第3話 真空刃
~翌日~
少年「ふわぁ…よく寝た」
店主「そりゃそうだろうな、今11時だぞ」
少年「嘘でしょ」
店主「嘘だよ」
少年「…」
店主「そういやずっと名前聞いてなかったな」
少年「いつ聞かれるかずっと待ってました」
店主「待ってたのかよ」
アスラ「ボクの名前はアスラです…店主さんの名前はー」
ドォォォォォォ━(゚Д゚)━ォォォォォォン!!!
アスラ「!?」
店主「様子見に行くぞ、付いてこい」
店主「クロスブレイヴ忘れんなよ」
2人が様子を見に行くと、アスラと同い年くらいの少女が見張りと戦闘になっていた。
店主「あんたは一昨日武器を買いに来た…」
アスラ「ツノが生えてるってことは…魔族?」
魔族の少女「ちょっと劣勢なんだ…助けてくれない?」
アスラ「わかった」
店主「俺はお手並み拝見としようかな」
ビュン!
直後、店主に向けて火炎弾が放たれる!
店主「ウォーターベール!」
水のカーテンが現れ、火炎弾が蒸発した。
店主「容赦ないねぇ…」
アスラ「換装<ブレイヴソード>!」
アスラ「せいやぁぁ!」
アスラが何度も見張りに攻撃するが、装甲が固くダメージが通らない。
アスラ「これじゃ倒せない…どうすれば…」
店主「お前、魔法は使えるか?」
アスラ「スラッシュくらいなら…でもあいつらに魔法は効かないはずじゃ?」
店主「その武器は魔装武器といって、魔力を込めれば鉄クズどもの吸収能力を貫通する魔法を放てる」
店主「スラッシュの魔力をクロスブレイヴに込めてみろ、桁違いのスラッシュが打てるはずだ」
アスラ「やってみます」
魔族の少女「私は時間稼ぎか…まぁいいけど」
魔族の少女「<凍結>フロストバイト!」
見張りたちのいる地面が凍り、手足を拘束し身動きを封じる。
アスラ「あざっす」
アスラ「いける気がする…」
風属性のスラッシュとは少し違う、無属性の魔力が剣に込められる。
アスラ「<真空刃>ヴォイドスラッシュ!」
半透明の斬撃が見張りたちの体を貫通する!
店主「なんか違くね?」
魔族の少女「威力おかしいですね」
アスラ「ヴォイドスラッシュ…?なんだそれ…」
魔族の少女「発動した本人が混乱してるんだけど」
店主「一応、結果オーライ…?」
アスラ「まぁいいや、この調子なら別の魔法も打てそうだな」
アスラ「<換装>ブレイヴランス!」
アスラ「<槍技>メタルストライク!」
ドォォォォォォ━(゚Д゚)━ォォォォォォン!!!
アスラ「おぉ…」
魔族の少女「この人ばっかに見せ場あげるわけには行かないかな」
魔族の少女「<双撃>ダブルインパクト!」
ドォォォォォォ━(゚Д゚)━ォォォォォォン!!!
ドォォォォォォ━(゚Д゚)━ォォォォォォン!!!
アスラ「か弱いとかそういう次元じゃない」
店主「さすが魔法に富んでる魔族だな」
魔族の少女「これで全部だね、ありがとうございます」
店主「まぁ店潰されたらたまらないからな」
アスラ「店主さん…何もしてませんでしたよね?」
店主「Σ(・ω・;)ギクッ」
アスラ「なんなら店主さんが戦ってくれたらそんなに手こずりませんでしたよね?」
店主「(( ´ºωº `))ギクゥッ」
店主「…………ところであんた、なんでまたこんな危ないところに?」
アスラ「話すり替えやがった」
魔族の少女「全身を燃やしながら飛んでいく機神を見かけて追ってきたんです」
店主「アスラといいあんたといい行動力高いな」
アスラ「それは褒めてるんですか」
店主「それならちょうどいい、こいつもこの世界を元に戻そうとしてるんだ」
アスラ「プレッシャーが」
店主「どうだ、手を組むってのは?」
魔族の少女「…分かりました」
アスラ「これからよろしくお願いします」
魔族の少女「敬語じゃなくていいですよ」
アスラ「君もね?」
店主「じゃあここで住み込みしてもらうことになると思うんだけど…名前聞いてなかったな」
クロノ「私の名前はクロノです」
アスラ「じゃあ改めてクロノ、よろしくね!」
クロノ「よろしく」
店主「同じ屋根の下で2人、何も起きないはずがなく…」
アスラ「おいバカやめろ」
ーこのあと店主はフクロウに燃やされましたー
アスラ「はかせ…魔法使えたのか…機嫌損ねないようにしなきゃ」
クロノ「かわいい…」
アスラ「わかる」
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