『転生令嬢アリステリアは今度こそ自立して楽しく生きる ~街に出てこっそり知識供与を始めました~1』

相互フォロワーさんが新刊を出したとのことで、さっそく拝読しました!

作品の魅力をたっぷりご紹介したいと思います!


■作品情報


●タイトル

『転生令嬢アリステリアは今度こそ自立して楽しく生きる ~街に出てこっそり知識供与を始めました~1』


 著者:野菜ばたけ さん

 イラスト:風ことら さん

 レーベル:MFブックス


●あらすじ

 前世では、主体性のなさを理由に恋人に捨てられた、公爵令嬢アリステリア。転生したこの世界では自立した女性になれるようにと努力を重ねた彼女は、王太子の婚約者に指名されていた。けれど今度は、お前は一人でも生きていけると言われ、一方的に婚約破棄を告げられてしまう。


 王太子に見切りをつけたアリステリアは、婚約破棄の慰謝料としてクレーゼン領をもらい受ける。まずは領民の暮らしを知ることから、と、身分を隠して暮らし始めた街で、彼女は、現状を仕方がないと受け入れてしまっている、まるで前世の自分のような女性たちと出会う。「知らない」ことが、彼女たちの選択肢を狭めていると考えたアリステリアは、自分の持っている知識を広めることを思いつく!

 転生令嬢の、おしのび平民ライフ。


(引用元:KADOKAWA公式サイト

 https://www.kadokawa.co.jp/product/322308001175/)



■こんな作品です!


【知識を得ることで自立し、より豊かな人生を送る】というテーマの作品。

令嬢ものというと、女性のたくましさが鍵となる作品が多い印象ですが、こちらの作品の主人公アリステリアもそんな令嬢たちの中の一人。

豊かな知識を持つ彼女は、出会う人々に惜しみなく知識を授け、それによって周囲の人たちも少しずつ変わり始めていく、というストーリーです。


領民たちはさまざまな問題を抱えていますが、それらをアリステリアがひとつひとつ優しく丁寧にほどいてゆく姿は女神のように美しく、好感が持てました。

なにより、人々が人々が少しずつ豊かさや幸せへと向かってゆく様子は、読んでいて晴れ晴れしい気持ちになります。


現状に甘んじることなく、知識を得て対策を練り、問題に立ち向かう。

そんな登場人物たちの力強さに勇気づけられます。

心が明るく前向きになれる作品です。



■最初のイメージと違っていたのは……


最初にこの本の表紙やあらすじを見たとき「多分こんな作品だろうな」と想像していました。

・よくある流行の異世界もの&婚約破棄もの?

・個性的なキャラたちがわちゃわちゃする話?

・軽く楽しめるエンタメ寄りのライトな作品?

・目次や表紙やテーマを見ると、女性向け?

・ほのぼの&まったりなスローライフ系?


しかし、読後の印象は大きく違いました。

・異世界を舞台にしつつ、現実世界にも通じる知識が書かれている!

・まさかの「お茶会」でここまで濃い内容になるとは!

・ライトさを残しつつ、どちらかといえば「骨太」な作品!

・畜産、流通、経理、経営、販売戦略など、内容が多岐にわたる!

・スローライフどころか【楽しく充実した日々】ゆえの多忙さ!


もしピンときた方がいたら、ぜひチェックしてみてくださいね。

試し読みはこちらから!

https://viewer-trial.bookwalker.jp/03/18/viewer.html?cid=0633aed5-6ea3-4e7e-b34f-81b6dd3cff2b&cty=0&adpcnt=7qM_Nkp



■ここが面白い!


作品の面白さをピックアップしてみました!


★身分を隠して領民とともに生きる令嬢

優しく庶民に知識を与えるアリステリアさんは知識だけでなく護身術も身に着けていて、とてもハイスペック。過去に傷を抱えてはいるけれど、「非の打ちどころがない完璧な主人公」です。

こういった設定は珍しい気がしますが、これはこれであり。

読んだらファンになる人も多そう。


★にぎやかで個性的なキャラたち

くうをぺちんと叩く癖のあるロナさんの仕草が面白い。

全部で10回くらい叩いてない!? そろそろ空によって「ロナ被害者の会」ができてもいい。(´艸` )

脇役であるメイドのフーさんと騎士のダニエルくんも良いキャラをしています。

この二人については作者さんが無料SSを公開していますので、気になる方はそちらも楽しんでみてくださいね。

https://ncode.syosetu.com/n5674ip/


★幅広い分野の知識が語られる!

主人公であるアリステリアさんの知識はとても幅広く、領地経営から始まり、畜産と生産、商品の流通、簿記や経理、小売店の経営、販売戦略など、とても多岐にわたることがうかがえます。

それは同時に、作者様の知識の幅広さでもあります。読めば読むほどいろんな分野の知識が惜しみなくポンポンと出され、感心するばかりでした。


そういえばこの本の作者様、Twitterのアイコンこそふんわり可愛い系ですが、ツイートやスペースを覗くと中身は普段からわりと理論的に物事を考える方のようです。その性格がずばり出ている作品だなと感じました。


★登場人物たちの成長に胸が熱くなる!

はじめは字も読めなかったロナさんが、簿記を学び、損益計算書・貸借対照表を作成し、傾き始めていたお店の経営の問題点を見つけ、立て直すきっかけをつかむまでの展開は、まさに胸熱!

挿絵に登場するロナさんとリズリーさんのキラキラした顔が眩しいっ!

これが「学ぶ」ということ……!


また、個人的にはときどき挿入されるルステンさん視点が興味深かったです。

彼がアリステリアさんに感化され、少しずつ変わってゆく様子が伝わってきました。表紙イラストでは目のくまも取れてて一安心ですw


★クライマックスの主人公の見せ場が痛快!

国王との謁見シーンはまさに見せ場です。ここで失敗してはすべてが台無しになってしまうため、はらはらしながら見守りました。

期待を裏切らない、そして期待以上の展開です。


そのあとの元婚約者との決着も痛快そのもの! ここにきて主人公のチートさがしっかり生きています。このあたりのくだりは「自立した女性」というテーマにも沿っていてとても良いです。ぜひ本編でお楽しみください。



■ちょっぴりネタばれ感想


全体を通じて印象的だったエピソードはいくつかありますが、ルステンさんとリズリーさんが出会うシーンでは思わず泣いてしまいました。

自分自身に「ちょっ、ま、まだ泣くのは早い……!」と言い聞かせながら読み進めましたが、塾生のみなさんが来てくれたシーンでとうとう涙腺が崩壊。このシーンは涙なくしては読めません。

それに、ルステンさんは顔も知らない相手を探すために街中を一人で駆けずり回ったのだと思うと、目頭が熱くなります。


書籍を購入すると、どこで購入したかによってそれぞれ異なるSSがおまけで読めるようになっているのですが、BOOK☆WALKER(電子書籍)版ではリズリーさんに関するSSが読めます。

ここでは彼女の素晴らしい特技が明かされ、「なるほど! だから彼女がルステンさんと会ったときに×××××××だね!」と大納得でした!


そしてなんと!

BOOK☆WALKER(電子書籍)版はこちらから購入できます!

https://bookwalker.jp/de0633aed5-6ea3-4e7e-b34f-81b6dd3cff2b/



■作者様による、書籍関連情報まとめ


最後に、書籍の情報について作者様がまとめているページがあるので、紹介いたします。

「試し読みはできるの?」「どこから買えるの?」「表紙はどんな感じ?」「購入特典のSSにはどんなものがあるの?」など、気になった点があればすべてこちらにまとめてあります。

https://note.com/rich_curlew460/n/n9a91bcefa6ed#1819f63a-51e9-4a4c-888f-e7118b98f555



長くなりましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!

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