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朝目覚める。単調な毎日なせいか、暗闇の部屋でも朝になると自然と目覚めてしまう。松浦は窓から外を見て、今日は晴れ。と独り言を言った。それからハシゴをつたい屋上に登る。
周りのフェンスが壊れていないのをグルリと確認する。目覚めてからの日課。唯一、外に出てる時間。
大半のゾンビは草木まみれの道路から来てくれるがたまに道なき所からやって来る。そのゾンビはフェンスにぶつかり迂回もせずそのまま進もうとする。何回かフェンスの方が壊れて入って来た事がある。
そうならないようにフェンスにゾンビが引っかかっていたら道路からの正面入り口へと誘導しなくてはならない。
たまに若い女のゾンビが来る。顔さえ見なければ充分使用出来る。
好みの身体の女のゾンビを見つける度に何処かに閉じ込めておきたい気がするが、使用した後は醒めてしまい焼却炉行きになる。
エロ本で済むのだが、たまには生身の女の身体も愛でていたいのだ。
今日は居なかった。と松浦は独り言を言い、食料探しは明日にしようと思った。近くにある栗の木林にすら行っていない。栗はすでに落ちまくってる。
食事をする時はもう三ヶ月分の食料しかないと思うのだが、いざ食料探しに行こうと考えた瞬間、まだ三ヶ月分の食料があると思ってしまう。
さっき起きたばかりなのに、寝ようと思えば寝れる自分に気付く。
松浦は少し震える。天気は晴れだが肌寒くなってきている。
明日必ず食料探しに行こう。と大きく言って松浦はハシゴを降りた。
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