偽教授最果杯 結果発表&寸評
はい、さっそくですがまずは寸評からいきます。
僭王についての証言、注記(削除)/田辺すみ様
https://kakuyomu.jp/works/16818093074661817192
物理的には「帝国の首都」にずっといてあまり移動はなく、つまり「最果てを旅する」みたいな話ではないのですが、精神的な意味で遠いところに行ってしまった、みたいなアプローチをする作品。こういう切り口で来るのか、という面白味は感じました。ただ、このアプローチをするにしても、このアプローチの中でもう少し研ぎ澄ますことはできるかな、という印象があります。
遠距離通信/尾八原ジュージ様
https://kakuyomu.jp/works/16818093074575722866
これはなんていうか「サイハテ感」とは真逆の、「人と人のか細い絆を描いた作品」なんじゃないかと思いました。まあ、今回もお題が難しいし、もともと真芯を捉えるのが非常に難しい企画なので、そういうこともままあります。
全て過去の光たち/紫陽_凛様
https://kakuyomu.jp/works/16818093072975707458
宇宙の果て、というのは普通の題解きだと思うんだけど、解釈で引っかかるのはこれが「子どもを作る物語」だということ。どっちかというと女性的な手触りの作品になっていて、いやだからこそBLなのだと言ってしまえばそれまでだけど、でも多分この物語は「女同士」で書いた方がすっきりする主題だったと思う。
最果ての夕凪/鍵崎佐吉様
https://kakuyomu.jp/works/16818093072882043864
宇宙の最果てに眠る開拓船団の残骸に暮らす「辺境の民」の物語、というところかな。時間的にも空間的にも心理的なニュアンスとしても広がりが出ていて、今回のお題に照らせばなかなかよいと思いました。
還る場所/バルバルさん様
https://kakuyomu.jp/works/16818093073026063274
サイハテとは彼岸の地である、という解釈の作品。まあ、一つの解釈としてなくはない。題解きとしては及第点といったところですね。
楕円の彼方へ/そうざ様
https://kakuyomu.jp/works/16817330657912127311
何がなんだかぜんぜんわかりませんでした。多分、ネタの詰め込み過ぎです。小説にするときは、もうちょっと薄めて引き延ばしましょう。
いつか辿り着く場所にて/武田修一様
https://kakuyomu.jp/works/16818093073522458069
お題に対する答えにはなっているのですが、全体的に薄味。「ずっと走っていたら海に着きました。終わり」。論理的には正しいのですが、文学をするのならもう少し何か捻った方がいいです。
最果ての空を見る/夢月七海様
https://kakuyomu.jp/works/16818093074423559572
世界は球なので果てなどない。そりゃそうです。そりゃそうなんですが、そうだからこそそこにどういう答えを出してくるかがこの企画のポイントなわけでして……この作品は小説として見たとき、設定の開示の仕方があまりこなれている感じではないですね。そこが引っかかりました。
終末創世革新歓喜/ラーさん様
https://kakuyomu.jp/works/16818093073844868944
すさまじい文章の奔流に圧倒される。カオスでした。文章力という意味では天才的というか神がかっているとは思いますが、「サイハテ杯の作品」として評価した場合の点数は2点くらいです。でもご参加ありがとうございます。
えーでは寸評はこれで終わりですね。
グランプリを発表します。
どぅるるるるる(自前ドラムロール)
でーん
最果ての夕凪/鍵崎佐吉様、今回のグランプリに決定です!
どんどんどんどんぱふーぱふー
今回もありがとうございました。
いまやってる『偽教授同名杯』もよろしくお願いします。
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