超節約生活の話

 おはようございます。

 昨日のエッセイにもコメントありがとうございました〜。月曜日ですね! 私はこれから出勤です!


 新学期シーズンということもあり、またちょっと私生活のうちで思い出す機会があったので、ネタにします。

 それは「学生貧乏」のお話。

 大学生の方、また特に大学生で一人暮らしだった方などはご経験も多いかと。学業があるので100%働けないけれど、生活費のために切り詰める、というよくあるお話です。


 私は大学生の時は実家暮らしだったので、経済的にはありがたいことに困りませんでした(家事の負担がすごいのは大変だったけれど)。私学でしたが学費は大学の中でも安い学部でしたし、奨学金を考えたけれど、幸いなことに父親が「(成績優秀者に贈られる奨学金以外の)奨学金は本当に困っている人にいくようにしなさい」と学費は出してくれたので。

 一応それでも、初めから大学院にいくつもりだったのでバイトと貯金の節約切り詰めはしていましたが、困窮することはなかったです。日本の大学院に在籍中は大学の奨学金が取れたけれど、こちらも留学用に切り詰め貯金。


 それで、本格的に学生貧乏をしたのは大学院の留学時代ですね。

 流石に親に甘えていい年齢ではありません。もう周りは就職して働いているわけですし。しかも留学なんていうのを許してもらっているわけですから。自分でやっていこう、と思いました。親は仕送りしてあげるからもうちょっといい生活しなさい、と申し出てくれたけれど、それ言われてもねぇ。言うなら自分たちで好きに使ってくれ。

 というのもあるし、姉がいるので、姉と比べて私の方が払ってもらうのもどうよ、と思ったのですよ。いくら姉が学費の高い学部で一人暮らしだったとはいえ、私の方が期間が長くなるわけだから単純に比較して不公平感を感じたわけです。


 と、自分で決めちゃったので留学時代は結構な学生貧乏っぷりでした。

 運よく給付型奨学金が取れたので、生活資金はゲット。国費だったため、高い学費も免除されました。これは大きかった! 他国と比べて学費めちゃくちゃ高かったもん! 日本よりはずっと安いけど!!

 ただし留学生ですので学生ビザで基本的に就労は制限されます(あと奨学生だからできなかったのじゃないかな)。ただこの奨学金、もらえるのはたいそうありがたいし感謝しているのですが、けして多いわけではない。学費免除じゃなかったら生活できなかったかも。


 奨学金から寮の家賃/家の家賃(寮の管理が酷すぎて引っ越しました)+学生健康保険+就学にかかる税金+ネットと電話代+定期券、を引くともう手元に半分も残りません。そこから諸事情でどうしても年間数回は帰国しなければならなかったので、帰国のフライト代貯金をしてさらに生活資金が少なくなる。

 さて、私の留学先は、周辺地域・周辺国と比べて物価の高い土地でした。食料、高い。書籍、高い。その他もろもろ費用(電車とか)高い。


 ただここから書籍代や電車代は節約できません。書籍は特に大学でのことに必須でしたし。


 節約できるもの→食費・生活用品など+携帯代。


 まず携帯。プリペイドチャージで使っていましたが、大抵の連絡はメールですし、ネットが繋がればskypeで通話もできたので、携帯代を切りました。いざという保険のためにデバイスだけはとっておいた。


 あと寮のランドリーの1回分も高かったので、寮生活期間約一年は全部自分の部屋のシャワー室で手洗い。なぜか乾燥機は無料だったし。大きなバケツをゲットして(果物がバケツ売りしているのでそれを買ってきてゲット)洗っていました。シーツとかも泡いっぱいにして洗ってました。


 それから生活用品。トイレットペーパーや洗剤などなど、一番安いものしか買わない&スーパーやドラッグストアのメンバーズカードを活用して安売り日を目指して買いに行きます。


 一番削ったのが食費です。


 基本的な調味料はスーパーの中でも安いスーパーのうち、品揃えの中で一番安いスーパー独自ブランド商品を買う。他ブランドと比べて1.5倍くらいの差は出ます。

 野菜は葉物野菜が高かったので、葉物の補給は冷凍野菜に頼る(これが一番安かった)。基本的に安いのはトマト、人参、玉葱、ズッキーニ。これらは1〜2キロが2ユーロしないで変えるので、買ってきて適宜保存。その他はなぜか生鮮より冷凍の方が安いので冷凍野菜ミックスで栄養補給。あとは季節もので格段に値段が下がっているものを、やはりスーパーのディスカウント日にゲット。


 果物は季節ものが常に安かったのでありがたかったです。あと年間通してキウイが安いのは嬉しい。ビタミンC補給です。


 問題になるのはタンパク質。当然、脂質の高いひき肉は安いのですけれど、この場合は栄養が偏ります。安かろう悪かろうの筆頭です。しかも私は脂っこいのが苦手。気持ち悪くなってしまうのですよね。遺伝的に。

 次に安いのは鶏肉のスープ用。つまりガラ。

 だから通常はスープ・ガラとして皆さん買っていくわけですが。


 お肉、一応ついているから!

 煮込めばほろほろにできるから!!


 ということで、寮生時代はガス代が寮家賃に含まれていたため、この骨にお肉が一応ついているガラ肉を活用し、勉強している間に鍋をかけっぱなしにして凌いだり……ひき肉を加熱してキッチンペーパーで油を吸収して凌いだり……。


 あとは基本的にスーパーの見切り品をチェックして買ってきて、冷凍保存でした。もうまともなご飯食べたい毎日でした。パンも朝イチ狙ってスーパーに行けば前日のパンを半額でどどんと売ってくれているので、それをゲットして適宜冷凍(基本的に売っているロットが大きすぎる)。


 期限切れギリギリありがとう、保存方法によっては期限が延びる運動実施中でしたよ。


 と、国費の時は傍目から見てもやばいくらいの生活をしていたわけで、たまにお友達のおうちにお呼ばれしてご飯食べると感動していました。奨学金をとっていない子達でしたが、皆さん割と生活していらした……。皆様セレブだ……と思ってしまった。



 そんな苦難の国費時代が終わり、次の奨学金に受かった時の感動と言えば!! その奨学金は支給額が高かったのです。もう感動と言えば!!


「初めてまともなお肉が買える!!」


 受かって、初めてシチュー用の牛肉を買いました。(別に特別高いランクではなく、むしろ安い方に入るレベル)

 でもほんっとうにこの時、感動しました。やっとまともな材料買った、自分! すっごい美味しいなにこれ。


 その後、料理の材料バラエテイ、相変わらず節約でも、だいぶ広がりましたね〜。安いお肉といえば、先にあげたの以外では豚肉のシチュー用です。基本的に赤身肉なのでタンパクとしてもビタミンB摂取としても優秀。


 魚はご褒美。閉店間際のスーパーで半額になったところを狙うか、冷凍ディスカウント日に、スーパーのメンバーズ割引を活用して買い溜めします。それで冷凍保存をして、お肉とバランスよく食べます。健康第一。肉ばかりの油だと体に悪い。


 こうしたやりくりのおかげで、物価の高い土地でも食費1ヶ月大体100ユーロまたはそれ以下で乗り切っていました。これは友人たちに聞く限りではかなりすごいらしい。変な自慢があるものです。


 まあこんな具合に生活していたことが、お料理小説のネタにも生かされるわけだから損はしないし、色々なありがたみとか、日本での学生時代の自分がいかに甘い人間かもよく分かったし、いい経験をしました。

 それに食べていけただけ、私は恵まれていたし、留学させてもらって留学できただけ、どれだけ恵まれているか分かったものじゃありませんしね。そもそもの話。




 さてコロナ禍+新学期ということで学生さんのお話などもちらほら見かけます。新入生の皆さんはじめ、本当に不安やストレスが多いと思います。またご両親がコロナのせいでお仕事が覚束なく、学校を辞めざるをえなかったというお話もあって、心痛みます。

 そんな状況が少しでも減るよう、祈るばかりです。

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