第5話 神様だって暑いのはダメ…

ゼウス「あ~暑い~…」


ポセイドン「うごぉ~…」


ある日の昼下がり、2体の筋肉ダルマが呻き声の様な声を発して扇風機と冷房で身体を冷やしていた。


ハーデス「おいそこの筋肉ダルマ 二柱。煩いし、おまえらが喋ると余計に体感温度が5℃上がるから口を閉じろ」


ゼウス「流石に酷くない!?これでもギリシャの主神だよ?」


ポセイドン「そーだそーだ、ハーくん。ひっどいぞ」


やかましいとハーデスは二柱の文句をバッサリ切り捨てる。


ハーデス「主神だろうがガタイのデカイだけの筋肉ダルマが暑い暑い連呼されたらこっちも暑くなるんだよ」


容赦のない冥府の管理者の言葉に小さく項垂れてしまうゼウスとポセイドン


ゼウス「しかし、地上は年々暑くなるな…」


ポセイドン「なあ、冥府に涼みに行ってもいいか?」


ハーデス「行ったら二度と戻らせないがそれでもいいか?」


ポセイドン「お前、鬼か!?」


ハーデス「冥府や冥界を避暑地にしようとしているお前は一体なんだ?」


全くもってその通りである


そんな時にゼウスのスマホがメール着信のコール。


ゼウスはぐだった姿勢でスマホを操作し、画像添付されたメールを見た


ゼウス「オーディンから?・・・!!うおおおおおおおお!?」


北欧神話の主神からのメールを開いたゼウスはガバったと勢いよく飛び起きる


メールには写真が添付されており、その内容はワルキューレたちの水着姿であった


ちなみに全員それぞれ別々の水着で気恥ずかしさで身悶えしているものや


平然と笑みを浮かべる戦乙女もいた


オーディン『ドヤァ』


ハーデス「いや、念話でドヤ顔されてもな…」


ゼウス「うぉぉぉのれぇオーディーン、逆さ吊りしてるような変態プレイしてるようなヤツに!!」


ポセイドン「全くだ。ワルキューレちゃんを1人でもいいからさ」


ハーデス「興奮していきり立つなオリュンポスの恥晒し共」


完全に呆れた表情で二柱を見るハーデス


ハーデス「むしろ水着ならギリシャの女神たちでも十分いけるだろ」


ゼウス「・・・」


ポセイドン「・・・」


ハーデス「・・・なんだその表情は?」


露骨なまでに微妙というか複雑な表情を浮かべる2柱にハーデスは聞く


ゼウス「いや確かにスタイルとかギリシャの面々も悪くはないんだけどさ」


ポセイドン「そのさ・・・色々と怖いじゃんあいつら」


ハーデス「色々思う所もあるだろうが大体おまえらの自業自得だろうが」


ゼウス「でもアテナやデメテルの水着姿は見てみたい。ハーデス、おまえもペルセポネーの水着みたいだろ?」


ハーデス「言うまでもないだろ」


いつも以上に真剣な表情で答えるハーデスに若干引くゼウス


ポセイドン「とりあえず俺はちょっとシャワー浴びてくるわ。やっぱこの暑さは応える」


そう言いながらバスルームへと足を運ぶポセイドン


ゼウス「今年は水着のおねーちゃんの姿を生で見れそうにないからイラストサイトとかの水着でガマンするよ」


ハーデス「ヘーラーにバレないようにな。それと昼ごはんはそうめんでいいか?」


ゼウス「いいね。天ぷらも付けてよ。ちくわ天とか」


ハーデス「わかった」


夏の暑さに苦労しながらも地上に降りた神々はそれぞれの夏の過ごし方を模索していくのであった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る