第3話

そしてその棒の端を両手で持つと、振り回してきた。


その動きは速かったが、私はそれを避けた。


男が言った。


「ほう。いきなり振り回したのに、避けやがったな。ただもんじゃあないみたいだな。チビのくせしてよ」


私の背はそれほど高くはないが、チビと言われるほど低くはない。


まあ、この男から見ればチビなのだろうが。


私は背中に手を回した。


槍を取ったのだ。


槍の刃先はカバーがしてある。


それを構えた。


「いいねえ」


男の表情は歓喜であふれている。


けんか好き。


つまり戦闘狂なのだ。


それならやりやすい。


男が再び棒を振り回してきた。

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