【短編】ジャパリまんの作り方

平衡

【短編】ジャパリまん昔ばなし

ジャパリパーク・キョウシュウエリアの玄関口である港は、春休みシーズンということもあり観光客で大変賑わっていた。しかもお昼時ということもあり、アーケード街に立ち並ぶレストランやカフェはどこもかしこも人とフレンズの行列ができていた。パークが繁盛しているのはパークのスタッフであるミライにとってとても喜ばしいことではあった。一方で隣にいるサーバルはこの混雑のせいでお目当ての店に入れなかったことでふてくされてしまっていた。


「ちぇーっ、せっかくミライさんと待ち合わせして来たのに。噂のスペシャルなパフェ食べられなかったよ。」

「本当残念ねぇ。でも90分待ちじゃちょっと。この後スケジュールあるし・・・」

「どうしよう、お腹すいたなあ。」


サーバルはぶつくさ不満を呟きながら、ミライと並んでアーケードの下を歩きながら辺りをキョロキョロ見回すと、少し先の広場の噴水の側に1匹ラッキービーストが佇んでいた。ラッキービーストの頭にはジャパリまんの入った大きなカゴが乗せられているのを見て、サーバルは諦めの混じったため息をついた。


「まぁジャパリまんでいいや。」


サーバルはラッキービーストの側まで駆け寄ってカゴの中を覗き込んだ。中には赤、青、黄色のジャパリまんがいくつか入っていた。サーバルはいつも自分が食べている黄色のものを一つ、それとミライの分に赤色のものを一つ取って、噴水の泉を縁取る石堤に腰掛けた。後から追いかけて来たミライもサーバルの隣に座った。


「私の分?ありがとう。赤色は肉まんみたいな”ジューシー”な味のジャパリまん。サーバルが取ったのは甘いやつだったわよね。」

「うん。今まではずっと赤色ばっかり食べていたんだけれど、最近この味にもハマっているんだ。この甘ーい”スイート”な味が新感覚なの。これ何が入っているのかな。」


さっきまでのふてくされた顔はどこへ行ったのか、サーバルはにこやかにジャパリまんを頬張る。ミライもジャパリまんを一口かじり、もちっとした皮と中から溢れ出て来た旨味たっぷりのソースを舌に乗せて味わった。


「あら、サーバルが最初お肉の味の赤ジャパリまんしか食べていなかったのは当然なのよ。サーバルはもともと肉食獣でしょう。ところでサーバルはどうして黄色も食べてみようと思ったのかしら。」

「えーと・・・確かお腹空いていた時に、近くにいたタヌキとかツキノワグマが食べているのを少し分けてもらったんだった。食べる前は味が不安だったんだけれど、タヌキたちが『おいしい』っていうから。それで食べてみたら本当に美味しくてね、それからハマったんだ。」


サーバルが答えるとミライはちょっと顔を背けて、ふふふと控えめに笑った。


「どうしたのミライさん?」

「ふふふ、ごめんなさい。あんまりにもこっちの予想通りだったから、つい。」

「ええー?ミライさん、それどういうことなの?」


サーバルはせがむように何度もミライの肩を左右に揺らして、不満げにミライに食いついた。サーバルの視線に我慢できなくなったミライは、参ったわと言って改めてサーバルの方に向き直った。


「うふふ、わかったわよ。じゃあちょっとだけ教えてあげるわ。ジャパリまんの秘密についてね。」

「わーい!」



「ここの島々が超巨大動物園・ジャパリパークになる前、あなたたちフレンズが何を食べていたかって知っているかしら。」

「わかんないや。私パークが出来てから生まれたもん。でもサバンナシマウマはサバンナの草を食べていたり、ヒョウは川で魚を獲っていたって言っていたかな。」

「その通りよ。あなたたちはヒトの体を手に入れた動物だから、元の動物の時の生態をそのまま維持していた。草食獣は島に生えている草や木の実を食べ、肉食獣は狩をして暮らしていたのよ。この島に動物園を作ると決まった時、私たち立ち上げ期のスタッフが真っ先にやらないといけなかったことは”フレンズたちと仲良くなる”ことだったの。」

「今はこんなに仲良いのにね、昔はそうだったんだ。」

「当時のフレンズからしたら、突然島にやって来た私たちヒトはまさにエイリアンだったのよ。最初のうちはみんな怖がって警戒していたわ。サーバルだって自分の縄張りに突然見たことない生き物がやって来たらびっくりするでしょう。」

「それはそうかも。」

「私たちパークの立ち上げスタッフには、フレンズたちとの距離を近づけるための道具が必要だった。そしてその一つのアイデアがジャパリまんだったのよ。で、その開発をしたのが私とその仲間たちってわけ。」

「え!これミライさんが作ったの?!」

サーバルはびっくりして跳ね上がり、手の中の半分くらいになったジャパリまんをまじまじと見て、匂いを嗅いだ。そして何度か頷くとまた元の場所に座った。

「こんなに美味しいものがあったら、みんな興味津々になっただろうね。」

「知らないヒトと一緒にご飯を食べて仲良くなるのはヒトの間でもよくやるのよ。そこはフレンズもおんなじなのよ。」


ミライはしみじみ言うと、さっきのラッキービーストを呼び寄せて何か命令した。するとラッキービーストは「ワカッタヨ」と答えて、胸のレンズを光らせると二人の前にホログラムの画像を表示した。


「あっ、これジャパリまんかな?でもちょっと違うような。」


サーバルが浮かんだジャパリまんの画像を指差して言った。そのジャパリまんは見た目こそ白い中華まんのような形状をしているが色やデザインはどこか洗練さに欠けていた。


「これが開発の初期に作ったジャパリまんね。お客さんとフレンズが一緒に食べられること、手軽に食べられること、ある程度日持ちがすること、これらの条件を考えて作ってみたのがこの白いジャパリまん試作1号。小麦粉で作った皮に野菜と、ひき肉を入れたの。」

「肉!食べてみたい!」

「実際美味しかったわ。でもこれは完全に失敗だったのよ。」

「なんで?」

「法律に引っ掛かかりそうだったのよ。動物園が守るべき決まりがあって、その中に”栄養バランスを考慮して、各動物に適した食物を提供すること”と書かれている。このジャパリまんではあまりに炭水化物と塩分に偏りすぎていたの。獣肉を使っているのも一部からは問題視されたわ。そして一番の理由、このジャパリまんはフレンズの半数にはウケなかったの。」

「そうなの?私は美味しそうだと思うけどな。」

サーバルがよくわからないという顔をしたので、ミライは自分の赤いジャパリまんを少しちぎってサーバルに渡して言った。

「例えばこの赤いジャパリまん、これは肉食獣向けに作ったものなんだけど、サーバルはこれを美味しいと言って食べていたわよね。」

「うん。」

「じゃあ、この赤いジャパリまんを草食獣たち、例えばサバンナシマウマさんが食べようって思うかしら。」


サーバルは腕組みして考え込んだ。


「うーん、サバンナシマウマちゃんは元々草を食べていた子だから・・・そうか、お肉食べないね。」

「正解! ひき肉がメインだったこのジャパリまんは草食のフレンズたちから口に合わないとか、美味しくないとか言われたの。だから草食獣のフレンズが食べたいと思うようなジャパリまんも開発したのよ。今度は栄養士さんと協力して、栄養バランスもしっかり考えて、しかも美味しいと思えるジャパリまん試作2号を作った。それがこれよ。」


ミライは空を切るように、右の人差し指を伸ばして右方向へフリックした。すると白いジャパリまんが消えて、別のジャパリまんの画像が3つ映し出された。3つのジャパリまんはさっきのものとは違い、赤・水色・黄色の色付けがされ、馴染みやすいデザインになっていた。


「黄色いのが草食のフレンズ向けよ。ナッツや人参、バナナで甘い中身を作って、皮にはホウレンソウとかの葉物野菜を練り込んだものよ。甘さを押したジャパリまんだけど、フレンズからの受け入れは意外に好評だったの。草よりもずっと美味しいって言ってくれたわ。さっきサーバルが食べていた黄色いジャパリまんはこれを改良したものなのよ。赤いのは肉食のフレンズ向けよ。肉食獣の子たちは何より肉のタンパク質と旨味が大好きだからね、それに沿うように開発したの。魚肉やカシューナッツ、筍、トマトと”肉”を醤油で味付けてとろみをつけたの。」

「そうなんだ、私これ大好きなの。私好みの味だよ。」


ミライは続けて赤ジャパリまんの”肉”の秘密を言おうかと思っていたが、サーバルがあまりにもにこやかに笑っているのを見て、やっぱり言わないでおくことにした。赤ジャパリまんに使われている”肉”、これは実は本物の肉ではなくミートアナログと呼ばれる豆類などの植物性タンパクを使った肉の代替品なのだ。ミライたち開発チームが獣肉の代替品を探して悩んでいる時に、医師のスタッフがこのアイデアを出してくれたのだ。ヒトさえ騙す本物そっくりの肉ならば、フレンズたちもきっと満足してくれるだろうと踏んでのことだった。サーバルはジャパリまんの肉が本物の肉でないことに気付いていないのなら、それはそれで幸せなことだろうとミライは思って口を噤んでおいた。


「ミライさん、もう一個の青いジャパリまんは何味なの?」

「これは魚や貝類などを好むフレンズ向けに作った”スパイシー”な味のジャパリまんよ。この3つのジャパリまんを作る時に手伝ってもらったフレンズがいるんだけど、その中に食い意地の強い海鳥の子がいてね、その子がこういう味も欲しいなって言ったのよ。」

「それ多分パフィンでしょ。」

「よくわかったわね。そのパフィンのアイデアで、魚と貝類とブロッコリーに牛乳と胡椒を使った餡を作って、皮の生地にはオリーブオイルを少し入れたわ。これも評判よかったわよ。」

「ミライさんの話を聞くと青色も食べてみたくなるなぁ。食べてみよう。」


サーバルはラッキービーストの頭に乗った籠から青色のジャパリまんを一つ取って半分に割った。ミライの言った通り中にはシチューのような白いクリームが入っており、割ったところからは胡椒のツンとした香りが漂って来た。サーバルは半分になったジャパリまんをまた少しちぎって口に入れた。程なくサーバルの顔はほころんだ。


「あ、これも美味しいよ!まろやか、ちょっと辛い刺激があるのがいい感じ。ジャパリまんってどの味でも美味しいんだね。」

「でしょう? この3種類ジャパリまんはどんな食性のフレンズ、あるいはヒトでも食べられるようにした基本の味よ。最初は肉食の子には赤、草食の子には黄色、海や川にいる子には青色を食べるようにしてもらって、その後はパークのスタッフたちが担当のフレンズの口に合うように味付けを工夫したりとかして対応したのよ。パークが営業を始めてからはゲストの人たちからも要望を聞いたりして、新作の味を追加したりしたわ。」

「うんうん、たまにお店とかカフェで新しいジャパリまんを出しているよね。出る度に他の子たちと食べに行ってるよ。今年は桜のアンコだっけ。」

「ええ。でもこれはあくまでフレンズが自分の意思で選ぶお菓子、嗜好品だから、赤青黄色のジャパリまんみたいにどこでも配布できないのよね。美味しいからって食べすぎると体壊しちゃうから、スタッフが管理しないといけないの。サーバルも食べすぎないように気をつけてね。」


サーバルは頷いて、ふとガヤガヤと賑わうメインストリートを行く往来の人々に目を向けた。大勢の男の人、女の人、フレンズたちが並んで手を繋いで歩いたり、すれ違ったりしながら、噴水の横を通り過ぎていく。その中には、紙袋に包まれたジャパリまんをつまみながら歩いて行く人やフレンズがそこそこいた。


「改めてみると、ジャパリまんって人気なんだね。」


サーバルが少し感心してそう呟いたので、ミライは自信たっぷりに笑った。


「もちろん。パークの名物として目下売り出し中、売り上げも好調みたいよ。たくさんのフレンズと協力してジャパリまんの宣伝をしている成果ね。まあ宣伝といっても、フレンズたちにはいつも通りジャパリまんを食べてもらうだけなんだけどね。けれどその宣伝にサーバルがつられるとはね・・・あははは。」


ミライはついおかしくなって笑ってしまった。サーバルは納得できないといった表情でミライを睨みつけた。


「えー、何それ。どういうことなの?」

「ああ、いやごめんごめん。宣伝といっても、各エリアに住んでいるフレンズ個人にお願いしてジャパリまんの噂を周りの人たちに伝えてもらうだけの簡単なものから、アゴヒゲアザラシやPIPのようなパークのアイドルを起用した大きな規模のものまで色々あるのよ。ちなみにサーバルが黄色ジャパリまんを試すきっかけを作ってくれたタヌキ、あの子にも宣伝をお願いしていたのよ。」

「そうだったの!なんかミライさんの思惑通りだったんだね。」


それを聞いたミライさんはにこりと笑うと、ラッキービーストのホログラム画像を消した。そして少し俯き加減で穏やかに語りかけた。


「そうね。宣伝の目的の一つはゲストの人たちにジャパリまんをアピールすること。でもそれよりももっと大きい目的があるの。それはパークにいるフレンズたちとゲストのヒトたちが、種族という垣根を超えて、一緒に同じごはんを食べられるようにしたいなっていう思いがあるの。

私たち動物に理解のあるスタッフでさえ最初はフレンズたちに警戒されてしまったんだもの。ましてや一般人であるゲストの人々が、フレンズたちとすぐに仲良くなれるとは思えない。フレンズたちだって、初めてみるヒトたちとどう関われば良いかなんて分かるはずはない。

だからヒトとフレンズがスムーズに仲良くなれるような仕掛け、架け橋みたいなものを用意する必要があった。その一つとしてジャパリまんは打ってつけの仕掛けだったのよ。

私たちスタッフがフレンズと今のように打ち解けあえたのは、ジャパリまんという、フレンズもヒトも同じように食べることができる共通の食べ物のおかげなのよ。ヒトの社会でも、初めて会う人と仲良くなる方法の一つに、一緒にご飯を食べるというものがあるのだけど、それはフレンズでも同じ。食欲を満たせば生き物はいつもよりも和やかになれるし、他の誰かを受け入れやすくなる。私たちスタッフでもジャパリまんを通してフレンズと仲良くなれたのだから、きっとゲストでも上手くいくはず。そう考えたのよ。

フレンズとゲストが肩を並べて、同じようにジャパリまんを頬張ればそれが会話のきっかけになるし、種族差という垣根を低くする。

ヒトと動物がお互いを理解し、同じように楽しみ笑いあえる、それがこの超巨大総合動物園ジャパリパークの理想像だと私は思う。ジャパリまんはまさにそのシンボルと言えるわね。だからジャパリまんにはジャパリパークのロゴマークの”の”の字を描いたのよ。」


ミライの熱い語りにサーバルはじっと聞き入っていた。話を終えたミライがしばらくして我に帰って慌てて顔を上げるまで、サーバルは身動き一つせず、ずっとミライの横顔を覗き込んでいた。


「ああっ、サーバルごめん。つい話しすぎちゃった。あんまりわかんなかったでしょう。」

「ううん。そんなことないよ。すごく面白かった。確かに私の頭じゃわからないことも少しはあったけど・・・」


サーバルは穏やかに笑って首を横に振って、それからこう言った。


「私が生まれる前から、ミライさんたちは色んなことを考えて、とっても頑張っていたんだなってわかったよ。今こうして私たちフレンズが元気に暮らせているのはジャパリまんのおかげだし、そのジャパリまんを作ってくれたのはミライさんたちスタッフみんなのおかげじゃない。ありがとうって言いたいな。それに、ミライさんが言ってたジャパリパークの理想って多分あんな感じのことを言うんだよね。ほら、あそこで歩いている人。」


サーバルが指差した方には若い夫婦と小さい男の子の家族連れ、そしてその隣にはマイルカがいて、男の子と手を繋いで歩いていた。男の子は半分の黄色ジャパリまんにかじりつき満足げな顔をし、マイルカはもう半分のジャパリまんを片手にニコニコしながら男の子に眼差しを向けていた。男の子の隣で並んで歩く夫婦はそんな自分の息子とマイルカの様子をにこやかに見守っていた。夫婦の手にも赤色のジャパリまんがあった。


「ミライさんが目指したい理想のパークって、多分あんな感じで幸せな笑顔で溢れた場所なんだよね。」

「・・・そうね、そうかもしれないわね。サーバルの言うとおり。」


歩き去ってゆくを見送って、ミライはしみじみと呟いた。


「ところでミライさん、この後のスケジュールあるって言っていたよね。時間は大丈夫なの?」


広場の真ん中の時計を見たサーバルが尋ねた。


「そうねえ・・・スケジュールっていうのはね、サーバルに用があったのよ。」

「パフェのことじゃなくて?」

「いいえ。パフェを食べた後にスタッフのオフィスに来てもらうつもりだったの。ちょっとお願いしたいことがあってね。」

「お願い?」

「そう。この際だから言っちゃうけれど、ジャパリまんの宣伝役を頼みたいの。」

「・・・? それは、私にもタヌキみたいなことをして欲しいってこと、ですか?」


サーバルはちょっと固まってから控えめにそう訊くと、ミライは充分間をとってから違うと首を振って答えた。


「いいえ。もっと”大規模”なお仕事よ。」


それを聞いた途端サーバルの目が驚きと嬉しさで輝き出した。


「ホント? 私、PIPみたいになれるの?!」

「そういうプロジェクトが立ち上がったのよ。仮の名前は”さばんな・ガールズ”。オフィスまで来てくれるならこの先の話を聞かせてあげるわ。」

「やるやる!もちろん行くよ!早く行こうよミライさん!」


サーバルは期待のあまり両手を挙げて飛び跳ねると、ミライの腕を引いて立ち上がらせた。


「もう、焦らなくても逃げやしないんだから。」

「あはは、ごめん。」


二人は笑いあいながら後ろの噴水の方をふと振り返ると、さっきまで二人の前にいた籠をのせたラッキービーストがまだすぐ近くに佇んでいた。サーバルはそのラッキービーストの籠の中をチラリと覗き込むと、赤色のジャパリまんがちょうど1個だけ残っていた。サーバルはミライに尋ねた。


「ミライさん、お腹空いてる?」

「そうねえ、食べられないほど満腹ってわけじゃないけど。」


ミライがそう答えると、サーバルはにっこり笑って籠から赤ジャパリまんを取り出して二つに割り、半分をミライに差し出した。


「私もそんなに空いていないや。だから半分こしようよ。」


サーバルの言葉にミライはフフッと嬉しそうに笑い、半分になったジャパリまんを受け取った。


「ありがとう、頂くわね。私たちも食べながらオフィスに向かいましょうか。」

「うん。ありがとう、ミライさん。」


二人は半分になったジャパリまんを片手に昼下がりのアーケード街を並んで歩いた。途中、例のカフェの前を通りすぎたはずなのだが、サーバルもミライも食べ損ねたパフェのことなんて少しも思い出さなかった。



(おしまい)

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