潔癖で純粋な女の独白は、ホラー
題名:ある一途な女の独白
作者:雨月
紹介文より抜粋:
「叶わぬ恋を想い続けるのは決して不幸ではないと語る女の真意と行く末とは…」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893442031
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今回、紹介するのは私が主催した自主企画へ参加してくださった作品です。実は、こちらを別章で取り上げようと思ったのにはきっかけがありまして^^
自主企画の参加作品の他に、一等星を見つけようと新着小説を漁って? いた私が、「おりがみ」という短編小説と出会いまして、その主人公との共通点を語りたいな、と思ったからなんです。
「おりがみ」については、カクヨムで発見した一等星の「少女は耽美な世界で、食べたい」をご覧いただけたらと思います。
私の品評は関係なく、ただ私が語りたい、という目的のためにこの章を作りましたので、物語の解説や全体的な感想を述べていくスタイルはとらずにいこうと考えています。
究極の愛情表現って、何なんでしょうね。突き詰めていくと、どこへ向かっていってしまうんでしょう……。今回は、そんなことを考えさせられる機会となりました。
小説「おりがみ」の主人公は女子高生。恋する先輩への愛情表現として、おりがみ折った『先輩』を食べること――それが唯一の幸せなんです。
そして、こちら「ある一途な女の独白」の主人公は会社員。同じ職場の先輩へ恋をしますが、先輩にはすでに奥さんも子どももいる。けれども主人公にとってそれは完璧な家族像。理想の姿の先輩を丸ごと尊敬していて、それを自分なりに陰ながら死守することが主人公の愛情表現なんです。
この二つの物語における共通点としては、偏った愛情表現。そして、主人公の結末は決して不幸ではなくむしろ幸福なのだという点です。
別章で語ったのですが、こういうある種、高潔で耽美な世界というのは、現実の世界に身を置く立場では許されない行為としてとられてしまいますよね。そういう意味で、「ある一途な女の告白」の主人公の思考や行動は、物語が展開するごとにホラー色が濃くなっていきます……。
主人公の告白の一文に「永遠に叶わない恋を完全なる形で手に入れ」る方法が述べられていますが、共感できますか?
……できたら、ハッピーエンド。私はできませんよ……。なので背筋がぞくっとしました。愛憎が動機なら、まだわかりますが。うん、これ以上はネタバレに繋がりそうなので、本作をご覧下さい。
潔癖で純粋で、思い込みの激しい、行動力のある女性には要注意^^
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