風に舞い上がるビニールシート&ベートーヴェンに喧嘩を売る)
年の瀬ですね〜。至る所で第九。らららクラシックのベートーヴェン作品投票に入れたのに、マニアックすぎたのか一個もランクインしていなかった。残念すぎる。めちゃくちゃマニアックなコメントまでつけたのに。久石さんと同じ曲を推したのに。
まぁそれはいいです。
私、第九は何が好きって合唱じゃないのですよ。何がいいのかって1〜3楽章ですよ。特にスケルツォ。ひたすらなスケルツォ。第1楽章の混沌から始まるような弦も好きだけれど。
そう、それでうちでは昔からベートーヴェンはよくかかってました。父がCDをたくさん持っているので。古い録音もよく聴いていました。
それで、第九もよく聴いていたわけです。フルトヴェングラーを。
そんな年末の風物詩になぜかなっちゃった第九の他に、本のご紹介。
森絵都さんのお話が好きです。中学校の時に初めて読んで、見事に魅せられました。ティーンズ向けのお話が中心だったと思っていたら、その後、大人向けのお話もたくさん書いていらっしゃいますね。
そんな中に、重いテーマを扱い、メッセージ性の強い作品もあります。
『風に舞い上がるビニールシート』
国連難民高等弁務官事務所に勤める男女の話。国際結婚になるのかな。男性の方は日本人ではないのですね。女性が日本人。難民キャンプへ救援へ行くエド。当然、いつ命を落とすかわからない危険な仕事です。女性の方、里佳はエドの危険をわかりつつ日本に残ります。
読んだのは昔で、内容をしっかりは覚えていません。しかし、とても心に響いたことは覚えています。内容を忘れながらいうのもアレですが、おすすめ。私ももう一度読みたい。
そんな本作を読み終えた、私の(多分)第一声。
「ベートーヴェンなんかやってて世界が救えるかっていうのー!!!!」
寝ていたところを飛び起きた時の、夢現の叫びです。夢の中で叫んだだけだったかも。
なんでこんな起き方をしたのかというと。
私がこのお話を読んでいたのは風邪をひいた時でした。風邪ひいても眠れないことありますよね。今思うと、よく重たいハードカヴァーを風邪でだるい時に読んでいたな、と思います。
それで、読み終わったら寝たみたいなんですね。
私が音楽が好きなので、どうやら気を利かせた母が、私の睡眠を促進しようとしたのかCDをかけたらしいのですよ。フルトヴェングラーの。しかし選曲が第九ってどうなの。短調の精神的にも来るやつってどうなの。
それで、風邪ひいてますからうなされていたみたいなんです。しかもヘヴィーな話を読んだものだから、恐らく夢が難民キャンプについて、なのですよね。
さらにこともあろうか、その時分、学校の課題か何かでベートーヴェン調べていたのですよね。
だからあの一声。
今思い返してもベートーヴェンに喧嘩売ったな、と思います。音楽で救われることもありますよね。ネタバレになるので森絵都さんのお話は明かしませんが、本作にあった難民キャンプでの出来事は、救えないかもしれないけれど。
ごめんベートーヴェン、悪気はないの。
さて、仕事の間のちょっと休憩でした。カクヨムコンテストの熾烈な争いからくるストレスにメンタルがやられてきました。だめねぇ。
『楽園の果実』『時の迷い路』共々、重要な改訂を書き加えつつ進めています。ちょうど更新したばかりのところがそれに該当するので、既読の方でご興味のある方はぜひ。
伸び悩みではありますが、読んでくださる方に感謝しながら進めようと思っております。
しかし……こううなされて飛び起きるの、私の他にご経験、あります?
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