第2話

「そうだ。うまくやってくれ」


「わかった」



私はメモに書かれた日付、時間にその場所に行った。


郊外にある寂れた小さな公園。


そこに男が一人立っていた。


その男以外、誰もいない。


青柳がどうやって呼び出したのかはわからないが、ちゃんと来たようだ。


情報どおり身体がでかくてすぐにわかった。


その身長は190センチはゆうにあるだろう。


私が近づくと男が声をかけてきた。


「あんたかい。俺とやりあいたいってやつは」


なるほど、青柳はそうやってこの男を呼び出したのだな。


「そうだ」


「呼び出したくらいだから、俺のことは知っているんだろう。俺とやりあって怪我しても責任はとらないぜ。あんたが言い出したんだからな」


男は手に棒を持っていた。


ただの木の棒だが、持ち方がさまになっている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る