す〜ぱ〜ぶれ〜ぶす

第2話

夏目流星　1人　回復　飛空　天変 IQ

西野キャサリン　8人　パイロキネシス

八木美月　3人　雷撃　ハッキング　聴覚

大河内耕一　4人　竜巻　透明　刀

ミッチェル　5人　吹雪　外国語　ハニー

ゴードン　6人　怪力　ヘリ　獣語　戦車　

石橋知世　７人　地異 　蘇生

蹴上賢　2人　洪水　狙撃

村崎哲司　刑事

酒々井翔馬　刑事

秋田　警視庁捜査一課・警部

木曽恭一　江戸川警察署刑事課長

標的

新島任三郎　印刷屋

沼津沼子　祐二の元カノ

根室稔侍　根室組組長

乃木坂紀夫　派遣営業マン（大泥棒）

拝島春馬　根室組若頭

日高博文　ケアマネジャー

福島文也　平成電工社員

保土ヶ谷穂波　保険金殺人犯

✘松戸将暉　食品会社社員　GANG

宮崎充　チェーン会社チーフ　GANG

武蔵野麦子　老婆・クレーマー

目黒恵美　　蹴上賢の恋人

百舌鳥杜夫　百舌鳥組組長

✘屋久島康之　ガソリンスタンド店長

湯河原祐二　イジメ復讐鬼

　8人の勇者は魔物を倒すと魔法を使えなくなる。

　2月1日

　大河内耕一は北海道に出かけた。

　末広町には日本最古のコンクリート電柱がある。アラサウラスが現れた。体毛のない熊で、自由自在に変化して人を食う。

　アラサウラスはペリー提督の記念碑に化けた。元坂にある像だ。安政元年（1854）、5隻の艦船を率いて来航したアメリカ海軍の提督だ。石碑を見に来た観光客が次々に食われた。

　それにしても寒い。一面雪で真っ白だ。もしかしたらミッチェルが近くにいるかも知れない。彼女は氷系統の魔術を扱えた。

　耕一は竜巻を起こしてアラサウラスを吹き飛ばして倒した。

　耕一はホテルで夜7時のニュースを見た。三宅島の避難指示が15時に解除され、4年5ヶ月ぶりに帰島を果たす。

　2月2日

　江戸川署が管轄内で行われている根室組の警護で慌ただしい中、西友で誘拐事件が発生、数時間後に被害者は射殺体で発見された。

　事件現場となったのは月島にあるマンション10階であった。遺体は自室前のエレベーターホールの壁に右肩をもたれ、右足を折り、左足は投げ出して座るような格好で、血まみれになっていた。

　銃弾が被害者の右目上から左後頭部を貫通していた。ほかの外傷はなく、自宅ドアが開き、新聞が放り出されていたが、室内に接客したり、荒らされたような様子はなかった。

　資料室に木曽はやって来た。

「ガイシャは大河内耕一って派遣社員です」

　木曽は秋田警部に報告した。

「銃で撃たれるなんて、普通の派遣社員じゃないな？」

「破門された奴なんですかね？」

「考えられなくはない」

「使用された銃は何ですか？」

　木曽は風邪を引いて遅刻してきた。なので捜査会議に出ていない。

「38口径の拳銃」

　2月3日

　福岡市地下鉄七隈線が開業。

　2月4日

　国内初の変異性クロイツフェルト・ヤコブ病の患者を厚生労働省が確認。

　アメリカで人気のプロレス団体WWEの、日本国内初のテレビショーを、さいたまスーパーアリーナにて開催（〜2月5日）

　2月5日

　捜査本部はある1人の男性に注目。本庁に累が及ばないよう、現場を知る所轄を信頼しているからと言葉巧みに江戸川署の木曽刑事を誘導して、この男を任意同行させ、捜査本部による自白強要によって被疑者に仕立てて事態収束を図るが、木曽はそんな上層部達の不審な動きに気付いていく。

　そんな中、第二の殺人事件が発生、被害者は新島任三郎だった。デパートの立体駐車場で布団に包まれた男性の首なし焼死体が発見された。被害者は新島任三郎だった。

　木曽は、彼と同居していたのが沼津沼子だったことをつきとめた。沼子は2000年から2003年に発生した首都圏少年連続殺人事件で犯人視されていた。　

　DNA鑑定により、首なし遺体に付着していた体液のDNAと、沼子のDNAが一致。

　2月7日

　沼津家の家宅捜査で、裏庭の地中から首なし遺体と切断面が合致する頭蓋骨と遺体切断に使われたノコギリを発見した。

　木曽は秋田から取り調べを受けていた。

　木曽は昨夜ラブホテルに宿泊したが、目を覚ますと女性の死体が隣にあった。

「アンタ、何やってんだ！？」

　秋田に怒鳴られ、上層部に警察手帳を奪われる。

「俺は何もやってない！」

　第三の事件の被害者は沼津沼子だった。

　そして、湯河原祐二が誘拐される第四の事件が発生。警察手帳を取り上げられてしまった木曽だったが、誘拐事件の発生を知り秋田に報告し共闘を進言。

　秋田はこれを受け入れて、木曽に捜査への参加を命令する。木曽は秋田からの命令を受けて人質救出・犯人逮捕に奔走する。

　2月12日

　自衛隊、イラクへ第五派遣する。

　北海道の漁師の武御雷武士は、水族館へ売るためにサメを生け捕りにしようとするが、誤って隣にいた人間に銛を撃ってしまい死なせてしまう。

　妻を失った長宗我部中也は、武士の仲間や港の設備を襲う。交通事故で妻子を亡くした経験を持ち、長宗我部への同情を禁じ得ない武士だが、長宗我部の復讐による被害は漁村全体に及び、苦悩しながらも避けることの出来ない対決のため氷海へ船を走らせる。

　2月14日

　大阪府の寝屋川市立中央小学校で教職員が卒業生に刺される事件が発生。

　平成電工の社長が保養先の沖縄で殺害され、会社の事務所金庫から多額の現金が紛失した。その日、殺害現場を訪ねたことが判明しているのは、社員の塚本司ひとり。捜査当局は塚本の身柄を確保し、続いて塚本の恋人である同僚の寺脇徹子にも目を向ける。

　しかし、徹子は戸川徳治専務とともに、龍神島行きの船上にいた。社長の殺害や現金紛失に戸川が関与しているのではないかと疑いをかける徹子は、戸川に甲板に呼び出されて襲われて抵抗した際に波間に転落し、やがて絶海の孤島の浜辺に打ち上げられる。

　2月16日

　京都議定書発効。

　八木美月は、研究者・長篠夏男と婚約を交わし、結婚式を挙げるはずだった。しかし、夏男の研究を敵視した百舌鳥杜夫は、配下の湯河原祐二に研究所を襲撃させる。その場にいた夏男と美月は瀕死の重傷を負い、研究所も全滅する。

　辛うじてたどり着いた地下研究室で、美月は不死身になるべく夏男と合体し、その結果、美月は不死身になるが、夏男は帰らぬ人となる。美月は夏男を奪われた怒りを胸に、湯河原や百舌鳥を倒すべく立ち上がる。

　2月17日

　中部国際空港（セントレア）が愛知県常滑市沖合に開港。

　村崎は一刻も早く流星を探したかった。

　流星に親しい人間を見つけた。

　織田和泉という50歳の女性だ。

　和泉の夫、織田敦史は麻薬取引で懲役刑に処されたが、刑務所で経営を学び、出所後は東陽町で派遣会社を経営し、和泉と結婚した。

　息子の鱗が10歳になったある日、和泉は友人と旅行へ行くために、息子を織田の事務所に預けてゆく。ところが事務所に戻ると通り一帯が警察によって封鎖されており、事務所は何者かに爆破されていた。DNA鑑定で、現場で発見された身元不明の遺体が織田と鱗のものであると告げられた和泉は絶望で暴れる。

　和泉は、息子を預けて事務所から出ようとしたときに、事務所の前に真新しいスクーターを停めた女性に「スクーターを盗まれないよう気をつけて」と声をかけたことを思い出し、それを警察に告げる。

　しかし警察は、織田に宗教上のテロの動機がないか？麻薬仲間とのつながりがまだあったのか？和泉は夫を悪者にしようとする捜査にいら立つ。

　友人は和泉の相談に乗り、すっかり落ち込んだ彼女に同情してコカインを渡すが、服用後に警察が織田の周辺を探るための家宅捜索に入り、コカインを使っていたことが見つかってしまい事情聴取を受ける。

　絶望した彼女はコカインを服用し、手首を切って自殺しようとする。

「偶然、母親がやって来て止めてくれました」

　ドラマみたいな話だと、村崎は思った。

「流星さんがどこに行ったか知りませんか？」

　流星は10年前に織田が運営する派遣会社で働いていたらしい。『コムゴッド』って会社だ。COM人間という新会社人をさす言葉があった。コンパランド（複合的な価値観）、コンパチブル（対立を両立させる）、コミュニケーション（ふれあい）、カンパニー（会社で仲間を求める）から作られた言葉だ。それの神的な存在が『コムゴッド』だ。

「実家は蔵王らしいですよ？」

「蔵王って山形の？」

　2月26日

　H-IIAロケット7号機が無事に打ち上げられ、運輸多目的衛星新1号（3月8日、愛称「ひまわり6号」と命名）が軌道に投入される。

　村崎は警視庁凶悪事件課に所属していた。

　村崎は、埼玉県加須市にいた。こいのぼりの町として有名だ。駅前に片腕を切り落とされ鉄の左腕を手に入れた謎の男の姿があった。怖くて闘えなかった。

　2月28日

　スペシャルオリンピックス長野大会開幕。

　寝台特急「あさかぜ」「さくら」、特急「いそかぜ」がこの日で最後の運行。