マネキンは誰だ

#マネキン 

#独白? #だれがマネキン? #騙された

#伏線回収 #背筋がゾクッ 


題名:理想の姿

作者:矢向 亜紀

紹介文より抜粋:

「とある女性の、事件と恋に関する証言記録。」


https://kakuyomu.jp/works/1177354054891268830


 〜〜〜〜〜〜〜〜



 今回の作品は、とあるブティックに勤める女性が犯したの自供を、独白のような語り口調で綴った「理想の姿」という作品です。

 この形式は、冒頭は背景が見えず、主人公が語った分しか視野が広がらないため、お化け屋敷に入ったときのような緊張感があります。本作も、手探りで読み始めていくのですが、さらっと読んでしまうとラストに、「?」マークが^^

 再読して、この作品のお見事さが理解できたとき、すっきりとしたと同時にやはり背中がゾクッとします。

 だから、初見で騙されたい人は気を抜いて読んでみてください。モヤモヤがお嫌いな人はちゃんと読んだ方が良いと思います。


 私は、なかなかこういうミステリーものが書けない質なので、伏線の置き方や回収の仕方が見事な作品に出逢う度に、「すごいなぁ」と溜息が出てしまいます。

 本作も、序盤、中盤、終盤と、空気が全然違ってきます。それでも確かに「あれ?」という気づきが所々に散りばめられており、読めば読むほど味の出る作品です。

 主人公の「私」、「私」が自供する相手である「刑事さん」、「私」の同僚のシンンディ、「私」が恋する「彼」。その他には、「私」が毎日装飾するマネキン達。これが登場人物です。

 一体、狂っている人は誰で、誰が正気で、誰がマネキンで、現実と妄想の境はどこなのか……?


 面白かったです^^

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