第16話


動乱(第二部)16


鳳翔は滑走甲板が短かつた為に単葉機の離発着は不可能なので国産の101戦闘機を搭載しており、単葉機の運用は昭和3年の空母、

赤城竣工までまたねばならない、大正12年に関東大震災が発生し関東で10万人が亡くなり、復興するのに数年かかり新空母建造、

は許可されなかったのです、


しかし搭乗員の養成は引き続き行ったために多くの操縦員はベテランになって行き、昭和になり世界最大の航空部隊を持つ事に、

なり、空母建造も間隔があいた為昭和になり高速空母、駆逐艦の建造をする事ができたのです、大正時代に空母、飛行機の増産、

をやっていけば、


昭和の時代には使い物にならず、無駄になっていたと思われるのです、大正15年に大正天皇が崩御され元号が昭和に改められ、

たのですが、自由な大正のデモクラシーは影をひそめ、ドイツは再軍備により強力な近代兵器をもつ軍隊を作り上げ、ヒット、

ラーの台頭による、


独裁国家になろうとしていたのです、満州では関東軍参謀に、石原莞爾が就任して河本参謀長と図り、満州帝国を建設すべく、

袁世凱により追放されていた清朝最後の皇帝溥儀に接近して、満州帝国の皇帝になるように画策しはじめたのです、当時満州、

に勢力をもっていた張作霖が邪魔になる為、


石原は関東軍を後ろ建てにして張作霖を中央に進出させようと、馬賊討伐の名目で大陸に侵攻して袁世凱を威嚇したのです、

袁世凱はこれ以上日本軍の侵攻を許せば北京までも侵攻されるとして、張作霖の中央入りを容認し、日本軍の撤退を要求、

したのです、


石原は目的を達したので日本軍を撤退させて、溥儀を満州に迎え満州帝国を宣言させようと準備したのです、もう少しで建国、

できるところまでこぎつけると、中央において張作霖は袁世凱の巧妙な罠にかかり中央から失脚してしまい、満州に帰る事に、

なったのです、


このまま帰られると武力を背景にした、張作霖が満州帝国を牛耳るとして、帰る途中列車ともども爆殺する計画をたてて待ち、

受け、河本大佐指揮のもとに列車ともに爆殺してしまったのです、河本大佐は司令官に袁世凱の手の者の仕業であると報告し、

他為に、


中央にその報告書を提出すると時の首相田中儀一は陸軍から事の顛末を聞き天皇陛下に奏上すると、事前に侍従長から耳打ち、

されていた天皇は国際社会では関東軍の仕業との説があるもう一度良く調べるように言ったので、田中儀一は天皇陛下の命令、

として陸軍大臣に徹底的な調査を指示したのです、


陸軍大臣は憲兵隊長を満州に派遣して調査させたのです、憲兵隊長は満州におもむき調査すると、爆殺現場から日本軍の守備、

地に電線が引かれており、現場にあった砂袋から火薬の残りを発見して、関東軍の仕業と確定して、将校を初め多くの者を、

尋門すると、


川本高級参謀の関与を供述したので、関東軍司令官も関与していたのではないかと司令官に問いただすと、まったく知らなか、

ったと言って、しかし河本大佐が関与していたのなら、本官が上司であり全ての責任は私にあると言ったのです、憲兵隊長、

は陸軍大臣に報告すると、


このままでは軍法会議を開かなくてはならない、そうなれば陸軍は窮地に陥るとして実行犯の河本大佐以下を内地に転属させた、

のです、石原は爆殺時は本部に転出していたのと、関与をだれも証言しなかったのでこの網から漏れたのです、田中儀一首相が、

再び天皇陛下に奏上すると、


先の奏上とはまるで反対ではないかと激怒して、首相の顔は二度と見たくないと言った為、田中は首相を辞職する事にしたので、

ここに田中儀一内閣は崩壊したのです、陸軍は実行犯が転属している為に軍事法廷はひらかず、関東軍司令官と河本大佐の予備、

役更迭の行政処分にしたのです、


日本軍の仕業と知った張作霖の子供張学良は怒って日本軍の協力者から反日に転向して、中央軍を掌握していた蒋介石、共産、

軍の毛沢東と手を握る事になり、日本の満州への影響力を著しく低下する事になり、満州帝国建国は幻に終わったのですが、

石原はあきらめず、


次の機会を待つことにしたのです、関東軍の暴走を止められなかった陸軍中央はこののち関東軍の単独行動を追認する事になり、

中央統制の意味がなくなり、関東軍は再び大陸へ侵攻していき、中国との泥沼の戦いに引きずりこまれていくのです、国際連盟、

で問題ななるも、


日本は知らぬ存ぜぬを決め込み、戦後までこの事件は封印されたのです、昭和3年には大型空母赤城4万2000トン、時速60kmの、

高速空母が就役したがまだ複葉機しか搭載できなかったのです、補助艦として軍縮になってない空母の建造を進めて昭和11年、

には4隻の空母を保有し、


後2隻を建造予定だったのです、このころになり低翼単葉機の96式戦闘機、爆撃機が完成して空母に搭載されたのです、これに、

より第一機動部隊から第4機動部隊までの高速機動部隊が出現したのです、96式から枕頭謬と言う表面が出ないネジが採用され、

スピードも格段に改善されたのです、


この戦闘機開発は0式戦闘機を開発した堀越二郎である、この戦闘機は外国の物まねから大きく脱却して日本独自の設計による、

1号機と言える、潜水艦も大きく発展を遂げたのです、新一が機動性の良い500トン級の潜水艦を大量に就役させて通商破壊を、

専門とすべきと主張するも、


幹部は2000トン級の大型船でなければ国内から出撃できない、又戦艦等の撃沈は500トンでは無理であり、通商破壊等の卑怯な、

戦術は伝統ある日本海軍にはふさわしくないと反対されて、結局大型艦を建造する事になっていき、大型艦は敵に発見され易く、

なり、


後の大戦では大した役にたたなかったのです、新一は多勢に無勢だなと築地の料理屋で飲んでいると、まあ閣下どうしたのです、

かと女将が言うので、親父が言っていたが一人では何もできない事がつくづくわかったよと言うと、山本さんがいるではないで、

すかと笑うので、


そうか山本がいたか、よし奴を海軍次官にすえて横暴なやからを懲らしめるかというと、その息ですよと女将が酌をしたのです、

そこに山本が入ってきて、いた、いた、ここではないかと思ったんだよと言って座るので、女将が酌をすると飲み乾し、今度、

お前が軍務局長で、


おれが海軍次官だそうだと言うので、どうゆう風の吹きまわしだと言うと、軍令部総長の永野が海軍大臣に要請したそうだと言、

うので、連合艦隊司令長官はと聞くと、吉田善五だそうだというので、奴なら航空戦を熟知している適任だ条約派の締め出しは、

終わったのかと聞くと、


海軍大臣の米内さんが内々に永野が要請した事にしてくれと頼んだそうだと、言うので、なるほど優柔不断に、条約派を左遷し、

て今度は欧米の空母建造を知り、航空屋に近づくわけだと笑うと、まあ、いいではないかこれで海軍の分からずやを懲らしめ、

られるよと言ったのです、


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る