第4話


動乱(第二部)4



アメリカの産業はすでにイギリス、フランス、ドイツを追い抜いている、これからはアメリカが一番の脅威になるだろう、何と、

しても仲良くしなければならないと言うので、大使の言う通りだとおもいます、この国と戦争しても勝てるわけはないですよ、

と言うと、


神崎君みたいに分かっている軍人は、後は山本くらいだろう、南米でアメリカとスペインは摩擦を起こして戦争になり、議会、

も足元の騒動だから賛成した、スペインが負けて、フイリピンはアメリカのものになった、アメリカがアジアに進出した事に、

より、


日本との摩擦が多くなり、日本の朝鮮、満州の経営にくちばしを入れて来ている、これに軍部が反発するとアメリカとの戦争、

に発展するかもしれない、アメリカはイギリスに日英同盟を更新しないように圧力をかけるだろう日英同盟がなくなれば世界、

の孤児となると言うので、


その通りだと思います、特に陸軍は大陸に野望をいだいています、何とか本部で駐留軍を抑えてくれれば良いのですがと言っ、

たのです、ところで陸軍の駐在武官はと聞くと石原莞爾大尉だと言うのでああ陸大のエリートで、相当頭は良いと聞いていま、

すがと言うと、


そうかもしれんが協調性のない奴だ、今回赴任してきたが勝手に動きまわっている、何を探っているのかはしらんがと言うので、

秀才はそんなもんです、この国力をみれば大陸で事はかまえないでしょう、顔つなぎをしてきますよと言って大使の部屋を出た、

のです、


石原のもとに行き、海軍の神崎ですと言うと、すでに山本大尉の後任は来ていますがと言うので、ドイツの任期が終わり帰国の、

前にアメリカの視察にきたのですと言うと、まあ座ってくださいとイスを進めるので座ると、ドイツは工業が進んでいると聞き、

ますがと言うので、


ドイツは海軍力においてイギリス、フランスにはかないませんので、潜水艦、飛行機の開発を進めています、飛行機は一枚羽で、

ジュラルミンを使った単葉機の開発に成功して時速400kは出せるそうです、また潜水艦は150m潜れて往復2000kの航続距離がある、

そうですと言うと、


それはすごい我が国もドイツを見習わなくてはいけませんなと言うので、西洋では後発組ですからイギリス、フランスと事を構、

えると国が滅びる事になります、ところで陸軍は大陸進出の野望をもっていると聞きますがと言うと、袁世凱は私腹を肥やすの、

にちみつを上げて、


中国のことは少しも考えてません、日本にロシアを抑えさせて自分たちは手を汚さないのですよ、中国が自分の手でロシアを、

牽制できるなら、われわれ陸軍は手を出しませんよと言うので、日本に亡命している孫文に手を貸したらどうですかと言うと、

あの人は学者です、


軍を統率してロシアに立ち向かうなんてできませんよと言って、ここで話していてもしょうがない、前任者が教えてくれた良い、

店があります、アメリカの陸、海軍の将校が出入りしています、今日は金曜日ですから沢山きますよ、軍服はお持ちですかと、

聞くので、


ありますが軍服を着て行くのですかと言うと、そのほうが目立ちますよ、珍しいので色んな軍人が声を掛けますので、都合が、

良いのですと言うので、なるほどさすが陸軍きっての秀才ですなと笑うと、お世辞を言っても私はおごりませんよと言った、

のです、


軍服に着替えて入り口に行くと、車が待っており乗り込むと石原がこれがフオードの車ですと言って、5番外の将校クラブに行、

ってくれと言うと、承知しましたと、運転手が言って走り出したのです、新一がほう、中々乗りごごちもいいですなと言うと、

運転手が、


サスペンションがちょうど良い硬さなんですよ、しかし悪路だとこうはいきませんよと笑ったのです、程なくつき店に入ると、

店員がこちらにと真ん中のテーブルに案内したので、石原がバーボンで良いですかと言うので、結構ですと答えると、店員に、

バーボンと、


適当に料理をと注文したのです、日本軍の軍服を着ているので周りの者が珍しげに見ています、酒と料理が来たので石原と乾杯、

すると、女店員がどちらの国の方ですかと聞くので、新一が日本帝国陸軍と海軍の大尉だと流暢に英語で答えると、石原大尉は、

よくこられるけど、


こちらは初めてですねと言うので、石原が日本帝国海軍神崎大尉だと紹介すると、よろしくと言うので、チップを渡すと喜んで、

ありがとうと言って、沢山サービスしますと笑ったのです、店員が離れると、石原がもうじきトーマスと言う、海軍中佐が酒を、

たかりにきますが、


ブランデーを奢れば気分よく退散しますよ、酔っ払いなので構わないでくださいと言うので、中佐のくせにたかりを働くとは、

と言うと、問題を起こすとMPがやってきて店が閉鎖になりますと言うので、騒がないように懲らしめますよとグラスを上に、

あげたのです、


しばらくするとそのトーマスが傍に来て、大尉しばらくだな、こちらはと聞くので海軍大尉神崎だと立ち上がり手を出すと、

ムンズと手をつかみ力を入れたので中指で腱を押すとしかめ面をしたのでさらに強く押すと顔が真っ赤になり赤入道みたい、

になり、


たのむ手を放してくれと言うので、ブランデーでもご馳走してくれるのかと聞くと、する、するから放してくれと言うので、

約束するのだなと言うと、間違いなく約束すると言うので放すと、そこに座り手が切れるかとおもったぞ、あんたは日本の、

サムライかと聞くので、


そうだよだからアメリカのカーボーイに敬意を表してバーボンを飲んでいると言うと、なるほどと頷き店員にブランデーを、

と頼み私からのおごりだと言って、立ち上がり自分の席に戻ったのです、店員がブランデーを持ってきてトーマスのおごり、

だそうです、


胸がスーッとしたわ、神崎大尉は強いのですねと言って新しいグラスに注いだのです、石原がなるほど暴れないで退散しまし、

たね、陸軍大学で乃木元帥が講演したときに神崎大将は剣の達人で新選組の土方もていもなく捻られたと話していましたが、

本当だったのですね息子のあなたもたいしたもんだと感心していたのです、


親父ほどではありませんよ、石原さんは武術はと聞くと、全然得意ではありませんと言うので、それで陸大を首席ででたの、

ですかと言うと、陸軍は武術の評価はあまり重要ではないのですよと言うので、陸軍は頭でっかちの軍人を育てているので、

すねと笑うと怒った顔をしたのです、

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