童話(というよりも絵本?)調の、大変アダルティなお話。
勢いのあるコメディで、大変笑えるお話だと思います。思うのですが、でも間違って真面目に読んでしまうと結構シビアな物語に見えてくるのがまた恐ろしい。
大人から見捨てられた子供の復讐譚。目の前の相手すら救えないヒーロー。
という、多分そんなお話では全然ないはずです。はずなんですけど、でもチェリーさんがあまりに不憫すぎて……だって「わからせる」って言っちゃった時点でもう負け確定というか、ダメですよチェリーさんそれ返り討ちに会う側のセリフだよ逃げてー!
なんかもうこの人、いろいろシリアスな過去とかもあって、普通に不憫系ヒロインとしてストライクでした。報われて欲しいです。
それと、なんだか優しさのようなものを醸しているようでいて、でも客観的には「やることやったら爆死させる」という鬼畜ムーブになってしまっている餃子マンさんの残念っぷりも好きです。なんてやつだ。
時折顔を出す身も蓋もないゆるさというか、本文中に「(かわいい)」と入ってくるところがツボでした。