SS 青い空の下を歩く幼馴染百合

 青い青い空を眺める。

 隣には、小さい頃から世話を焼いていた幼馴染の女の子。

 私の大好きな女の子。

 私だけの女の子。

 女の子は何故だか泣いている。

 だから、私は、女の子の両手を握る。

 そして、女の子の顔を優しく見つめて言う。

「大丈夫、私が守るから」

 けれど女の子は、泣き止まなかった。

 しょうがなく私は、女の子を連れ出すことにした。本当は、このままここで過ごしたい気持ちは強かったけれど、しょうがない。

 女の子が泣き止まないんじゃ、ここから立ち去るしかない。

 私は右手で、女の子の左手を握った。

 そして歩き出す。

 青い青い空の下を──赤い赤い道の上を歩き出す。

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