女王、再び
ボウシとメガネは仲間達に見送られながら図書館を出発した。
~数分後~
「久しぶりだな、一緒に任務を遂行するのも」
ボウシがおもむろに言う
「確かにそうだね…僕はずっとゴコクの研究所にいたから、通信だけだったしね」
メガネは歩きながらも相づちを打つ
「…どうやら思い出にふける時間は無い用だ、前方にやばそうな奴発見」
ボウシは腰からリボルバーを取り出しサイトを覗きながら言う
「反応も凄いよ…大丈夫?」
メガネは測定器を覗きながら言う
「問題ない…一応、お前も溶液でサポートをしてくれ」
ボウシは木を遮蔽物にしながらゆっくりと接近していった。
~VSコピー女王~
ボウシはある程度近づくとメガネにハンドサインを送った
(撃ったら接近だ!いいな?)
(OK!)
ボウシはハンドサインを送り終えるとゆっくりと照準を女王に合わせた
(これで決まればいいが…)
そして、何回か引き金を引く、発砲音が数回響き渡り、ボウシはナイフを1本抜き飛び込んでいった。
「ぐ、ぐぁぁぁ、何だこの弾は…」
近づくと女王が悶えていた
「その弾は対セルリアン弾、セルリアンの外皮を溶かす事が出来る特殊な弾だ、因みに1発にかかるコストは…」
ボウシはいきなりもう1本のナイフを抜き、後ろに忍び寄るセルリアンに突き刺した。
「おいおい…人の話は最後まで聞けよ…」
女王は怒りで顔が歪む、ボウシは抜いたナイフを戻し女王に話し掛けた
「…二つ聞く、お前はフレンズを食ったか?」
「何匹食ったと思う?」
女王はニタァと笑い質問で返した
「そうだな…4.5人ってとこか…じゃあもう一つ聞こう…食われたフレンズの苦しみはどの位だ?」
それと同時にボウシはメガネに合図を送った
「待ってました!」
メガネはそう言い女王に背後から溶液を浴びせる。
「グァァァァァァ!!溶ける!!溶けるぅぅ!!」
女王は悶え苦しみ液状化で逃げようとするが体が急激に溶けて行くので逃げれなかった
「さぁて…サッサと石だけになってくれ…」
ボウシはナイフを回しながら言う
「くぅ…ククククク…アハハハハハ!!」
女王は声高く笑い出した
「?」
「?」
ボウシとメガネは頭をかしげると、同時に女王は他のセルリアンを召喚し、吸収した。
「我の体は永遠なり!お前らの小癪な小道具などには打ち消せないのだぁ!!!」
「ちっ…!この野郎!!」
ボウシはナイフを構え女王に向かって飛んでいったが女王は声高く笑い、液状化し、消えていった。
「クソッ!逃がしたか…!」
「ボウシ…!セルリアンが…!」
ボウシ達の周りにはワラワラとセルリアンが集まっていた
「ちっ…!サッサと片付けて図書館に帰るぞ!」
ボウシはエアガンに、メガネはガスガンに持ち替えセルリアンを倒し始めた
~数十分後~
パッカーン!パッカーン!!
「ふぅ…くそ…多過ぎだろ…」
「ボウシ…僕ももう…限界…」
ボウシとメガネは疲労困憊の状態でセルリアンとまだ、戦っていた。
「はぁ…メガネ…溶液貸してくれ…」
「ボウシ…それもう最後の1本だから…それ使ったらいったんヘリに材料取りに行かないと…はぁ…」
ボウシはメガネの腰から溶液を取り、最後のセルリアン群に放り投げた。
パッカーン!パッカーン!パッカーン!
「女王とかいう奴も逃がしたし…特に収穫無し…ただ、アイツか更に強くなったかも知れない…メガネ?どう思う?」
メガネは女王の残留物を容器に入れ蓋をした。
「そうだね…僕も正直まだ不明な点が多いし、図書館に帰ってちょっと図書館を研究所に変えよう」
メガネはニヤッとした
「成る程…なんか、今回用意周到だな…」
「前回があるからね…ん?」
前回、その言葉がやけに引っ掛かる
「…今考えても仕方ない、いったんヘリに戻って対セルリアン溶液と、その残留物の解析を行おう、恐らく霊夢とか博士とかが手伝ってくれそうだ…」
ボウシはゆっくりと図書館方面へ歩き出した。
~ヘリ~
「えーと材料はここに…あったあった…」
メガネはヘリの壁から幾つかのケースを取り出す
「ウチのヘリってこんなに実験器具詰んでたんだな…」
ボウシはケースを開けて中のサンドスターらしき物をを見る
「ボウシ!あんまり触らないで!それ高圧縮高密度高濃度サンドスターだから最悪ここら一帯がサンドスターまみれになるよ!」
「ひえっ!」
ボウシはゆっくりとケースを締めた。
「…よし…実験器具はこの位かな」
メガネはアタッシュケースにそれらの実験器具を詰めて閉じた
「後はサッサとあのセルリアンの残留物調べるだけだな…」
ボウシとメガネは図書館の扉を開け中に入る
「只今帰りましたっと」
「お帰りー」
「お帰りなさいー」
ボウシとメガネが帰還報告をすると霊夢とラファエルがお帰りーと言う。
「さて、早速だがちょっと図書館を研究所に変えるぞ」
『へ?』
霊夢とラファエルは本棚を見るのを止めて机に目をやった、メガネが一つ目のアタッシュケースを開くとモニターとキーパットが出て来た、三つのモニターにhuntersのマークが表示され、ロードを終えるとメガネが独自に開発した解析ソフトを起動させた。
続いて二つ目のアタッシュケースを開くと先程詰め込んだ様々な物質や薬品が出て来た。
「えーと女王の残留物…残留物っと」
「女王の残留物だって!?」
霊夢が急に本棚から机に駆け寄ってきた
「そうです、ボウシが取ってきてくれました」
「そう簡単に取れる物じゃないぞ…それに最新のサンプルか…」
メガネは一つ目のアタッシュケース型解析機の側面からトレーを出しそこにサンプルを乗せ、挿入した。
ロードを挟み、しばらくすると解析が終了し、様々な結果が表示された。
「どれどれ…サンドスターの波長は…うん、不安定だね」
メガネはメモを取る
「そして…やっぱり…サンドスターの濃度が上がってるって事は…」
盛り上がってるメガネと霊夢を尻目にボウシは借りている部屋へ行き、鏡の前に立った。
(クソッ…片目が痛む…まるで怪我をしたかの用に…でも俺はヘリ墜落事故以来一回も目を怪我していない…これは何かの暗示か?)
ボウシはナイフの1本、コヨーテのナイフを取り出した
(なぁ…コヨーテお前なら何かわかるかもな…訓練生時代、お前から色んな事を聞いたな…下らないこと、役に立つこと、雑学、ハハッ…懐かしい…)
その瞬間ボウシの脳裏に聞き覚えのある台詞が浮かぶ。
「じゃあどうしろって言うんだよ!
俺も死ねば良いのか!?」
「そんな事彼女は望んじゃ居ないな、、逆だ、、、生きて欲しいと願う。」
「なんでだよ、、、ッ!」
「人は生きるのに必死過ぎて、、、他人の死を気遣えない、、、だからだ。」
「ッ!」
「俺はお前の親友を貶す訳でも、、、
お前を慰める訳でもない。親友の為なら一生懸命に生きてみろよッ!運命に精一杯抗って生きて見ろよッ!そしたらなぁ、、、彼女はきっと、、、喜ぶだろうぜ。」
(何だ…この台詞は…何処かで…)
ボウシの頭にはコヨーテという文字が浮かぶ
(一体…何なんだ…コヨーテ?)
「ガー!ボウシ!!結果が出たよ!!今すぐ降りてきて!!ザッ」
トランシーバーからメガネが呼ぶ声が聞こえる。
ボウシはナイフを戻し、早足で下へ向かった。
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後書き
イヤー…なんかだんだんと過去と結びつき始めましたねー。今回用意周到過ぎるのはちょっと大目に見てください…メガネの実験シーンが書きたかったんです!!
さて、次回はどうなってしまうのか…楽しみです。
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