難聴
「ちょっとよく聞こえなかったからもう一回言ってもらっていいかな」
「えっと。。。その。。。結婚してほしいと。。」
「もう一回言ってもらっていい?」
「なんかいいわせるんですか!」
「よく聞こえなかったんだけど、なんか結婚してほしいとか聞こえたから」
「だからそうです!」
「マジ?」
「マジです」
この世界には付き合うという概念がないらしい。
だから付き合うという段階をすっ飛ばしていきなり結婚ということになるのだ。
「でも、俺なんかでいいの!」
「私はスーと結婚したいんです」
「今までこんなこと言われたことないからなんて言えばいいかわからないんだけど。。。よろしくお願いします」
それからはお互いに一言も発することなく見つめあい、誓いのキスをした。
「私、スーがいなくなってから気づいたんです。私はスーのことが好きだと。なんというか今までになったことのない感情になったというか、運命を感じたというか、、、。とにかく次私の前に現れたときに絶対言おうと思ったんです」
「そうなんだ。なんか恥ずかしいよ。そんなこと言われたことないし」
「私も折っててなんだか恥ずかしくなってきました」
「これからが夫婦だな」
「そうですね、今夜は長い夜になりそうですよ」
俺はリリと日が昇るまで。。。。。。。。
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