第7話


動乱(第二部)7


ついでに着陸もしてくださいというので、スロツトルを絞り、滑走路にまっすぐ降りて止まると、素晴らしい着陸です、僕が教、

える事はありませんでしたと笑ったのです、飛行服を脱ぎ飛行の中を見て、中々頑丈に作ってありますなと感心したのです、

屋敷に戻り、


あの機体は手に入りませんかと聞くと、まだ試験飛行の段階です、日本とは同盟国ですから正式に軍に納入するようになれば、

購入できるでしょうとし言うので、それまで待ちますかと言うと、大型の輸送機はダグラス社ですでに完成しています、双発、

でやはり一枚羽のジュラルミン機です、


日本でライセンス生産したらどうですかと言うので、口を聞いてもらえばうれしいですと言うと、命の恩人ですから社長に話、

をしてみましょう、政府にも根回ししておきます、軍はあまり興味を示していないので喜びますよと言ったのです、アメリカ、

軍も大鑑巨砲主義者が多いのですかと聞くと、


ええ軍の幹部は年寄りでほとんど大砲屋あがりですからね、飛行機は空飛ぶおもちゃと思っていますよ、無線電話も近距離しか、

飛びませんので、無線電信には予算を張り付けますが無線電話にはあまり費用はかけないのです、電話の方が全然費用がかかり、

ますからねと笑ったのです、


エンジンの図面は手にはいりませんかと聞くと、今乗った機体のエンジンの図面ならメンテナンスの為に貰ってありますと言っ、

て持ってこらせて広げたのです、これは詳しい図面ですなネジの口径まで記入してありますよと言うと、修理するのには必要、

ですよと言ったのです、


これは1500馬力の空冷エンジンです、これでよければコピーしてあげますよと言うので、グラマン社に怒られませんかと聞くと、

これはエンジン、機体もドイツのダイムラー社の物まねです、ついでに機体の図面も渡しましょうと言うので、ありがとう、

これでアメリカに来た目的が達せられますと頭を下げたのです、


ジュニアがそれは良かったアメリカ各地の鉄鋼、石油精製、造船所などをみてきてください、西部の石油採掘、精製の現場に、

連絡しておきますよと言うので、それは助かりますとお礼を言うと、今日はここに泊まりなさい、昼食がすぎたらまた飛行機、

にのり、


ヒューズ社の採掘、精製現場に行きましょう、ここから800kありますので2時間かかります、現地には滑走路があり、燃料も、

補給できますと言うので、是非お願いしたいと頼んだのです、歓談しながら昼食を食べると、ジュニアはなぜ飛行機に興味を、

と聞くと、


映画を撮りたいのです、これからは娯楽の為の映画が浸透していきます、迫力のある空戦の撮影をして公開するつもりです、

迫力をだすのはやはり銀色の一枚翼の戦闘機が良いのです、しかし撮影するとすれば多くのカメラが必要ですなと言うと、

全部で20台は必要でしょう、


20機の飛行機に搭載して撮影するつもりです、公開してあたれば制作費用はもどってきて利益がでます、アメリカ各地で上映、

すれば莫大な儲けになりますと言ったのです、あの飛行機に250k爆弾は搭載できませんかと聞くと、250kは無理ですが一人乗、

るのなら、


50k爆弾2個は搭載できます、そのテストもたのまれていますと言って、職長を呼び聞くと、ほとんど完成していますが目測に、

なりますので目標にあてるのは至難の技ですと言うので、それでは試してみようとし言って、石油精製の場所には明日行く事、

にして、


昼からは爆撃を試してみましょうと言うので、是非わたしにやらして下さいと言うと、わかりました、これがうまくいけば軍、

も興味を示します、グラマン社が大喜びしますよと笑ったのです、昼食が終わり再び飛行服に着替えると職長が右のレバーを、

引けば右、


左のレバーを引けば左の爆弾が投下されます、スピードを緩めれば的に当てやすくなりますが、実戦の場合撃墜される恐れが、

あります、なるべくスピードを上げて投下すれば機関銃の玉の到達距離は2000mですから射程距離にはいる時間は1,2秒です、

ので当たる確率は少なくなりますと言うので、


わかりました何回か空域を飛びコツを掴みましょうと言って飛行機に乗り込んだのです、耳元からジュニアが私はもう一機に、

のり観戦します、それでは離陸してください、後に続きますよと言うのでスロットルを上げて離陸すると、ジュニアもピッタ、

リ付いて離陸したのです、


方位230にセットしてください、真ん中の針が方位をしめします、ズレたらラダーで修正してくださいというので、了解しました、

と答えて、先ほどの場所に飛行すると行きますよと言って目標にまっすぐ飛んでいき間合いをはかり、いまだと言って通り過ぎ、

ると、


すこし早いかなと言って次は投下しますよと言って一回りして再び的に向かって飛び前の目視から20cmに目標が来たときに右の、

レバーを引くと爆弾が投下されヒューンと音がして目標の10m手前で海に落ちて爆発したのです、やはり早いか目視から消える、

寸前が良いのだなと言って、



もう一度旋回して侵入高度にはいり、こんどは目標が消える寸前に左のレバーを引くとヒューンと音がして目標の2mに落ちて、

土煙が上がり的が吹き飛んだのです、ジュニアが命中しました素晴らしいと言って、今度は私がヤりますと言うので上空に待機、

してみていると、


一回目は30m手前で2回目は20m先に落ちて爆発したのです、ジュニアが大尉は名人ですね戻りましょうと言うので、まぐれです、

よと笑い着陸したのです、飛行機から降りると職長がどうでしたと聞くと、ジュニアが大尉は1発を命中させたが、僕はハズレ、

たよと言ったのです、


侵入角度計をつけて前の風防に線を引き、その線に目標が見えたらレバーを引けば、当てやすくなりますよ、機体によって変わ、

りますので、それぞれ試して機体毎に設定すれば良いですねと言うと、職長がなるほどさっそく改良しましょう、大尉は技術、

将校にもなれますねと敬礼したのです、


ジュニアがお茶でもと言って屋敷に戻り、応接間に座ると執事がシャンパンを出したので乾杯したのです、もう少し機体を軽く、

すれば250k爆弾も搭載できますが、搭載すれば空戦能力は落ちますと言うので、爆弾を捨てて空戦をやるしかないですねと言う、

と、


味方の人間に当たる可能性がありますと言うので、それでは50機が爆撃機としたらその半分25機を護衛の戦闘機にするしかあり、

ませんねと言うと、なるほど爆撃隊と護衛隊をわけるわけですねと頷いたのです、大尉が日本軍にいるとアメリカは事を構える、

とえらい事になりますなとグラスを上げたのです、


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