゃあ、廟堂の本が読めるなら、ここで寝起きするのも苦じゃないわ。堂主さまもいらっしゃるし。でも、店番をしないとね。叔父さんったら、気がつくと寝こけたり、書きものしたり、機械をいじったりしてるんだもの」

 きょうのパン焼き番の娘マリーは、ミルフォ村に一軒だけある書店の店主の姪なのだ。ふだんは叔父の店を手伝っている。叔父は詩人でもあり、月に一度はミルフォ村でのできごとを記した新聞も出しているそうだ。書店の奥にはエキナシアの友人から譲ってもらった印刷機器もあるというから本格的である。個人が活字を組んで新聞をつくるなど、それは店番もおろそかになるだろう。

「それにしても、堂主さまだけでもありがたかったのに、駐在さんもご本が好きなんて、うれしいわ」

 帝国の識字率は高いが、読書をするのは知識層で、多くはない。ミルフォリウムも農民がほとんどで、職人もいるし商店もあるが、知識層は少ないようだった。だから、読書といっても、職人がものを測るための知識を得たり、商店を営む者が数学を学んだりという実用書が好まれる。

 ソレルは読書を好むが、とりわけ好きなのは、それを読んでなんの役に立つのか、と言われることの多かった歴史書や、各地の言い伝えを集めた本だった。もちろんそうした本も、役に立つことはある。だが、ソレルの仕事に必要ではない。つまり、趣味嗜好としての読書だ。それ以外にも、創作された物語、――最近、皇都で人気の小説なども、読む。いわゆる、文学だ。

「本の話ができても、小説を読むひとは少ないのよね」

 はあ、とマリーは溜息をついた。

「小説を読むのは、皇都でも、よほど余裕があるひとたちだけだね」

 うんうんとソレルはうなずく。平民だと、字は読めても、日中は働いている。夜に家に戻って食事を終え、一日にすることを終えたあとに読むとしても、灯りが要る。読書のためだけに蝋燭や油を使えるのは、それなりに裕福でなければむずかしい話だ。それに、蝋燭や油の灯りはゆらゆら揺れるし、昼の明るさよりは暗い。それで目を悪くすることも考えられるので、昼間に読書できるのは労働をしなくても食べることに困らない富裕層だけだった。

「その点、マリーは店番をしながら読めるから、よかったじゃないか」

 皿に残ったパンくずを指先で拾いながら、堂主が笑いかける。

「それはそうなんだけど、おもしろいお話を読むと、誰かと話したくなるの。あそこがよかったとか、ここがよかったとか。でも、それって、ほかに読むひとがいないとできないのよね。叔父さんとは読書の趣味が合わないし。もっとみんなも本を読んでくれればいいのに」

「学舎に読み聞かせに行ってるんだろう? 子どもたちの中に、本を読みたがる子はいないのかい」

「いるけど、多くはないもの。それに、叔父さんと同じよ。読むとしても、趣味が合わないの」

「趣味が合わないというのは、わかりますよ」

 ソレルは控えめにうなずいた。

 マリーが好きなのは、少女らしからぬ冒険譚だ。伝説の異能使いを原型にした物語や、遠い昔に人間を滅ぼそうとした魔人を倒した英雄と姫君の物語などである。ソレルはそれらも読んだが、そうした小説を特に好むというわけではなかったので、マリーが熱を入れて感想を語っても、同じだけの熱意で語れないのである。

「あっ、ごめんなさい。駐在さんにいやみを言ったつもりはないのよ」

 マリーは慌てたようだった。「そりゃ、駐在さんとは読む小説の趣味が合わなくて残念だけど……」

「へえ、そうなのか。君は何を読むんだ?」

「何って……堂主さまこそ、小説など読むのですか?」

 なんとなく、自分が何を読むのか、気恥ずかしくて言えず、ソレルは堂主に水を向けた。

「わたしが読んだことのある小説なんて、少ないぞ。『照り映えるカグラの姫と七人の求婚者と失われた七つの宝の物語』とか、『十六夜の月に招かれて旅をした男の話』とか、あとは、……『山に棲む神々とその眷属の物語』とか」

「子どもが読むような話ばっかりじゃないですか」

 堂主のあげた書名に、溜息をついたのはマリーだった。「堂主さま、わたしの貸した本、なかなか読んでくれないんだもの。なんでも読むって言ってくれたから貸したのに」

「いや、なんでも読むとは言ったけど、マリーの貸してくれる本は、字が小さいんだ。趣味が合わないわけじゃないぞ」

「そんなに小さいかしら? でも、貸したのもう何週間も前なのに」

 マリーはふぅ、と溜息をついた。「毎週、来るたび、手もつけていないなんて」

 パン焼き番の娘は日替わりだ。曜日ごとに違う娘が来る。十五を過ぎるとパン焼き番の仲間入りをできるが、結婚すると引退する。

 ミルフォ村ではだいたい二十歳までに結婚してしまうらしく、十五から二十歳の娘が、代わる代わるこの廟堂まで、前夜に用意したパン種を持って、朝からパンを焼きに来るのだ。昼に焼き上がったパンは、翌朝までの食事に出される。

 パンを焼いているあいだ、来ている娘たちは、雨の日は掃除をし、晴れの日は衣類の洗濯をする。つまり、パン焼きを口実に、堂主の身の回りの世話をしているのだ。自分の身の始末くらい自分ですると堂主は言っていたが、これでは実質、通いの使用人を置いているようなものではないか。しかも、使用人ならば雇用が発生して給金を払うはずだが、ミルフォ村の娘たちはこぞって堂主の世話をしたがるので、無償奉仕らしい。信仰深い信徒が廟堂に無償奉仕をするのはあることだが、それは廟堂周りを掃き清めたり、廟堂に来る者を案内したり、くらいしかソレルは知らない。身の回りの世話を無償奉仕させているとしたらなかなか悪辣だとソレルは思うが、娘たちのあいだで堂主が人気なのはわかるので、一概にそうとも言えないのかもしれない。

 それとなく話を訊くと、パン焼き当番の娘たちは人数が決まっていて、その組に入るのに厳しい審査もあるとのことだった。怖ろしい世界である。

「悪かった。今日からまじめに読もう」

 堂主は微笑んでマリーを見上げた。マリーはわずかに頬を上気させる。

「絶対よ」

「ああ、約束する」

 堂主はうなずいた。

 堂主が笑いかけると顔を赤くする村人は多かった。たいていが若い男女だ。男たちは、さすがに堂主という神祇者なのでおおっぴらにしないが、女の子たちにとっては、神祇だろうが堂主だろうが、中性的な美貌の女性は崇拝の対象として好ましすぎるようだ。

「あ、そうだ。お食事のときに渡そうと思ってたんだけど、村長さんから手紙を預かってたの」

 ソレルが眺めているのに気づいて、マリーは慌てたように言うと、前掛けのポケットから蝋紙の封筒を取り出した。茶色の封筒には封蝋が施されている。

「おや、なんだろう」

 封筒を受け取った堂主は、器用に封蝋を壊さず上蓋を引っこ抜くと、封筒をひらいて中身を取り出した。中から出てきた二枚の便箋にざっと目を通すと、おお、と堂主は眉を上げる。

「橋の修繕を始めていいそうだ。そろそろ雨季の準備をしないとな。大雨で流されないように補強もするらしい」

 そう言うと、堂主はソレルを見た。「駐在さん。力を貸してくれるか」

「お役に立てるかわかりませんが、前々からのお話でしたしね」

 ソレルはうなずいた。「だけど、何をすればいいんですか」

「何、簡単なことさ。力仕事もだが、……それは建前でね。力仕事をできる者はちょっと柄がよろしくなくてね。ひとりひとりは気のいいやつだが、集まると、自分の力を誇示したがる。それで喧嘩になることもあるから、止めてほしい」

「喧嘩の仲裁ですか……」

 ソレルは苦笑した。「僕はさほど口が巧くないので、丸く収められる気がしませんが」

「というより、君は駐在官だ。つまり、よそものだな」

「まあ、そうですね」

 ソレルはうなずいた。

 前任者が悪評高い貴族だったおかげで、村人の信頼を得るのに、やはり多少の時間が必要だった。未だにソレルのことを怖れたり、忌々しげに見たりする者は多い。商人は如才ないので、ホーソンが商店に食材の仕入れを頼んでもいやな顔ひとつせず届けてくれるのだけは助かっていた。

 ソレルは、そんな中、自分がもとは医業であることはおおっぴらにはせず、薬を持っているからと、傷の手当てをしたり、風邪気味で具合のよくない者に煎じ薬を渡したりした。薬草が好きなんだ、と言うだけにとどめて。

 確かに医業ではあるが、今の任務は駐在官なのだ。医師として頼られて、そちらばかりになってしまったら、任務が疎かになってしまう。その点については、自分が狡猾な気もするソレルだった。

「よそから来た駐在官に仲裁されたら、多少なりともおとなしくなると思うんだ。君はなりも大きいしな」

「大きい……まあ、大きいですね」

 このミルフォリウムでは着用の機会もなさそうだが、軍人としての初任務のため、新しく礼服や軍服も誂えた。家に来てくれた仕立屋は、医業なので軍人としての訓練はほとんどしていないとソレルが言うと、驚いていた。このような体格のよさは、体を鍛えている職業軍人に劣らないと。確かに、子どものころからは想像もつかないほど無駄に筋肉はついてしまったが、たぶん、母方の祖父に似たのだろう。祖父は大工で、大柄で見事な筋肉を蓄えていた。しかし祖父は労働による実用的な筋肉だが、ソレルは体質に恵まれただけで労働や努力の賜物ではないので、褒められても恥ずかしくなるだけだったが。

「力も強いんだろう? 期待してるから」

「そうはおっしゃいますが……」

 ホーソンは、思わず、といったように口をひらいた。「若は、性格が温厚といえば聞こえはいいですが、その、目の前で喧嘩を見ると縮こまってしまいがちなので……今が平和の世でよかったですよ。軍部のお声掛かりで軍属になりましたが、もし戦争で軍医として前線に送られても、お役に立てるかどうか」

「考えただけで身が竦むね」

 ソレルは正直に言った。平和な時代に生まれたおかげで、戦争のむごさや苦しさを、ソレルはまったく知らない。だが、戦記を読めば想像はできた。敵の槍に滅多突きにされた味方の兵に、殺してくれと頼まれて息の根を止めた、などと、考えただけでぞっとする。ソレルは自分が、見た目に反してまったく勇敢ではないことを自覚していた。

「僕は臆病だから、今のように穏やかな世に生まれられてよかったよ」

「ふうん」

 堂主はめずらしいものでも見つけたような目つきをソレルに向けた。「軍人なら、軍功を上げて出世をしたいものではないのか」

「軍人といっても、軍属ですからね。軍部には週に一度しか行きませんでしたから……」

「まあ、そんなだからミルフォリウムへ来ることになったのかもしれないなあ」

 堂主はちょっと笑った。

 ミルフォリウムは建前上、北限の要だが、皇都育ちの者がわざわざここで暮らしたいとは思わないだろう。前任者も、おそらくは左遷で異動させられたのではないか。

 だが、ソレルは皇帝の勅命を受けている。

 その勅命のことを考えると雲を掴むような話だが、拝受してよかったと思う。

「何をにやにやしてるんだ」

「え、僕、にやにやしてました?」

 美しい堂主に怪訝な顔をされて、ソレルは慌てて口もとを覆った。


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