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次の日目覚めたのはまだ薄暗い明け方。オーロラが見えないので多分朝の六時か七時と松浦は判断。だんだんと日が昇るのが遅くなっている。

オーロラはあの事件以降から夜になると見え始めるようになった。


時計は全く分からない。電池はあるのだが必要ない為、止まった時間のまま。


いつものように、今日は晴れ。とつぶやき、屋上に上がる。上がりきる前に目が完全に醒めた。

入り口の門に四人の人影。誰もがリュックを背負い手には杖代わりの棒を持っている。明らかに人間だった。


覗き込むように門の方を見る。望遠鏡はあるが施設内に置きっ放し。

取りに戻ろうとしたが足が動かなかった。


来るな。来るな。と松浦は呟く。が四人は入って来た。


施設内にたくさんのゾンビが居ますように。と普段とは真逆の事を祈った。


念じた願いは滅多に叶わない。

四人の人間は入って来るし、ゾンビも焼却炉に落ちている三体だけ。


焼却炉以外のドアは全て溶接して入れない。他の部屋へ入るには外の窓に打ち付けた板を壊してから入るか、天井のダクトから入るか。

屋上に登られても困る。松浦は焦る。


多少の物は盗っていかれるだろうが、必要な物はたいがい、こっちの通路へ持ってきてある。


「少しだけなら盗られても仕方ない。そう。何も無い。あるのは服と車と…」

独り言をしてる自分に気付き松浦は手で口を覆った。


部屋へ戻り静かにするも、四人が何をしているのか、何をするのか気になり仕方ない。

「ここに住むのが一番困る」

松浦の独り言。


コッソリと覗くにはダクトから。だが物音がする。

松浦は部屋の中をウロウロする。

誰か居ませんか?と声がした。女の声だった。


松浦は悩んだ。が、このままだと居座られそうなので出てく事にした。

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