俺はモテるのか?


この世界にきて一つだけわかったこと。

それは俺という存在はこの世界の概念でいうところのイケメンらしい。

地球にいたころはそんな言葉一言も言われたことがない。

正直なところかなりテンションが上がっている。

モテるってのはこんなに気持ちがいいことなのか。


「スー君、ご飯できたから一緒に食べよ」


「悪いな、いろいろ世話してもらって」


「全然いいって。それに一人でいるよりは全然ましだし」


「このお礼はいつかきっと返すよ」


「うん、楽しみにしてる」


俺とリリは二人で食事を楽しんだ。

ずっと一人暮らしだったから気が付かなかったけど、誰かと食べるご飯ってこんなにもおいしいものなんだな。

今日はそのことについて気づかされた一日だった。


そのあとはいつものようにこの世界についての知識を教えてもらう。

今日教えてくれたのは、この世界の結婚について。

この世界の基本は一夫多妻制らしい。

中には何十人もの奥さんを持っている人もいるらしい。

こう見るとまるで昔の天皇のようにも思える。

ってことはもしかしたらワンちゃんハーレムあるのでは??

いやー妄想が膨らんで止まらねえぜ!


「大丈夫?」


「あっ!ごめんごめん大丈夫だから」


「じゃあ、続き行くね」


~一時間後~


「だいたいこんな感じかな」


「なるほど。よくわかったよ。ありがとな」


「ううん。ところで。。。結婚の話ついでに聞きたいんだけど、、、

私ってスー君の結婚対象なのかな?」


ここの中のドキっ!ッとした音が聞こえた。

なんだこいつ。なんでそんな思わせぶりなことを聞くんだ!?

もしかして俺と結婚したいとか。

嫌でもこれで違ったらめっちゃ恥ずかしいしな。


「えっと・・・・・」


俺の口からはそれ以上の言葉は出てこなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る