第9話
「ふふっ。私の秘宝を盗み出したことで、あなたはこの学校のすべての女子から指か刃物かさされることになるわね。」
「いやでも半分あなたも当事者ですから、あなたもこれから三角教とかの女神になるんじゃないですか。」
「何?その三角教って。私が聞いたことのない宗教なんて珍しい。やはり同胞ではあるのね。」
「まわからないならいいです。それじゃパンツ返したんで、帰ります。」
「ちょっと待ちなさい変態。美少女のパンツを盗み出しておいて、ただで済むと思っているのかしら。責任取りなさい。それと話は始まってもいないわ。」
「いいでしょうではそのパンツは私が買い取らせてもらいます。クレジットカードはそのスリットにスキャンすればいいですか。暗証番号はうえのボタンを上上下下左右左右BAすればいいですか。」
「ボタンもスリットも何を言っているのかわからないけれど、このパンツは非売品よ。いいから、話を聞きなさい。」
この美少女は上履きの色が違うため、先輩であることは分かった。ただやはりこの美少女に見覚えはなかった。これだけかわいくて頭のねじぶっ飛んでる人だったら絶対に忘れるわけが…いやむしろこれだけの人間と過去に出会っていて、覚えていないということはつまり…。
「あなたは私のお姉さんですか?それともお義姉さん?それともパンツの妖精?」
「だからパンツをぶり返すな!それと私はお姉さんでもお義姉さんでもありません!いたってかわいい普通の女子高生です。」
普通の女子高生だったらいたってかわいいとかいうものだろうか?普通の女子高生は定期的にパンツをかけて腕相撲するものなのだろうか。
「まパンクラチオンとか聖戦の話は水ですすぎ落すとして、お姉さんじゃないなら、あなたは誰ですか。」
「いつまでパンツネタ引きずるの。そんなのそっさと捨て置きなさいパンツだけに。私は2年A組火上萌。それと君のことはほとんど知らない。」
私は言葉を失った。じゃあ私はあなたのこと知っているってのはななんだ。そうか新手のどっきりか、だから誘拐までされたわけね…。
「そうですかじゃあ帰ります。」
「だから帰らないでよ。まだまだ全然話は終わってないんだからー」
どうやらこの人は部室準備室(倉庫)の扉の前で一人悶える不審人物が、そのまま部屋に入っていくのを目撃し、そのまま持ってたバックで一発してくれたらしい。だからって何も言わずにぶん殴るのはどうかと思ったが、まあこの性格だしサイコ属性までエンチャントされててもおかしくないかと。
「私はこの手紙をもらってここに、というかあの部屋に行ったんです。」
「なにこれ犯行予告?それとも新手のヤンデレ系ラブレター?」
「それを確かめるためにあそこに行ったんです。ってうわもうこんな時間。あーあ先輩に誘拐されて青春する機会失いました。やっぱパンツ返してください。」
「何自分の所有物みたく言ってるの、あげないわ。ああでもごめんなさい、そういうことだったのね。うーんどうしましょうか。」
先輩はパンっと手をたたき、何か思いついたから聞いてと言わんばかりにこちらに光線を放ってきた。目線ではなく、物理的な光線を放ってきた。
「ふふふっ。あなたは今神の力によって浄化されたわ。先ほどの忌まわしき記憶は存在しない。さあ迷える子羊よ、もうお家へお帰りなさい。」
「めぇー」と私は恐ろしく速い以下省略で姫を救い出し、魔王城を後にした。
「だからパンツ取るのやめなさい!!あなた頭おかしいわよ!!!」
もう魔王が泣きそうだったのですぐに姫を献上した。ま、さっき俺にTVでは入り込んでくるけどDVDになると消える絶対領域守護光線を浴びせてきた先輩も悪かったということにしてもらって事なきを得た。
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