『雨宿りの女』3

 

      3


 水たまりの下は、地獄の様相ようそうだった。

 どこまでも続く真っ赤な荒野。空気中に染み付いた血の臭い。仏教でいう血の池の中は、こんな感じなのだろう。

 ここは〈異界〉だ。異界とは人間が住む物質世界とは別の、妖(あやかし)の要素によって構成された世界だ。古くはフォークロアに伝わる妖精の国アヴァロン、琉球伝承の理想郷ニライカナイ。あるいはネットロアに語られる恐るべき者どもが住む廃村や、存在しないはずの駅、きさらぎ駅。異界は美しい世界だけではなく、怪異や悪意に満ちた世界でもあるのだ。

「さて……」

 ここもご多分に漏れず、空間に満ちた呪力が濃い。身を守る術を持たない者が入れば一瞬で呪われるであろう。十文字の十字架が祓いの効果を果たしていれば良いが、仏間でルーン・ストーンが破砕されたところを見るとあまり期待は出来ない。

 麻來鴉は目を閉じ、瞼の上に掌を押し当てた。

「〝探れペオース〟」

 角膜かくまくから虹彩こうさい硝子体しょうしたいを伝って視神経まで魔力が通い、瞳が青く輝く。ペオースのルーンが瞳に焼き付いている。ルーンのスタンプ。ルーン文字を貼り付ける事により、一時的にだがその力を得る術だ。ルーン文字は本来刻み付けてこそ機能するものなので、ルーン・ストーンよりも力はないが、呪力濃いこの空間の中では目に貼り付けて使うほうが効果的だろう。

 血の荒野を、ルーンの魔力通う瞳で視る――血生臭い臭気が立ち込める――探れ――目を凝らす――探れ――わかるはずだ――必ず、この空間の中にいる――……

 端に、光が見えた。一瞬光っただけだが、邪悪なものの気配はない。

「〝馬(エオー)〟」

 ルーン・ストーンを放り出し、その名を唱え、指を鳴らす。アルファベットのМに似たルーン文字が輝き、青く透き通った光で、馬の形を象る。その馬にはくらがあり、手綱たづながあり、蹄鉄ていてつも装着されていた。普通の馬と違うのは、その脚が八本であるという事。

「スレイプニル。少し辛いだろうけど、我慢してね」

 馬に跨り、その顔を優しく撫でて麻來鴉は言った。いつもよりも少し多めに魔力を込めたから、この呪力の中でも走れるだろう。

 スレイプニルは鼻息荒く、ぶるん、とひと言だけ答えた。手持ちのルーン・ストーンの中でもこの石は特別で、死した駿馬の魂を呼び出し、形を与える縁(よすが)なのだ。

 手綱を振るい、麻來鴉はスレイプニルを光のほうへと走らせた。

 光は小さかったが、見失う事はなかった。さざ波が聞こえてきた。真っ赤な荒野の先には何故か赤い水の海があり、浜があった。

 人影が見えた。見覚えがない。女性だ。どこにでもいそうな格好の女性が、うなだれたまま座り込んでいる。

 その手に小さな十字架が握られている。木製の。

 そう、十文字の十字架は木製だった。光を反射するはずはない。なのに光って見えたのは、ここが聖なるものが存在しない空間だからか。

「あなた、そこで何しているの?」

 馬上から、麻來鴉は女性に向かって問うた。

 彼女が人間なのか、それ以外の存在なのかは判別がつかない。曖昧に見える。異界の中で出会うものは、それが霊魂であるか、肉体を持っているのかを見極める事が難しい。

「あなた、そこで何しているの?」

 もう一度、麻來鴉は問うた。

 相手が何者かわからない時は、使う言葉も最低限のほうが良い。

「……私が悪いのです」

 女性が言った。声に力がなかった。

「何故、あなたが悪いの?」

 麻來鴉は問いを変えた。

前夫ぜんぷを救いませんでした。前夫をわかってやれませんでした」

 女性は答える。顔はうなだれたままで見えない。

 さざ波の音だけが異様に響く。

「前夫とは誰?」

「×××です」

 名前は聞き取れるような言語ではない。

「前夫は孤独な人でした。失敗してしまった人でした。私は責めませんでしたが前夫は自分を責めました。前夫はアレにすがりました。失敗は取り戻されましたが対価を要求されました」

 今度は麻來鴉が問う前に、独りでに喋る。

 スイッチが入ったのだ。ある特定の話題になると、この女性はラジオのように喋り出す。

「アレって?」

 そこでようやく、女性は麻來鴉のほうを振り返った。

 怯え切った真っ白な顔。恐怖で窪んだ両目。

 しかし、似ている。晶子に。

「天使様」

 波が、ひと際強くはじけた。女性の瞳には光がない。ただ真っ黒な闇が広がっている。

 ――ぐらりと視界が反転する。

「スレイプニル!」

 馬を走らせる。が、無理だ。天地が逆転してしまってはうまく走れない。

 スレイプニルの足がもつれた。瞬時に、麻來鴉は術を解いた。霊体の馬が消え、麻來鴉の体は波に濡れた赤い浜辺を転がる。呪力が強い。意識を持っていかれてしまう……

 誰かが、すぐ傍に立っている。

 灰色の、素足が見える――……


      ………


 暗い部屋が見える。机の上のライトだけが点いている。

 その机に向かって、何かを、猛烈に書いている男がいる。

 憔悴しょうすいしている。ひどく、焦っている。

 ――お父さん、頑張ってくれているのよ。

 声が聞こえる。

 これは母親の声だと直感する。

 ――だから、晶子も応援してあげて。

 お父さん、頑張って、と言ったと思う。

 だが、男は振り向かない。


      ………


 日差しの温かさを感じて、麻來鴉は目を覚ました。

 寝転がっていたのは、さっきまでいた赤い浜ではない。ざらついたコンクリートの通路。

 身を起こすと、周りの景色が見えた。似たような形に加工されたいくつも石碑せきひ等間隔とうかんかくに並び、梵字ぼんじの書かれた長い板が石碑の横に刺さっている。

 墓地だ。たぶん、どこかの寺の。

 陽光が強く、墓石が並んでいるのはわかるが、名前まではわからない。頭もはっきりとしない。ただ幽鬼のように墓地の中を進んでいく。

 ×××。墓石に刻まれた家名が目に入った。

 浜辺の女性が言っていた名前だ。

『妻の実家の墓の掃除をしに、寺へ――……』

 能見の話を思い出す。ここは記憶の中か。異界が過去の景色を再現しているのか。

「偶然、憑りつかれたんじゃない」

 思考を口に出す。はっきり認識出来るように。

「もっと強い因果だ。強烈な……最初からあの子を狙っていたような……」

「――――」

 声がした、ような気がした。振り返るとそばに人が立っている。

「能見さん」

 いつの間に現れたのか、能見は棒立ちだった。視線は虚空こくう彷徨さまよわせ、魂はここにあらずと言った風体ふうていだった。

「ここで何をしているんです、能見さん」

 マントの中で、ベルトに差してあるナイフの柄に触れる。

 感覚が麻痺している。この墓所に立っている事ですら、意識しないと現実味が薄れていく。

 もしもの場合は、斬らなければならない。

「そいつに話しかけても無駄だよ」

 気を抜けばかすみのように手をすり抜けていく意識の中に、氷柱つららのようにその声は突き刺さった。

「そいつの魂は天使様が持っていった。そこにいるのはただの抜け殻だよ」

 知らない声だが、声の主はわかった。後方に気配がある。麻來鴉はそちらへ振り返った。

「能見晶子さん、ね?」

 学生服の少女は端正な顔を苦々しげに歪めた。

「わたしはそいつの娘じゃない。その名前で呼ばないで」

 麻來鴉は晶子の瞳を見た。赤銅色しゃくどういろ。彼女本来の瞳の色ではあるまい。赤銅色は警告色であり、怒りの色である。人間が持つ霊的な素養が刺激され、魂が魄気はくきを帯びた事で肉体にも変化が現れたのだ。

 ――つまり、目の前の彼女はまだ生きている。そして、それは抜け殻と言われた能見についても同様だ。

「思ったよりも元気そうだね。怪物にとり憑かれていたわりには」

「あんた、誰? その男を取り戻しに来たの?」

 能見晶子の表情は険しい。顔面の筋肉全てが怒りで動いているかのようだ。

 何故だ。何がそこまで彼女の怒りをき立てる?

「あなたも一緒よ。こんなところにいつまでいちゃ駄目。早く人間の世界に帰らないと」

「帰る? 一緒に? その男と?」

 能見晶子の怒気が膨れ上がった。

「嫌だよ。わたしは帰らない。天使様がわたしを救ってくれる。天使様が、母さんの仇を取ってくれるんだ」

「お母さんの仇? 事故でしょう。能見さんが殺したわけじゃない」

「そいつと結婚したからお母さんは死んだんだ!」

 少女は怒鳴りつけた。その怒りに呼応するかのように、墓地がざわめいた気がした。

「そいつと結婚しなければ、今でもお母さんとわたしは幸せに暮らしていたんだ! そいつの家に行かなければ、そいつが母さんの人生に出て来なければ、母さんは死ななかったんだ!」

「人間は誰でも死ぬわ。時間も場所も選べない。ああすれば死ななかった、こうすれば死ななかったなんて、言い切れるわけがないでしょう」

「黙れ、お前には関係ない!」

 風が吹いた。さっきまで陽光が照っていたはずの空は、今や彼女の目と同じく血のような赤銅色に染まっていた。

 何かが来る。予感がした。

「うるさい魔女。天使様にやっつけてもらうから」

 晶子のすぐ後ろに、異形の怪物が浮かんでいた。

 人の形によく似ている。全身は灰色。乳房があり、女性のようにも見える。波打った長い白髪。右目は大きく吊り上がって、眼窩は人間のそれよりも広い。その下に、少し小さいサイズの目玉が二つ縦に並んでいる。もう片方の目が存在する部分には、象形文字のような模様が描かれていた。口元は何人をも嘲るように笑っている。

 そして何より、それは四枚の大きな翼を背負っていた。その翼ですら鳥のようなものではなく、棒か何かを翼のように見立てた、形だけのような不可思議な代物だ。

「天使様、ね……」

 天より降り立ち、能見晶子にとり憑いた怪物。

「見た事ないけど、どこの天使様?」

 天使と呼ばれた怪物には何の感情も存在しないような目で笑っている。

「殺して、天使様! その女を八つ裂きにして!」

 能見晶子が叫んだ。天使様と呼ばれた怪物の顔が、あからさまにこちらを笑った。

 その瞬間、天使の前の中空が蜃気楼のように歪んだ。

 嫌な気配がした。風切り音が聞こえる。何か、撃った。

「過激な奴!」

 瞬間、麻來鴉は後ろに飛びずさり、棒立ちの能見の襟首を掴んで、懐からルーン・ストーンを取り出した。

「〝馬(エオー)〟!」

 すぐさま魔力が霊体馬の体を造り出した。麻來鴉は能見を鞍に載せると、馬の尻を蹴り走り出させる。次いで、自らはコンクリートの上を転げた。天使が飛ばしてきた目に見えない刃はまさにその瞬間、近くの墓石に激突した。激突した部分の墓石は紙を丸めたようにひしゃげ、尋常ではない壊れ方をしている。

「スぐニヤツざキに師手挙しテあ瑠音ルNe?」

 天使が何事か言った。日本語のようだが、イントネーションがめちゃくちゃでよくわからない。

 再び天使の前の中空が歪む。今度はさっきよりも大きい。

「たく、槍を持って来ていないのに……」

 ぼやきながらも、麻來鴉はルーン・ストーンを取り出す。直に戦うのは危険な相手だ。こちらも戦術を変えなければなるまい。

 魔力を込め、石を地面に置く。ペオースのルーン・ストーンだ。ルーン文字は、一つの字に複数の意味があり、ペオースは誕生、発覚、開始の意味を持つ。左の親指の腹を噛み、麻來鴉は指から流れ出た血でルーン文字をなぞる。

誕生ペオースの秘儀にて我が僕(しもべ)に命を与えん。体はソーン、形は人間マン、役目は闘争テュール戦士の父ヴァルハズルよ、よく聴いてもらいたい。巨人の上げるときの声を」

 呪文を唱えるごとに、血を流した左手でペオースの石に石を重ねる。すなわち、ソーン、マン、ティールのルーン・ストーンが麻來鴉の赤い血に濡れて積み重なる。ソーンのルーン・ストーンから無数の茨が伸びて、三メートルはあろうかという人型を形作っていく。

「ヴァルハラへ招かれる勇猛果敢な戦士よ。いざ完成ゲルの時は来た。立ち上がれ、いと大きな者ベムブル

 たちまち出来上がった巨大な茨の戦士の背に、麻來鴉は完成のルーン・ストーンを押し付けた。ルーンの秘儀を持って生み出す戦士生成の術である。

「VOOOOOAAAAAA!!」

 茨の大兵が吼える。闘争テュールのルーンによって荒ぶる戦士の精神性を再現しているがためだ。

「行け」

 茨の大兵、ベムブルが進撃する。猛然とした突進で天使に立ち向かう。

 かたや天使は嘲笑を崩さない。それどころか、ますます得意げになったようだ。ふわりとその体が浮かび上がったかと思いきや、その両手の辺りに歪みが生じる。そこから針金のような硬質さを持つ幾条もの光線が、鼓膜を刃物でなぞるかのような不快な怪音とともに発射された。鋭い光線が瞬く間にベムブルの両腕を貫通する。茨の焼ける臭い。ベムブルが苦悶の声を上げる。

「生い茂れ、ソーン

 麻來鴉の言葉に、ベムブルの内部でルーン文字が青く輝く。光線に貫かれた二本の腕から茨が伸びて、逆に光線へと絡み付く。

「ベムブル、絡め取れ」

「VOOOOAAAAAAAA!!」

 茨の大兵の体が、弾けた。

 薔薇の香しい芳香が墓地一帯に漂う。灰色にくすんだ歪な天使の体が百足のようにうごめく茨の群れに飲み込まれる。

「破砕しろ」

 おぞましく蠕動ぜんどうする茨が、さながら布切れのように絞られた。黒々とした血のような液体が隙間隙間から一気に噴出する。

「天使様!?」

 能見晶子が悲痛な叫びを上げた。

「悪いけど、スピードのない戦いは嫌いなの。さっさと片をつけさせてもらう――左腕の剣士、狼の敵、古き天空神、勝利をもたらす者よ……」

 魔術を発動させるための呪文を唱えかけて、麻來鴉はそこで言葉を切った。

 天使を押し潰したベムブルの様子がおかしい。生臭い臭気を放つ黒い液体を内部から流したまま動きが止まっている。

「ベムブル」

 自らが生み出した使い魔に呼びかけたが、麻來鴉の違和感は消えなかった。繋がりが切れている。ベムブルを形作る茨にも、その中のルーン・ストーンにも、己の魔力を感じない。

「ベムブル!」

 茨の大兵の体が風船のように膨れ上がった。

「――ッ、――ッ、――ッ」

 茨の中から笑い声が聞こえた。麻來鴉を嘲笑う声が。

 次の瞬間、膨れ上がった茨が弾け飛び、中から飛び出した無数の光線が、麻來鴉の全身を貫いた。

「ぐっ!?」

 躱せなかった。一本一本は細く大した事はないが、腹から背中までを貫く数十か所の痛みに脳は埋め尽くされ、麻來鴉は膝から崩れ落ちた。

とカタづけRu?」

 バキバキと硬い物が砕ける音がした。

 ベムブルだった茨の切れ端を振り払いながら、黒色の液体にまみれた天使が、再び姿を現した。

「誰も天使様には勝てない」

 能見晶子が、恍惚とした表情で呟く。瞳の色はおぞましいまでに赤い。いや、もはや異界の空でさえ血で染められたかのように真っ赤だった。

 天使の冷たい手が、麻來鴉の喉首を掴み、持ち上げる。細腕のくせに、人一人を軽々と持ち上げるのはやはり怪物ゆえか。

「ぐっ……この、放せ。鳥の化け物っ……」

 不気味な細指が頸動脈けいどうみゃくを圧迫する。血液の雫が指をつたう感触さえ薄い。

「そいつは首をひっこ抜いて殺して、天使様」

「あんた……すっごいね。どんだけ狂った世界観で生きてんのさ」

 息が続かない。麻來鴉はマントの中で血に濡れた指先を動かす。

「わたしの邪魔をした奴は死ぬ。天使様が殺す。お前も、あの男も、皆殺してやる!」

「まるで悪霊……ね。けどさ……」

 残った魔力を振り絞り、麻來鴉は指先に力を込める。

「あんた、何でそこまで怒っているの?」

 少女の目が、虚を突かれたかのように見開いた。

「……は?」

 少女の瞳から呪われた赤が少し薄れた瞬間、麻來鴉は術を発動させた。

「〝変われダエグ〟」

 瞬間、マントの下で、自らの衣服に血で描いた変化のルーンが輝き、麻來鴉の体は無数の黒い羽となって弾け飛ぶ。

「うわっ!」

 能見晶子は驚いたように手を振り上げた。天使は動かない。ただ何もかもを見透かしたかのように笑っている。

 麻來鴉は黒い羽の大群となったまま空へと舞い上がり、墓地を離れた。刻印していないルーンは効き目が薄い。変化の術はすぐ解け始め、一分ともたずに麻來鴉は人間の姿で着地した。

 距離は稼いだが、墓地は遠まきに見える。天使がその気ならすぐに追いつかれてしまう。

「スレイプニル!」

 麻來鴉は八本脚の馬を呼んだ。愛馬はすぐに現れた。いかに異界でもこの馬は身を隠す術を心得ている。鞍には能見も乗ったままだ。

 麻來鴉は無言でグレイプニルを能見に巻き付け、自らの胴体と糸で繋げた。途中で落馬されて異界に取り残すわけにはいかない。

「逃げるよ、スレイプニル。全速力で」

 鞍に跨るやいなや、麻來鴉は馬を走らせた。すぐにでも背後に天使が迫ってくる気がする。暗澹あんたんとした思いが胸中に込み上げた。

「失敗だ……」

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