絵に綴じ込めた「生きた証」、少年はうさぎが好きなのかな^^

#うさぎ #絵描き #少年時代の切ないお話 

#ご近所さん #こころの目で見る #生きた証 

#心のきれいな人が書く文章 


題名:うさぎと檸檬

作者:三沢ひらく

紹介文より抜粋:

「絵を描く君と幼馴染のわたしの話。」


https://kakuyomu.jp/works/1177354054890329768


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 カクヨム生誕四周年企画が始まりましたね。私は、地味〜に『KAC2020』に参加していますが……企画自体はどうなんですかね、巷では盛り上がっているんでしょうか? 今日はお題発表日ではないため、ゆったり自分のペースで、レビュー集の更新でもしようかと思いました。

 今回は少年時代の切ないお話「うさぎと檸檬」という作品について語っていきたいなと思います。

 私も学生時代に絵を描いていたので、すっと作品の世界観に入り込めました。あらすじは、主人公の「わたし」と、「わたし」とご近所さんの少年、澄也くんとの交流を描いています。

 「わたし」は小学生の頃から澄也くんの部屋にテレビを見に行く口実でお邪魔するんですよね。このシチュエーション、極度に男の子が苦手な女子だった私にとっては想像するだけでもなかなかハードルの高い設定です……羨ましい環境です。まあしかし、この澄也くんはちびっ子でも既に絵描きの魂を持った子なんで、普通の男子とはちょっと違ったみたいです。

 歴史的に有名な画家たちも波乱万丈の人生を送っていたり、私生活が破綻している人が多いですよね。澄也くんもそういう意味で、命を削って作品を描く才を与えられた子なんだと感じます。「わたし」の心も彼に振り回されることになるのですが、澄也くんを理解しようとする「わたし」のエピソードで度々出てくる「こころの目で見る」というキーワードが、本作が持つ、「希望への救済」となっているように私は感じます。


 小学生から中学時代、そして大人になった「わたし」の周りで季節は移ろいゆき、「わたし」の認識も変わっていきますが、澄也くんと彼の描く絵はずっと最初から変わらないままなんですよね。それってすごいことだと思います。


 ところで澄也くんの絵のモチーフが「うさぎ」というのが、小学生らしくて可愛い。うさぎ好きなんでしょうかね。

 うさぎの白にレモンの檸檬の色が映えるので、きっと澄也くんの描いた絵はとてもキレイな色彩をしていそうです。彼が絵に「自分うさぎ」を描き込んでいるのも、ある種の投影なんでしょうかね。「自分はここにいる、ここに生きている」というメッセージなんでしょうか。

 心のきれいな人が書く文章だな、と心が少し洗われたような気になった私は思うのでした……。

 




 

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