第15話
動乱(第二部)15
49日が過ぎると、山形、東郷が来て焼香して神崎閣下らしい最後だったね、閣下には二人とも大変お世話になったのだが、何も、
お返ししていないというので、いや、お二人はお国の為に大変役にたっておられますというと、後は新一君の番だ条約締結に、
大臣に同行するそうだが、
よろしく頼む、わが国の国力はこれ以上、軍備費はかけられない、これ以上は増税となり国は疲弊するといったのです、おすず、
さん寂しくなりますねと言うと、いいえほとんど家にはいませんでしたから、慣れているのですと笑ったのです、それから間を、
おいて、
文蔵いか大勢の人が弔問におとずれ、お袋と昔話に華を咲かせたのです、新一は軍縮会議の為に加藤友三郎大臣と山本とともに、
ワシントンに旅立ったのです、会議では新造艦の禁止、完成していない戦艦の廃棄をアメリカが提案し日本の建造中の戦艦陸奥、
を廃棄するように要請したので、
陸奥は完成しており廃棄できないというと、当時完成していた16インチ砲を搭載した戦艦長門を日本は保有しており、これを、
認めると2隻になり日本ががぜん有利になるので、難色を示した、両国は新造艦2隻を認めるなら陸奥の保有を認めると言うの、
でそれで、
妥協したのですが、戦艦比率は悪くなる結果となったのです、しかし英国は多くの戦艦を、廃棄することになり、結局は日本、
が一番得をしたことになり、保有トン数は英米の6割で話が付き調印したのです、これでしばらくは紛争はなくなるだろうと、
世論は喜んだのです、
国内では対英米比率6割に対して軍部の不満が沸騰してマスコミもこれを煽ったために、加藤友三郎は海軍大臣を辞職したの、
です、これに伴い海軍の軍縮条約に賛成した軍人が閉職に左遷させられたのです、山本はこのころ出来た航空本部長に新一は、
霞ケ浦航空隊の司令官に転出したのです、
このころは航空屋は左遷の場所だったのです、山本が訪ねてきたので赴任の前に一献傾けようと築地の料亭にでかけたのです、
二人で乾杯して、航空関係は閉職と思っているらしいので、都合が良いなと笑うと、山本がこれでどんどん、航空要員をふや、
せるぞと言ったのです、
山本が航空本部は設備の場所で、神崎は運用の司令官だ二人でうまくやろう、まずは空母の就役だ軍令部は戦艦の補助にしょ、
うとしているが、空母を中心にして、後は駆逐艦だけの艦隊編成にするように海軍大臣を説得しょう、大砲屋は空母なんて、
必要ないと思っているから、
簡単に承諾するよ、その時は空母の司令を神崎がやってくれというので、霞ケ浦にすべて集約したので、搭乗員は確保できる、
あとは何機生産できるかだなというと、山本が来年4月まで30機は作らせるよ、そのあと来年には100機にしょう、空母は100、
機は搭載できると言うので、
戦艦にすれば費用はかからないので目立たないな、軍縮になったが艦政本部では長門より大きい23インチ砲の巨大戦艦の建造、
を画策している、目はそちらに向けさせようと、新一が言うと、大鑑巨砲主義に転向したと、みんなに思われるなと山本が、
笑うので、
軍令部の宇垣中佐は大鑑巨砲主義の先鋒だ、せいぜい煽るかと二人で乾杯したのです、霞ケ浦に赴任すると中野がやっと一緒に、
なれましたねと言うので、訓練はと聞くと、ほとんどが1000時間を超えました、一部のものは教官もできますよと言うので、
それは素晴らしい、
年内に空母が出来る、擬装して来年四月には就航できるだろう、訓練終了したものは全員空母の搭乗員とする、内緒だが空母、
を中心に後は駆逐艦だけにした艦隊を作る予定だ、航空本部の山本がうまくやってくれるだろうというと、やっと航空機が、
陽の目をみるのですねと喜んだのです、
この年に新一と山本は大佐に進級したのです、大正12年になり加藤友三郎が内閣総理大臣に指名されたのです、これにより加藤、
の後押しで空母を中心にした機動部隊が編制され新一は、艦隊司令官として旗艦鳳翔(ほうしょう)に乗り込み、中野も大尉に、
昇進して乗り込んだのです、
ほとんどの搭乗員は発艦は経験しているが着艦の経験はないので、新一がやってみようというと、司令官がみずからはダメです、
もしもの事があればこの機動部隊は解散に追い込まれますと参謀長が言うので、中野大尉だれかいないかと聞くと、吉良大尉は、
素晴らしい腕をもっていますと言うので、
吉良にできるかと聞くと、是非やらしてくださいと言うので、発艦して上空を旋回し着陸態勢にはいると、波が出てきて空母、
が揺れたために着艦出来ずに、再びやりなおすもうまくいかず、ゆれが止まったので着艦すると甲板に着いたとたん揺れた為、
機体が横滑りして海に転落したのです、
直ちに救命ボートに引き上げたのでけがもしていなかったのです、空母に戻りもう一度やらせてくれと言うので了承すると再び、
発艦して旋回して着艦すると見事に1回で成功したのです、皆が拍手すると飛行機を降りてきて、着艦して車輪が甲板に接地し、
たときエルロンを両方とも上げれば、
浮力が付きスムーズに降りられますと言うので、なるほど色々コツがあるのだなと言うと、中野が明日から着艦の訓練に入り、
ますと言うので、余計に滑空しないようにゴムのバンドを取り付けて落下防止にしょうと言って、整備士官を呼び改造を支持、
たのです、
整備士官が出来れば胴体にフックを取り付けて、ゴムに引っかかるようにすればより安全ですと言うので、なるほどここで改造、
できるかと聴くと、溶接機もありますのでできますと言うので、慌ててやるなゆっくりで良いぞと言ったのです、吉良に大した、
腕だなと褒めると、
光栄ですと敬礼したのです、中野がやったなと手を出すと握手して貴様の腕ならわけないよと中野に言ったのです、改造が出来、
との事で吉良が後ろに乗り訓練すると大体が安全に着艦出来たので、あとは単独の離着艦の訓練に入ったのです、新一がわしも、
やりたいと言うと、
参謀長がしかたありません但し吉良大尉が後ろに乗りますと言うので、分かったと言って飛行服に着換えて吉良を後ろにのせて、
発艦して、旋回し着陸態勢に入り着艦すると船が揺れたのですがフラップのおかげで楽に降りられたのです、飛行機を降りて、
楽に着艦出来たよと言うと、
吉良が私が何もしなくても司令官は簡単に着艦しましたよ、大したうでですと言うので、参謀長がこらおだてるな、これで又、
乗せろなんて言ったらまずいだろうと言うと、ハイ、司令官はみずから操縦桿など握ってはいけません、もしもの時は残され、
た者が困りますと敬礼したのです、
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