16
ミンちゃ
第1話 初めての...
サクラ。
もう高校生の私。
大人になんかなってない。
周りはみんな言う。
もう高校生なんだからって。
そんなの私が一番わかってる。もう高校生なんだから。
「ねえねえ、何組だった?」
「私、4組!」
「えっいっしょいっしょ!!」
私には友達などいない。クラスなんか正直どうでもいい。
2組になった私は教室へ行き、席についた。
やや廊下寄りの後ろから2番目、微妙すぎる。
「おはよー」
男の声が聞こえた。隣の席なのか。
笑顔でみんなから好かれそうな好青年。
私とは正反対じゃん、何て思いながら横目で彼を見る。
担任が教室に入ってくると、みんながどんどん席についていく。
入学式だのHRだのめんどくさい。
入学式の記憶などほとんど無い。
名前を呼ばれた3秒だけ、私が主役だった。
教室に戻ると隣の席の男が話しかけてきた。
「俺、中本カイ。名前なんて言うの?」
「橘梨々香です。」
「リリカね!よろしく!俺のことはカイって呼んで!」
初めてだった。
“リリカ”
彼は確かにそう言った。
厄介なやつだ、と思っていたら今日はもう終わっていた。
16 ミンちゃ @min_cha
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。16の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます