結果発表

 はいでは最近の慣例通り寸評から入りますよ。敬称略、今回は並び順は参加順です。


俺が/偽教授

https://kakuyomu.jp/works/16817330650777251232


いわゆる主催者一番槍。相撲がテーマ。相撲の小説、ほぼ初めて書いたんだけど割と自分では気に入ってる。


神剣/ぎざぎざ

https://kakuyomu.jp/works/16817330651538849308


掌編小説の体裁はちゃんとあるんですが、正直、誰が誰に対してどういう番狂わせを演じているという話なのか把握できませんでした。


周公が来た!/水城洋臣

https://kakuyomu.jp/works/16817330651638776906


前後の歴史的背景は複雑すぎて把握できませんでした。こういう歴史の一幕があった、という話の紹介としては面白いけど、たった二騎の相手にボコり倒される敵がヘボすぎて、数以外に魅せるところがなく、いまいち番狂わせという印象は弱かったかな。


窓際のダークホース/三寿木 春

https://kakuyomu.jp/works/16817330651703501030


正直、どこがどう番狂わせなのかいまいち得心が行きませんでした。まあ、ルール上は別にこれでも構わないんですが……弱い何かだけじゃなくて、強い何かも配置しないと、「番狂わせ」という感じにならないので。


【異説】ファースト・エンペラー/紫陽_凛

https://kakuyomu.jp/works/16817330651795817964


すごくよくできた小説なんだけど、「番狂わせ」を主題とした作品として見ると、賞を狙えるところには付けていないなという印象。いかんせん、君主と臣下は君主と臣下であって、同じステージにいるわけではないので。「マー・ワラー・アンナフル以東賞」という評価軸の上ではまた別の評価になりますが、そっちはそっちの全読み感想の中で書きます。


飛べない小鳥が飛ぶところ/尾八原ジュージ

https://kakuyomu.jp/works/16817330651846532799


面白いんだけど、今回の企画で求めていたものとはちょっとズレているかな、と思いました。あと、本物の天才なら多分、耳コピ一回で完譜は余裕じゃないかという気がする。ベートーヴェンとか、一回聞いただけの曲を逆から弾いてみせたとかいうし。


転生者は死ぬ気の一撃を食らった/染谷市太郎

https://kakuyomu.jp/works/16817330651963338245


んー。やりたいことは分かるんですが、このテーマでこの題解きの仕方をするとすると、主人公(貴族の方)ばかりではなくチート転生者の方にもうちょっとカメラを当ててチート度合いを強調した方が「番狂わせ」として色がついたと思います。この構造だと、頑張った人が頑張った結果として努力を報われたという形で終わっていて、勝てないはずの勝負をひっくり返したという印象は薄い。


忘却少女メルティ・メロ/月見 夕

https://kakuyomu.jp/works/16817330651991950918


面白いSF小説だけど、番狂わせか?これ。主人公の能力がスーパー系なので、無理な状況をひっくり返しているという印象はまったくありませんでした。


メキシコ・グアナファト州立刑務所にて、愚行の記録/南沼

https://kakuyomu.jp/works/16817330652086698694


んー。バイオレンス小説としてよくできてはいるんだけど、設定時点で「柔術vs打撃系なら、体力差があってもまあワンチャンあるよね?」という印象を受けてしまって、「覆せるはずのないものを覆している」という印象にはなっていないのが痛い。むしろ老巧の柔術使いを、若いだけのパンチャーが倒す話の方が番狂わせ感は出たんじゃないかなあ。


灰色の街に熱い血を落とせ/山野エル

https://kakuyomu.jp/works/16817330652191699409


これもバイオレンス小説としての味はあるんだけど、番狂わせ、としてはどうなんだろう、という印象でした。


大吉ブレイクアップ!/ミナトマチ

https://kakuyomu.jp/works/16817330652573875044


難解でルールが把握できないというのはおいといても、ラックで勝負が付くのは番狂わせとは言わないと思う。残念ながら。


星割り番付/立談百景

https://kakuyomu.jp/works/16817330652612660734


これはよく出来た話だった。架空の競技を題に取っていて、奇想天外なんだけど、「えっ?それ、行けるの?ひっくり返せるの?」と素直に思わされるところからの、番狂わせの勝利。これこそこの企画で求めていた作品、という印象でした。



というわけで。

今回のグランプリは、立談百景さんの「星割り番付」に決定とします。

どんどんぱふーぱふー。なお、毎度ながら何も出ません。そして今回は各賞はなしです。


今やっている企画は「観覧車に乗って降りる」というやつなんで、そっちもよろしくお願いします。でわでわ。

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